みやま市三セク、業者選定に疑義(前) [2021年1月10日05:07更新]

みやま市の第三セクター電力会社「みやまスマートエネルギー㈱(以下みやまSE)」は、昨年5月に新体制に移行し、新たな経営方針でスタートを切ったが、いきなり躓いているようだ。
12月14日の市議会委員会において、2021年4月以降の電力需給管理システムの業者選定が不透明との指摘を受け、松嶋盛人市長が問題の有無について確認するよう、みやまSEに指示したというのだ。

みやまSEは昨年8月、プロポーザル方式で電力需給管理システム事業者を公募し5社が応募、そのうち東京に本社を置くK社を選定、既に契約を済ませ 4月からの稼働に向けて準備を進めているところだ。

委員会が指摘したのは、H氏がK社の役員を務めていることだ。
H氏と言えば、松嶋市長が2019年2月、みやまSEに利益相反がなかったかを調査するため調査委員会を設置した際の、新電力の専門家として調査委員に名を連ねていた。
昨年2月に提出された同委員会の報告書では、多岐にわたり厳しい指摘がされているが、同報告書を受け、5月に前社長が退任、創業時から事業を支えてきた社員も前社長と共に退社したことから、みやまSEでは新電力に精通した専門家が不在となった。

そこで、みやまSEは、H氏とアドバイザー契約を結び、新電力の経営全般について助言をもらっているという。
そこまでは良かったが、プロポーザルで公募する際の 電力需給管理システムの仕様書作成にもH氏が携わっていたというのである。

ー 続く ー