若葉高校・福岡大学への推薦枠 [2019年10月28日10:30更新]

福岡大学の学長選挙は、山口学長を支えてきた副学長らも立候補したが、現医学部長の朔啓二郎氏が選任され、新執行部の人事も発表となった。

問題の発端となった若葉高校であるが、最近は少子化の中で生徒募集に苦戦、1学年定員400名に対し、現在3年生は250名、2年生は318名といずれも定員割れの状態が続いており、福岡大学の重荷になりつつあった。

そこで思い切った改革に舵を切ろうと「新教育ビジョン」を発表、2019年度から男女共学に踏み切ると同時に、定員320名の「高大一貫コース」を新設することとした。

「新教育ビジョン」には「拡大した附属推薦制度により福岡大学に進学できます」と書かれていて、現在163名という福大への推薦枠を2年後には300人に拡大することを想定していたようだが、それは定員の320名の入学が前提の話である。

しかし、入学試験の蓋を開けてみたら想定を超える1238名が受験、専願で受験した生徒をほぼ受け入れ、定員の2倍以上の815名を入学させたため、学校関係者から驚きや疑問の声が上がっていた。

当然、保護者からはさらなる福大推薦枠拡大を要望する声が多いが、福岡大学全体の推薦枠に影響があり、さらには学力レベルの低下も懸念されるため、単純に拡大するわけにはいかないのが実情だ。

「高大一貫コース」を掲げた以上、難しい対応に迫られており、福岡大学の新執行部も含めた今後の判断に関係者の注目が集まっている。