新芽倶楽部 – 九州ば元気にするバイ! [2012年7月18日16:11更新]

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NPO法人九州プロレスは07年10月、NPO法人として日本で初めて認証されたプロレス団体だ。「NPO法人として九州プロレスを立ち上げたのは、『地域のため』という公的なイメージを持ってもらい、広く知ってもらうためである。同時に、プロレスの持つ強いイメージとNPO法人の優しいイメージのミスマッチを地域の皆様がおもしろがってくれると考えたからです」と筑前さんは話す。 08年7月の福岡市天神・西鉄ホールでの旗揚げ戦から4年、「九州ば元気にするバイ!」をコンセプトとして活動を続けてきた。試合では全国各地から様々な選手を招待し、関東から選手を呼べば、「関東から殴り込み」、沖縄の団体となら「九州vs沖縄」と地元・九州を意識できるような仕組みのショーになっている。

筑前さんがプロレスを好きになったのは7歳の頃、初代タイガーマスクを見たことがきっかけだった。子供の頃は体が小さく、プロレスラーになることは考えておらず、プロレスの側にいられるマスコミ関係で働きたいと思っていたという。プロレスラーを目指したのは、高校時代に身長が一気に30センチも伸びて180センチになってからだった。

大学卒業後はプロレスラーになるため、アルバイトで貯めた100万円を手にメキシコのメキシコシティへ単身渡航した。半年間の修行を経て、デビュー戦を迎えた。相手は伝説のレスラーであり、メキシコのヒーローでもあるミル・マスカラス選手だった。「ミル・マスカラスは子供の頃からタイガーマスクと並ぶ、二大ヒーローでした。試合が決まった時から、試合が終わるまでの2週間の記憶がないほど緊張しました」。

メキシコでの3年間の契約が終了し、日本に帰国後は、新日本プロレスや全日本プロレスのリングで6年間活躍した。リングネームを現在のものにしたのはこの頃。メキシコ時代から地元の為に活動したいという想いがあったという。

プロレスの魅力を「見れば必ず元気になれるところ」だと話す。プロレスラーは鍛え上げられた肉体を使って感動や勇気をつくり出す。ライブでプロレスを観れば、同じ生身の人間が何かに対して没頭しているという姿から訴えるものが必ずある。そして何より、観客もショーの参加者であり、プロレスラーの強い想いがつくりあげた世界を共感できるのがプロレスだ。