筑豊の三人義兄弟 [2015年5月26日09:55更新]

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昔は周囲に親類縁者がたくさんいて、血族の結束力を武器にした商売などもあったが、逆に「遠くの親類より近くの他人」という言葉があるように、共通の信条や信義を礎にした、血のつながらない義理の兄弟が生まれることもあり、今から数十年前、筑豊で3人の男が義兄弟の契りを結んだ。
年長者は政治の道を選び、また次男と目される男は事業の道を進んで筑豊を代表する土木建設業者となり、三男は筑豊を縄張りとするヤクザ組織を作り上げた。
3人はお互いに協力し、強力なネットワークを北部九州に構築し隆盛を極めたが、諸悪の根源は談合と言われ始めたことで、土木建設業界から談合が姿を消し、さらに福岡県警も暴力団の取り締まりに厳しい姿勢で臨んでいることから、組織の弱体化は避けられない状況になってきた。
3人の義兄弟にはそれぞれ後継者がいるものの、時代の流れには逆らえず、組織を維持するのが精一杯で、政治の世界も警察の目が厳しくなり、先の選挙での違法行為に関して、水面下で内定が始まった噂も聞かれ、摘発される可能性も出て来た。