談合の代償 [2012年5月8日09:55更新]

タグで検索→ | / /

noimage

公共工事の営業を専門とする、業界担当と呼ばれていた社員が、社内から消えて久しいが、連休明けの7日福岡地裁において、旧前原市(現糸島市)の下水道工事における、談合事件の判決が言い渡された。

官製談合防止法違反の罪に問われた市の建設課主幹、競売入札妨害罪に問われた会社役員、共に執行猶予のついた判決であったが、市職員は懲戒免職処分となった。

前原市発注の下水道工事だけに、受注金額は数千万円単位と思われ、何らかの過去のしがらみから、一般競争入札の最低制限価格を教えたとなっているが、贈収賄の罪は問われておらず、仮に現金の受け渡しがあったとしても、100万円前後と想定され、飲食も問題になっていたが高が知れている。

市の職員は数年勤務すると定年を迎える年齢で、無事定年を迎えると退職金を受け取り、悠々自適の老後が約束される立場の人だけに、本人は悔やんでも悔やみきれないだろう。

退職金以上の現金を贈賄側が払うか、退職後の給与を保証してくれるなら、談合の話に乗っても良いが、そんな上手い話は聞いたことがない。

一度であれば神も見逃してくれただろうが、味を覚えて数回繰り返すと、人の口に戸は立てられず、噂になって捜査の手が伸びたと思われる。

地方においてはまだまだ単純な、官製談合が行なわれており、昔は勲章で良かったが、最近は企業の命運を左右するから怖い。