(10年3月号掲載) 先月号でも触れたが、山本町長は過去に贈収賄事件で逮捕されたことがある。 病院事務局長時代、患者を病院に送り込んでもらうためにケースワーカーに金を配った。そのおかげで経営を建て直すことができたものの、贈賄容疑で逮捕されたという。 「金をやり取りするという体質は、炭鉱労組委員長時代、会社側と“ニギる”ことを繰り返して染み付いた。彼にとって金は、人間関係を良好にするための潤滑油なんですよ」(前出添田町関係者)。 山本町長は調べに対して「賄賂との認識はなかった」と供述。また1日の記者会見で、汚職事件の被害者は誰と思うか、との問いに「私でしょう」と述べたという(同日付西日本新聞夕刊)。 強面として知られる山本町長。気に入らないことがあると相手をにらみ付けたり怒鳴ったりすることも頻繁にあったという。 「山本町長は実は、麻生知事のことを嫌っていました。地方6団体(全国知事会、全国町村会など)に絡んだある件で、彼が考えた発表文案を県に貸したところ、その内容を発表前に知事がしゃべったらしく、『クソガキがあ』とすごい剣幕で怒ったことがあった。 知事はそれ以来、山本町長に何かと配慮するようになり、中島前副知事も知事の命を受けて山本町長とうまく付き合っていたのです」(前出大手マスコミ記者)。 そんな山本町長だが、意外と「お茶目」な一面もあるようだ。 「山本町長はゴルフ好きで女好き。しかもゴルフはかなりセコく、彼とプレーする時はみんな気を遣う。彼の場合、オーケー(カップ近くまでボールを寄せた際に、次のパットが免除されること。通常はカップから30~40センチまでの距離)が3メートルくらいまで認められていた」 「ピンチになるとボケたふりや体の調子が悪いふりをすることがあるが、朝は120回くらいスクワットをやっていて、本当はそれくらい元気です」(山本町長をよく知る関係者)。 冒頭で紹介した西日本新聞の記事によると、山本町長は集会で「私には目的がある。体をもう少し元気にして、皆さんに手を振りながら別れる日をつくらないといけない」と語ったという。 「山本町長はよく『おれは88歳まで町長をやる』と周囲に言っていました。田川市の名物市長だった滝井義高氏(故人)が88歳まで務めたので、それへの対抗心ですよ。2人はライバル関係にあり、仲が悪かったですからね」(前出記者)。 その意志が変わらないとすれば、さらにもう1期務めることになる。山本町長の言う「皆さんに手を振りながら別れる日」とは11期目を終える時のことなのか、それとも・・。
「添田町の天皇」の実像(2)カネは人間関係の潤滑油 [2010年4月7日08:40更新]
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麻生知事のことは嫌い
目標は「88歳まで町長」?