歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編⑦」 [2021年1月8日11:39更新]

国土交通省が道路を新設する際の、ルート選定について考え方に「既成市街地、人家連担地域は極力避ける」「学校、病院など公共施設への影響を極力避ける」とあるが、上広川小学校の上を通るというのはこれに反している。

国交省の会議で、初めて「国道3号 広川~八女」の渋滞解消が議題に上がったのが令和元年(2019年)5月、それまでは対策として何が考えられるか、バイパスを通すのか、国道3号の現道拡幅か、全く白紙の状態だった。
そして、住民の意見聴取等を経て1年後の令和2年5月、国交省の会議で最終的に山側ルートに決定後、福岡国道事務所と広川町がルートの調整で協議をしている。

当初、国が提示して来たのは、少しプールに掛かる程度のルートだったが、町が校舎の上を通すよう要望したという。
広川町役場の担当課によると、「バイパスによって集落が分断されるのを避けたい」「学校の真横に盛土のバイパスが走ると、教育環境としてよくない」というのが理由だ。
その要望を受け入れ、同年6月中旬に国が小学校の上を通るルートを決定したということだ。
それはそれで事実だと思うが、実際は小学校を壊して建て替えるという結論は、1年以上前から決まっていたようだ。

平成31年(2019年)4月に広川町長選挙が行なわれた際、選挙前の各地の集会で、渡邊町長が「バイパスを通して上広川小学校を建て替える」と話していたのを、多くの町民が聞いている。
4期目にして初の選挙、地元建設業界からも積極的に支援をしてもらっている。
できもしないことを言えば信頼を失う。
ましてや、3期務めたベテラン町長、余程確信がないとそういった発言はできない。
この時点で決まっていたと考えるのが自然だ。

校舎を壊すとなると、学校の移転、建て替えで 最低でも30億円は掛かるだろう。
バイパス事業では、土木工事の関連業者には しばらくの間収入が約束されるが、建築業にとってはあまり美味しい話はない。
バイパスを少しずらして学校を建て替えとなると、建築業も恩恵を受けることになる。
町の金は一切使わず、町内の建設業全体が潤う素晴らしいアイデアだ。

しかし、上広川小学校は平成6年に全面改築された鉄筋コンクリート造り、まだじゅうぶん使える。
通常、小学校建設に掛かる費用は、国と地方自治体は折半するが、国の都合で学校を壊す場合は、地方自治体の負担はなくなる。
上広川小学校の移転建て替え費用を負担するのは国と県、20億円を国民、10億円を県民が負担することになる。



ー 続く ー