福岡県民新聞:知的好奇心を満たす、読むサプリメント

   
RSS

[記事カテゴリ:トップニュースギニアビサウからの手紙]
ギニアビサウからの手紙 第12回 【上】

[2009年1月 5日 08:24更新]

| コメント(0) | トラックバック(0)

03年10月20日、ソナック小学校の校庭は多くの人でにぎわっていました。開校式は午前10時からだというのに、8時前から親も生徒も、関係のない人たちまでも集まっているのです。みな、どことなく嬉しそうです。 

ソナック小学校の開校式

この日を迎えるために日本から現地入りしたのは9月13日でした。翌日未明にクーデターが発生。心配した多くの人から電話をいただきましたが、幸い平和裏に大統領が交替し、武力衝突などの大事には至りませんでした。

それは良かったのですが、私たち日本人はマラリアやひどい結膜炎にかかるし、下痢と便秘の繰り返しでした。約2カ月の滞在期間中、水はほとんど出ず電気はまったく供給されませんでした。 本当に開校できるんだろうか? ギニアンでなくても希望を失いそうになります。

まず最初に準備状況をネネに聞くと、「生徒は10人しか集まっていない・・」

ええっ?

ラジオで募集するのがここでのやり方です。でもそんな悠長にやっている場合じゃない、家庭訪問しかない!

とはいえ、ギニアビサウは慣習にとてもこだわるお国柄です。生徒獲得のために家庭訪問というのは普通ではありえません。ネネに「家庭訪問、まずいかな?」とたずねると「いやあ、そうでもないんじゃないかな・・」

よし! 「わたしたちは『普通』じゃないんだから、やるよ!」

開校時の生徒数は180人の予定なのです。とりあえず「120人は確保しよう」と目標を立てました。 ここで力を発揮したのがスタッフの奥さんたちでした。彼女ら3人と日本人3人が2組に分かれて周辺の家々を回りました。すると、すぐに反応がありました。入学手続きに訪れる人が出てきたのです。

10月3日に120人を突破したので<ひょっとしたら180人集まるかも・・> 

その後続々と人がやって来て、開校までに生徒数は208人になっていました。

特にマーナ(ネネの奥さん)のパワーには驚きました。時には赤ん坊をおぶって行きましたし、すでに別の学校に申し込んだ人にさえ「そうねー。でもね、ソナックがいいよ。図書館があるのよ。水道もトイレもあるし、1年目は教科書をプレゼントするし・・」と堂々と言っていました。

熱心に回るうち、日が落ちて周囲が真っ暗になりました。すると「ババさん、50歳の目と25歳の目は違うのよ!」と言って、私の手を取って連れて帰ってくれるのです。

夜の7時半ごろにセンターに着くと、暗闇の中で男たちが子どもたちに手を焼いて、ただ座って待っています。誰もが私たち女性のパワーのすごさを認めてくれて、マーナも私も鼻高々でした。

<【下】へ続く>

★ギニアビサウとは?

▲ページの先頭へ

| コメント(0) | トラックバック(0)

この記事のトラックバックURL
http://kenminshinbun.heteml.jp/new/mt/mt-tb.cgi/766

■関連記事

お知らせメール登録

最新ニュースをメールでお知らせ!
最新記事が掲載されるとお知らせメールが届きます。配信を希望する方はメールアドレスを登録して下さい。

コラム

福岡でがんばる人RSS

福岡でがんばる「ひと」にスポットを当てた企画

  • 地域福祉を支えるボランティア 民生委員・児童委員

    福祉ネットワーク

    福祉の「今」とそこに集う人々をレポートする連載企画 [2010年6月16日 更新]

  • 掛屋剛志君のコンサート開催 朝倉のNPO法人エスペランサ

    ギニアビサウからの手紙

    朝倉市のNPO法人 ボランティア活動奮闘記 [2010年3月 2日更新]

  • お耳拝借!

    その道の専門家や人生の先輩方の、面白くてためになる話を紹介 [2010年3月29日更新]

文化・芸術

福岡を中心に活動するアーティストや文化の話題

ブログ

県民新聞「癒しの空間」おすすめブログ

福博噂話 | 紙面掲載ニュース | 取材こぼれ話 | 記者'sEYE's | J氏の独り言 | ニュースの続報 | 福岡でがんばる人 | 写真特集

お知らせ | 福岡県民新聞とは | 定期購読のご案内 | 紙面次号記事紹介

見出し、記事、写真の無断転載を禁じます Copyright © 福岡県民新聞 ONLINE 著作権・リンクについて