NEXCOと大島産業(25) ■ 政治案件工事の金額変更 [2021年6月17日09:10更新]

発覚した耐震偽装問題を調査する第三者調査委員会で、2月18日に開催された第4回の議事概要に、「変更契約に関して、増額の根拠に不明確な点があることなどが判明しており、変更契約金額の妥当性に疑義が生じていることから、工期延長の理由と合わせ、更なる調査・検証が必要である」と記載されている。

つまり、当初契約額6億円から 最終変更金額13億円になった経緯について明らかにするということだ。



工事費が水増しされた疑いがあることについては弊社記事でも指摘してきたが、7億円も増額される過程で、NEXCO内部にチェックが働く仕組みがあったかどうかという点が疑問である。

その点について、NEXCOの内情をよく知る関係者に尋ねてみた。

「この契約変更の途中には、大島産業がNEXCO担当職員からパワハラを受けたとして告発がありました。
地元国会議員を使って国交省経由でNEXCOに抗議があり、担当を外す形でNEXCOは謝罪しています。
この工事自体が政治案件ということで、NEXCO本社は認識していますので、工事の精算状況を経営陣が知らずに現場任せにしていたはずはありません。」

つまり、経営陣は 政治案件の工事だったため、契約金額の大幅変更について承知していたというのである。

ー 続 く ー