市役所ぐるみで選挙運動!? 現職4選の大分県別府市長選で [2011年5月20日13:10更新]

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別府市役所4月24日投開票が行われ、現職の浜田博氏が4選を果たした大分県別府市長選で、市役所幹部らが告示(同17日)直前、浜田市長の選挙運動用葉書(法定葉書)の宛名書きをしていたことが分かった。

地方公務員法などでは、公務員が選挙運動などの政治活動を行うことを禁じている。さらに部課長など幹部が部下に宛名書きを指示し作業に動員していれば、公選法で禁じられた「地位を利用した選挙運動」に抵触する恐れもある。

★5月号で詳報



複数の別府市関係者の証言を総合すると、4月11日夕、市役所そばの公民館で「臨時の部課長会」が開かれた。会には2副市長をはじめ部課長ら約50人が出席。そこで、同市職員労働組合幹部が浜田氏と市議選に立候補する元市職員の選挙応援を依頼したという。

その上で出席者は、2候補の法定葉書(選挙運動期間中、候補者が有権者にアピールする手段として公職選挙法で頒布が認められている葉書。郵送代は無料)の宛名書きをするよう指示されたという。 

市職員らは特定の日時に同公民館に来るよう割り振られ、1人につき50枚の葉書に宛名書きをした。作業は同16日までの間、数日に渡って行われ、関わった市職員は少なくとも数十人に上ると見られる。

本紙は2月号から、浜田市政に絡む数々の疑惑について報道。同市長は「承知していない」などと答えていた。市長選は大接戦となり、浜田市長がわずか1420票差で勝利していた。