組織の絆 [2012年9月24日10:13更新]

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携帯電話の普及で情報の伝達力はすさまじい。

フェイスブックなどの、ソーシャルネットワークサービスが加わり、その呼び掛けにより数万人が動員され、集会などでは恐ろしいほどの威力を発揮するが、逆にかつて動員力ではどこにも負けなかった労働組合の力が極端に低下している。

総選挙を控え各政党は組織の点検を行なっているが、強固な力を誇っていた宗教団体でも、最近はその組織力の照明だった集票能力が低下していることは、宗教団体幹部でも認めている。

企業に至っては上司が部下と酒を飲む機会も減り、上下の関係が崩壊していると言っても過言ではなく、かつての集票マシーンは存在しない。

TPP問題が表面化した時、一番に反対した農協は組織力で自民党のドル箱的存在団体だったが、今や反対運動の先頭に立っているのは共産党だから、驚くほどの様変わりである。

全国に紙爆弾を一斉に撒いて、その組織力を誇っていた共産党でも、党員の高齢化から昔のような活動能力は低下しており、中央からのビラを配布できない支部も出てきたようだ。

だが近々行なわれるであろう総選挙は、個人と個人がフェイスブックなどのネットを通さずに、互いに顔を合わせて話し合える関係で結ばれた、絆を大切にする小さな組織をいかに数多く掌握出来るかで、勝敗が決まるような気がする。