[2010年1月29日 13:38更新]
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(09年12月号掲載)
白杖だけが頼りだった視覚障がい者が、1人で歩くための歩行補助具が開発された。額に装着したヘッドバンドに小型のビデオカメラと、その映像に応じて額を刺激する電極が着いていて、一定のトレーニングを受ければ、白杖との併用で1人でも歩けるという。
この器具、オデコでものを認識するという意味で「オーデコ」と名付けられ、視覚障がい者にとって大きな福音だが、何せ価格が高い。
そこで、福岡市東区名島に事務所を置く社団法人「視覚障害者自立支援協会」(荒牧功一理事長)がソーシャルビジネスの手法で資金を調達し、取得費の一部助成活動を行っている。
オーデコは東京大学大学院理工学系研究科の舘研究室と「アイプラスプラス」(東京都新宿区)の共同研究で開発された。ヘッドバンドの前面のカメラで撮影した映像をコンピューター処理して輪郭線を抽出し、額に密着した部分に装着された512個の電極に伝える。使用者はその電気刺激を額の触覚で感じ取り、前方の風景をイメージするというものだ。
約20時間のトレーニングで、前方の建物や道端に止まっている車や自転車、道路の白線、横断歩道の位置などを認識し、白杖と併用することで、ものや人にぶつからないように歩けるようになるという。
視覚障害者自立支援協会は2007年9月、視覚障がい者の自立を支援する目的で設立された。当初は盲導犬を支援する活動を行っていたが09年2月、視覚障がい者の社会復帰と自立支援へとその活動範囲を広げるため、行政やNPO、企業などとの協働事業を開始。「サントリーフーズ」(東京)や「アサヒ飲料」(同)の協力を得て、売り上げの一部を支援募金に回す自動販売機や携帯電話の充電器の設置活動に力を入れてきた。
そうした中で出会ったのがオーデコだった。「視覚障がい者は情報が届かないために多くの不利益や不公平をこうむっています。1人で外出できないことから家に閉じこもりがちになったり、就業の機会も狭められている。オーデコはそんな状況を大きく変える可能性を秘めています」と荒牧理事長。
09年5月から購入助成事業を初め、6月からは普及のためのトレーニング事業を始めた。8月には中間市と協働でトレーニング体験会を開催。9月には筑紫野市のカメーリアで体験会、10月には福岡市の市役所広場でのふれあいフェスタ、11月には北九州市で開かれた西日本国際福祉機器展に参加して普及PRと体験会を行っている。
「まずオーデコの存在を一般の人に知らせることが第一。そして、募金自販機、募金充電器を普及させ、1人でも多くの視覚障がい者に購入助成を行っていきたい。ぜひご協力を」と荒牧理事長は訴えている。
【問い合わせ先】
視覚障害者自立支援協会 ℡092-663-5033 同協会のHPはこちら
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