麻生知事 再登板か!?(2)多額の政治資金 仰天説を後押し [2011年2月2日12:28更新]

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(11年1月号掲載)

07年選挙で当選した際の麻生渡知事だが、麻生渡知事自らがいったん不出馬を宣言した以上、そう簡単に「やっぱり出ます」とは言えないのではないか。

「もちろんそうなのですが『次期知事選の候補者がいない、かといって県政を停滞させるわけにはいかない』と、自民や財界の関係者がこぞって麻生知事に“無理なお願い”に上がる。

そうすれば知事も『自分は出るつもりはなかったが、周囲に請われて仕方なく・・』と大義名分が立つ。

場合によっては『後任が見付かるまで』との条件を付け、任期途中での退任もありえるとしておけば問題ない」(前出マスコミ記者)。 



こうした憶測を裏付けるかのような事実を昨年12月、マスコミが報じた。09年分政治資金収支報告書で全国の知事が届けた資金管理団体の収入を比較すると、麻生知事が8244万円で2年連続トップだったのだ。  

「本音では知事が続投に意欲的なのは周知の事実。不出馬を表明した際も、政界から完全に引退するとは言っていない。選挙資金も含め、出馬の条件はそろっている。知事、自民の思惑は一致し、財界などへの根回しも着々と進んでいるようです。現職再登板となれば、民主も相乗りするかもしれませんね」(前出記者)。  

現職再登板を願う勢力の中心は、現副知事など県執行部の面々だという。麻生知事に引き上げられ、今後も県幹部として「美味しい」役得にあずかるには、麻生知事に続投していただくのが一番-ということなのだろう。

一方、1995年の就任以来、4期16年に渡りベッタリの関係を築いてきた麻生知事と県議会。議会にとっても麻生知事は「余人をもって代え難い」人材なのかもしれない。

昨年12月22日には東京で自民国会議員、県議らによって知事選候補に関する話し合いが行われたが、結論は出なかったという。 

詐欺的手法 再び?  

「新年の会合ではあちこちで『私の任期もあとわずかとなりました』と、ことさら強調するように挨拶していたのが印象的だった」。ある民主国会議員はこう言って苦笑する。「(不出馬撤回は)政治の世界だからありえない話じゃないが、もし本当ならあざといねえ」

前回07年の選挙では自民への激しい逆風をかわすために、保守政党・団体丸抱えにもかかわらず「県民党」なる詐欺的キャッチフレーズを掲げて当選を果たした麻生知事。

今回もいったんは不出馬を表明して県民の多選批判をかわし、その上でどうしても知事が再登板せざるをえないような状況を演出しようと画策しているのであれば、麻生知事、そして県議会は県民を愚弄していると言うほかない。 

われわれ県民は近い将来、下らない茶番劇を見せ付けられることになるのだろうか。

【編注】本稿は1月上旬時点でのもの。知事選候補をめぐる最新情勢はJ氏の独り言「混迷・自民党の知事選候補選定 本命は?」を参照