ブランド焼酎の値下がり [2012年7月6日13:00更新]

タグで検索→ |

半世紀前までは酒と言えば日本酒で、匂いが強い芋焼酎などは敬遠されていたが、健康に良いとの説から焼酎ブームとなり、品不足が起こるほどであった。
当時は芋の他に米、麦などの、穀物を原料とする焼酎に加え、ゴマ、人参に栗や菱の実など、あらゆる材料を用いた焼酎が誕生し、各地の名産品として発売されたものだった。



奇をてらった焼酎は一過性のものとして、市場から姿を消して行ったが、今では芋、麦、米の他にゴマ焼酎の「紅乙女」だけが残り、緑色の瓶は健在で棚に並んでいる。

以降は焼酎のブランド化が進み、「森伊蔵」「魔王」「村尾」「佐藤の黒」などが、高級焼酎として持て囃されて、無いものねだりの例えがあるように、無いとなれば欲しくなるのが人の常で、一時期の「森伊蔵」などは3万円でも手に入らなかった。

ところが最近は景気の低迷から、高級焼酎を有難がる人が減ったのか、最盛時の価格からは2割程度安くなっているようで、

ブランドによってはほぼ半値まで値下がりした焼酎もある。

一見するとかつての高級焼酎ブームに、陰りが生じたようにも見えるが、流通する過程でのプレミアムが下がってきただけで、安い焼酎の需要は相変わらず続いているようだ。