注目の田川市~期日前投票の怪 [2015年5月15日18:44更新]

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戦後、黒いダイヤと呼ばれた石炭で潤った北部九州は、エネルギー革命で石炭から石油に代わり炭鉱が消えて久しいが、その面影は世界遺産として残りそうで、新たな観光地に変身しようとしている。
しかし炭鉱の灯が消えた時点で、多くの若い働き盛りの炭鉱離職者は、住みなれた筑豊や長崎の炭住を後にして関西に移り住み、取り残された地区では人口減少と高齢化の波が一挙に押し寄せ、生活保護受給者の町と化した。
そうした旧産炭地の典型ともいえる田川市だけに、4年に一度の統一地方選挙の年は、有権者である市民にとっては稼ぎ時で、選挙が接戦になればなるほど1票の価値が上がり、数万円で売買されることもあった。
期日前投票が増えたのは、依頼された候補者の名前を書くだけで、楽して万単位の現金を手に入れることが出来るため。
期日前投票所のある田川市役所に、有権者と称する数百人が一挙に押し寄せれば、投票所の担当者はうまく対応出来ずに、現場が混乱することは避けられず、本人確認が杜撰になるのは当然だ。
福岡県警は県内のほかの地区で、当選者を選挙違反で逮捕するなど、全国でも優秀な成績を収めたと幹部も認めているものの、これほどの選挙違反がありながら、所轄である田川署は凶悪犯罪が多いからなのか、選挙違反などの軽い犯罪には目をつぶり、事件化はしないようだ。
ところが田川市の住民が、今回の第18回統一地方選挙田川市選挙区で、「市長・市議会議員」選挙における異議申し立てを、田川市選挙管理委員会に提出したため、事件解明のメスが入る可能性が高くなり、ひじょうに面白くなってきた。