福祉施設の巨大化? [2015年12月10日05:00更新]

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企業は経営の合理化を求めて、吸収合併やM&Aを実行しているが、民間の福祉施設もスケールメリットを求めて巨大化が進められている。
損害保険会社などは資金運用のために、地方の弱小の福祉施設や経営の苦しい福祉施設を、片っぱしから買収しているのが現状だ。
しかし巨大化した施設では介護士の教育が行き届かないのか、転落事故者が3人出た川崎市の老人ホームでは、同じ介護士とみられる職員が、別の入居者に対する暴行容疑で逮捕されたが、これは入居者の家族が隠しカメラで、撮影した映像が動かぬ証拠になったことが大きい。
福祉施設は建物などのハードも大切だが、それ以上に働く職員の質であるソフトの部分が重要で、施設が大きくなれば職員の組織も大きくなり、無理な勤務状況による落とし穴があるようだ。
九州でも地元経済誌などに、施設代表者が写真入りで登場しているが、施設の現場は酷い状況で、職員が逃げ出している話を聞く。
夜勤明けからそのまま通常勤務など、無理な勤務と過酷な労働条件で、近く労働基準監督署に告発する噂も流れている。
過労から自殺者が出たブラック企業も裁判で和解、1億円を超える和解金を支払ったが時すでに遅く、資金繰りは悪化の一途を辿っており、この年末の支払いに疑問符が付いた情報も流れ始めている。