昔が懐かしい ・・・ 中洲  [2016年8月8日00:02更新]

大手企業の出先が多い博多は支店経済で、単身赴任者は札幌の「さっちょん」とともに、博多の「はかちょん」が双璧で、鬼の居ぬ間のせんたくで、中洲の夜を楽しんだ人も多いはずだ。
10数年前に店を閉じ、ママも亡くなった「クラブ薊」は、夜の商工会議所とも呼ばれるほど財界人が集い、浮名を流した人も多く、勤めていた女性たちにはプライドと情があった。
また中洲には「薊」を筆頭に、「金馬車」「上海」「白い森」「レッドシューズ」などの高級クラブが軒を連ね、店が終わればナイトクラブもあり、夜遅くまで口説いて振られてまた口説き、その駆け引きを楽しんだ人たちも多いことだろう。
その当時、男と女はあくまでも個人の関係で、自由恋愛を楽しんでいたものだが、最近はその男と女の接点に店が介在してくるようで、特に或る有名な店のママが顔を出してくるといわれ、これが嫌でそのママのクラブには行かなくなった、という人たちの噂をたびたび耳にするようになった。
この店のホステスの中には、ママが紹介した客がよほど嫌だったのか、この客をストカーだと警察に通報、診断書を添えて店と客を訴えたという噂もあり、美人局で脅された話はときどき耳にすることがあるものの、裁判になった話は初めて聞いた。
個人対個人の場合は弁護士に相談して、示談で問題を処理したというケースはあるが、クラブの女性を口説いて、慰謝料を請求されたなどの話は前代未聞で、裁判で店の名が明らかにされると、客が敬遠して寄り付かなくなることは必定だろう。
身を守るために中州スズメの噂も、時には聞いておくことが自分のためになる。