福岡市東区・傾斜マンション③ [2020年4月2日06:00更新]

住民との直接協議に応じなくなったJR九州側

JR九州が主となり販売した「傾斜」マンションは、平成28年、過去にドアを交換した5戸のうちの2戸が再びドアの開閉が困難になったことから、住民側が自主的に水平レベルの調査を行ったところ、最大高低差が98㎜あることが判明、さらに、住民側が専門家に依頼して杭の長さの調査を行い、杭が届いていないことも確認された。

このため住民側は原因究明を要請し、JR九州側が調査を行うことになった。

その結果、最大高低差104㎜の傾斜が確認されるも、同30年1月にJR九州側は住民側に「原因は分からない。今後調査は行わない」と回答、それ以降は直接住民側との協議の場を設けることはなくなった。

困った住民側は同年4月裁判所に調停を申し立てるも、双方の主張を述べただけで裁判所は和解案を示さないまま不成立に終わっている。(④へ続く)