被害者を訴えた逆切れ裁判 ⑦ ■ みんなで被害者虐め [2021年6月23日06:56更新]

美風交通が年間1億円の新しい仕事を始めた途端、1ヵ月の間に同じ場所・同じ時刻に2度のもらい事故に遭い、仕事を失い、別の会社がそれを受注したのは事実である。

タクシー会社や九州産交バスが 「会社」として 故意に事故を起こすことは考えられない。
あるとすれば、運転手個人か。
事故から3年半過つが、今となっては真相は闇の中である。

最後に、被害に遭った美風交通について。

これまで報じてきたように、2回目の事故について 加害者の九州産交バスと三井住友海上から損害賠償を求めて民事訴訟を起こされ、約3年もかかって1審判決が出た。
完全に停車していたにも拘わらず 美風側に 過失割合30%があるという到底納得のいかないもので、美風は控訴している。

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他にも 美風にラッピングバス運行を要請してきた旅行会社S社が、契約金の一部 1775万円の返還を求めて提訴してきている。
S社は 美風が2度の事故を起こし 顧客の安全を確保できないという理由で契約を解除してきたものだ。

また、今年になって 2回目の事故の修理費用 317万3310円の支払いを求める裁判が 三菱ふそうトラック・バス㈱(神奈川県)より提訴されている。
通常、修理費用は過失割合に応じて双方の保険会社が直接支払いを行うが、ぶつけた九州産交バスの保険会社「三井住友海上」が 過失はないとして提訴したことで、3年間修理費用が支払われていない状況だ。
三菱ふそうが請求するのは当然であるものの、事故の被害者である美風に 立て替えてでも支払うように 主張している。

裁判が終われば いずれは入る金、三菱ふそうほどの大企業がわずか300万円程度の額で 裁判まで起こすのも疑問だが、同社の広報担当によると 裁判の内容については個別に答えられないという。

美風は事故で仕事を失った後に裁判で訴えられ、現在も 大企業相手に係争中である。
あまりにも理不尽で、みんな寄ってたかって弱い者虐めをしているように見えても仕方がない。

今回で連載は終わるが、新しい情報が入れば 引き続き報じていきたい。

ー 了 ー