[2009年6月19日 12:36更新]
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(09年5月号掲載)
須崎埠頭の名を聞いて、06年に福岡市が展開し、市民の間で賛否両論が巻き起こったオリンピック(五輪)招致運動を思い出した方も多いはずである。
山崎広太郎市長(当時)が先頭に立って進めた、2016年開催の夏期五輪招致運動。この時山崎市長は、都心にほど近い須崎地区にメインスタジアムを建設、ここを中心とするエリアに各種施設を集中させるという「時代に合ったコンパクトな五輪」を掲げた。
だがこの招致運動に対して多くの市民が「なぜ今五輪なのか」「福岡には必要ない」などと反発、山崎市長ら招致推進派に対する猛烈な批判、反対運動が展開された。
結局、開催候補地の国内選考会でライバルの東京が勝利。直後に行われた福岡市長選で、「五輪に代表される大規模開発は必要ない」と訴えた吉田宏現市長が、現職の山崎氏を破る大きな要因となった。
「この時の山崎市長らの真の目的は、五輪開催という名目で須崎埠頭を再開発することでした。ちょっと取材した者なら誰でも知ってますよ」。こう話すのは当時の市政担当記者である。
須崎地区に広く土地を所有しているのは、キャナルシティなどを手がけたデベロッパー「福岡地所」。「五輪開催、再開発となれば、須崎地区の土地が『金のなる木』に変わる。周辺道路の整備も市がやってくれるわけですし、山崎市長と蜜月関係にあった同社トップにとっては実にオイシイ話です」(同)。
実際、同社トップは率先して表舞台に登場し運動の旗振り役を務めた。だが招致に失敗した上に山崎市長が落選。一躍有名になった須崎埠頭も塩漬けとなったまま。それが今回、時を経て新たな形で再浮上してきたわけだ。
「福岡地所にとっても絶好の機会。同社と市側のパイプ役を担っているのはもちろん、先の野党県議です」(前出県議会関係者)。同県議は関与を否定しているが・・。
いずれにしても須崎埠頭の大規模再開発構想はいまだ水面下にある。だがいったん表面化した場合、はたして市民はどう反応するだろうか。
3年前、多くの市民が招致にNOを突き付けたのは、五輪という美名の裏にあった、一部の業者や政治家らを潤すために多額の税金を投入するという「本当の狙い」を感じ取ったからではないか。そもそもコンベンションセンターなど今必要なのか。
それにしても─。大型開発構想などの影でうごめく県議、市議たちは、議員職というものを一体何だと考えているのか。
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