【特別企画・ナベちゃんの政界虎の穴】福岡県議会の実態(2) [2011年2月18日09:53更新]

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(11年1月号掲載)

福岡県議会棟K県議の取る手法は、かつて「天皇」とさえ呼ばれたM県議(故人)のそれと重なる部分も多い。

「共通するのはよく金を集め、よく金を撒くということ。やっぱり資金力のある人間のところに、権力も人も集まるんですよ」(県職員OB)。 

県議会を取材してきたマスコミ記者の1人は「K県議のやり方は非常にクレバー。地元に何か利益を誘導しようとする時は、まずはまったく別の県政の重要案件に関して、下っ端議員に無理難題を言わせて県執行部を困らせる。

行き詰った執行部はK県議に相談を持ちかける。すると『分かりました。何とかしましょう』と言って、下っ端議員に無理難題を引っ込めさせる。

その見返りに、裏でしっかり地元への利益誘導を認めさせるという寸法です」 



 

県議会ではときに、「声がでかいだけが取り柄」(地元テレビ局記者)の自民Y県議が恫喝役として執行部を脅し、K県議が間に入って「まあまあ」と場を収めるといったシーンも。

もちろんシナリオに沿った演出、クサい芝居なんだけど、窮地を救われたと勘違いした県職員らは、さらに一段とK県議に忠誠を誓うことになるんだよねぇ~。 

K県議の下で、こうした「帝王学」を学んできたのがS県議。今度の県議選後にはK県議から自民県議団の会長職を禅譲されるのでは-との見方が大勢を占めているんだけど・・。

 

以上、県議会の実態の「基本編」。選挙での投票やニュースをより深く、面白く読むための参考にしていただきたいです。

当然ながらまじめにこつこつ働いている議員もいるんだけど、大半は談合メンバーが決めることに唯々諾々と従っているだけ。

その上、ろくに議員としての仕事もしてないくせに、首長や国政への転身を目論む「勘違い県議」も多い。これが実情なんです。 

率直に言わせてもらうけれども、こんな連中を90人近くも、税金を使って雇う必要があるのか?

西日本新聞は1月、連載「ようこそ県議会へ」で議会の体たらくぶりを特集し、徹底的に揶揄していたけれども、実に面白かった。地元紙がこんな記事を書くということは、県議会も完全に末期状態と言っていいでしょうな。 

目前に迫る統一地方選。普段は威張っている先生方が4年に1度だけ、一般市民・県民に頭を下げて回る絶好の機会。候補者としての先生方に会ったならば、ぜひ「あんたら、ちゃんと仕事しとうとか? ええ?」などと“優しく”激励してあげましょう。

それが有権者としての責任、納税者としての義務なのです! 

・・ってなわけで、今年もバンバン書いていきますんで、皆さんよろしくね! \(^o^) —

★本稿は1月号紙面に掲載された記事を一般読者用にアップしたものです。