大牟田市新体育館建設の不思議 ③ ■ 基本設計に応募したのは1社のみ [2021年6月9日06:57更新]

ちなみに、805万円もの随意契約だったが 市のホームページでは公表されていない。
大牟田市の契約規則には、「工事に係る測量、設計等の委託契約 50万円以上」の随意契約は公表することになっている。

この点を尋ねたところ、基本計画は設計ではないので 規則に該当しないという回答だった。
厳密には設計ではないが、委託先は設計会社だ。
それに、該当しないから公表していないという理由は、情報公開制度の趣旨に反していると指摘されても仕方がないだろう。

 

② 令和2年 基本設計策定業務(公募型プロポーザル方式・随意契約)

基本計画の次は基本設計、大牟田市のホームページには、昨年5月に 公募型プロポーザル方式の公募が広告され、6月末に最優秀者が決定したことが書かれている。

書かれていることは間違っていない。
しかし、これだけ読むと 複数の業者が技術提案をしたように捉えられるが、実際に参加したのは ㈱山下設計1社のみ、 4741万円の契約である。

仮に指名競争入札の場合 1社入札は成立しないが、プロポーザル方式だったから 1社応募でもセーフだった。
審査した結果、同社の提案は素晴らしかったということだが、競争相手がいれば 更にいい提案があったかもしれない。
参加者が少なかった理由について市の担当者に尋ねたところ、「基本設計業務のみというのは 設計会社にとって旨味の少ないためでは」ということだった。

山下設計は、令和元年6月の基本計画の見積り合わせの際、予算額1500万円と分かっていながら 1500万円で見積った いわゆる 取る気がなかった業者だ。
業界大手の山下設計に 基本設計を取る旨味があったということか。
それとも何か他に メリットがあったのだろうか。

ー 続 く ー