被害者を訴えた逆切れ裁判 ⑤ ■ 1ヶ月で2度のもらい事故 [2021年6月5日09:01更新]

この話はまだ奥が深い。

今回の事故の判決が出るまで提訴から3年を要したが、実は美風交通のバスは、この事故の1ヵ月前に、別のもらい事故を受けている。
美風交通が ラッピングバスの契約を締結した時から時系列に並べると、不可解な流れになっているのが分かる。

平成29年7月14日、 美風交通は 韓国資本の旅行会社S社(福岡市博多区)からの要請で、ラッピングバス2台 、2年5200万円の契約を締結する。
折しもインバウンド真っ盛り、アジアからの観光客が押し寄せ、観光バス業界は運転手不足に嘆いている時期だ。

美風交通は当初、大型バス保有の許可を持っておらず、九州運輸局から許可が下り次第 営業を始めることにした。
同年8月には、新世界とさらに3台追加して 5年約5億円相当の契約を結ぶことで協議を始めていた。

そして、同年10月19日、ようやく大型バス保有の許可が下り、10月23日からラッピングバスの運行を開始した。

ところが、開始から わずか6日後の 10月29日午前9時、博多駅筑紫口貸切バス有料駐車場で、信号待ちで停車していたところ、後方からタクシー(福岡市内)に追突され、マフラー付近が破損するという事故が起こった。
タクシーはバスにぶつかった後、バックギアに入れ、約20mほど後方にいたタクシーに更に追突するという奇妙な動きをしている。

バス運転手の話では、タクシーの後部座席には いかついの男が乗車していて、バス運転手に向かって暴言を吐き、タクシーは大破して廃車になるほどだったが、その男は連絡先も残さず 行方がわからなくなったという。

そして、その事故からわずか31日後、これまで報じてきた九州産交バスとの接触事故が起こった。

運行開始からわずか6日目に1回目の事故、そして そのわずか 31日後に2回目の事故、いずれも停車中のもらい事故、しかも 同じ時刻、同じ場所、これを偶然と言うのだろうか。

ー 続 く ー