お寺のビジネス [2016年5月20日10:12更新]

タグで検索→ |

熊本の地震で神社仏閣の崩壊は著しいが、多くの氏子や檀家の家屋も傷んでおり、先ず家族を守るために、誰もが自宅の修理を優先するのは当然で、文化財クラスや国宝級などの由緒ある建物の修復には、大きな資金と時間を要することになるだろう。
神社は地元の氏子だけでなく、広い地域から参詣者が集まる可能性もあるが、京都の観光寺とは異なり、地方の寺は檀家からのお布施などが大きな収入源となるはずだ。
今回の地震で、熊本地区におけるお寺の被害は計り知れず、全国的な組織の末寺であれば、信者からの資金支援を期待出来るものの、一般の寺院であれば政教分離の制度上、公的資金の投入が難しく、ましてや避難、移転する檀家も出てくるはずで、必要とされる建物の修復資金を集めるには、ますます苦労することになるだろう。
仏像や仏教絵画などのような、お寺が人に見せるものを持っておれば、見物客を呼び込んで拝観料を収入源にすれば良いし、お墓が倒れた墓所を整理して納骨堂に、そして場所がよければ駐車場に転用して、収入源にするのも良いかもしれない。
人の悩みを救ってくれる宗教は戦後、水子地蔵やぽっくり寺、最近はボケ封じ観音などで参詣者を集めてきたが、修復費用を新しい寺院ビジネス創出で賄えば良い、と考えたらバチがあたるだろうか。