シェアハウス~現代版共同住宅 [2016年9月20日01:32更新]

これまで車は家族で1台だったが、田舎では家族一人ひとりが1台ずつ所有する時代になっている。
ところが都市部では駐車場やガソリン代など車の維持経費と公共交通機関との関係で、逆に所有するのではなく、時間借りなどでシェアする時代になってきた。
同じことが住宅事情にも現れてきたようだ。
一昔前までは、全国から人の集まる東京・大阪等の大都市には長屋風の、6帖の畳の間と1坪ほどの台所だけの木造アパートがごく一般的な存在で、風呂・トイレ・洗面所は部屋の外のものを共同で使用するのが、定番であった。
時代が変わって、一人ひとりのプライバシーが大事にされるようになってからは、ワンルームマンションが主流になったものの、現在ではシェアハウスが流行し始めているようだ。
これは若いヒトを中心に、人とのつながりやコミュニケーションを大事にして、年齢や職業の異なる人たちと生活して、刺激を受けたいという意識が強まっていることが理由に上げられている。
また都会における一人暮らしは犯罪や事故に巻き込まれることが多くなり、不安が高まっていることから、共同で生活することで不安材料が減少、光熱費などの生活費の削減にもつながるという、現実的な理由もあるようだ。
大和ハウス工業はこうした現代版共同住宅と言える、シェアハウスの市場拡大を狙って都心のオフィスビルを中心に、改装する事業計画を作成している。
過去には中小企業が中心となり、ごく小さな市場を形成してきたが、大手が本格的に参入することで注目が集まり、飛躍的に拡大することになる、かもしれない。