NEXCOと大島産業 ⑨■単純作業で1000万円超の水増し [2021年3月10日09:25更新]

NEXCO中日本の工事で、大島産業の 複数の下請業者から直接話を伺った。

まず、施工体制の偽装、塚本總業との裏契約、NEXCOへの提出書類が偽造されていることは、弊社の推測通りということを確認できた。
印影の偽造については、大島の担当者から白紙に社印を押して提出するように言われたとのこと、それを大島がデータ化して使っていたと思われる。
写しとは言え 他者の印影を使って契約書類があるように偽装していたというのは、建設業法のみならず 他の法令にも違反するのではなかろうか。


次に、九州から来て これまで取り引きのなかった大島の下請に入った理由を尋ねた。
お世話になっている中堅の企業からの紹介がきっかけで、年商400億円の塚本總業と契約するように言われていて、それなら 支払いに問題はないだろうと思ったそうだ。

また、大島がNEXCO に対し水増し請求を行っているという話が、当時 業者間で話題になっていたという。

一つは、埋設型枠を施工する際に必要な 樹脂ネット代金の水増しだ。
樹脂ネットの製造メーカーが 加工費を合算して、塚本總業(大島)に請求する流れになっていたそうだが、加工費とは市販品の樹脂ネットのロールシートをカッターナイフでカットして、束ねて工事現場に送るだけの単純作業の費用。
カット作業を行った下請業者は、塚本のF氏と大島の担当者にカット代を水増しして製造メーカーに送るよう強要されたという。
F氏は「どうせ後で金がかかるんだから、どんどん請求しておけばいいんだよ」とまで言い放ったそうだ。
おそらく、製造メーカーは水増しした見積りを塚本(大島)に提出し、大島がNEXCOに請求しているものと思われるが、下請業者は実際かかった加工賃しか支払ってもらっていない。

このことが事実なら、塚本が入って同様の手口で、水増ししていたケースが他にもあるのではないかという気がしてきた。



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