さらば柳川 金子市政(2) [2010年7月7日11:21更新]

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(10年5月号掲載)

柳川市役所地元紙報道直後の4月30日、柳川市臨時議会が開かれた。市が発注した市立城内小学校管理棟改築建設工事の契約を承認するためだった。

「1億5000万円以上の公共工事については議会の議決が必要なのです」(ある議会関係者)。 

工事の入札は4月14日に行われ、市内の6業者が参加。「荻島組」(同市隅町)が落札した。予定価格約2億1850万円に対し契約価格は約2億1500万円、落札率は98.4%だった。

「ですが臨時議会では、落札者など基本的な事項を確認しただけで特に何事もなく承認された」(同)。 



荻島組が地元業界で行われる“勉強会”の仕切役であることは関係者なら誰もが知っている「柳川の常識」。2億円以上の大きな工事で落札率が98%を超え、しかも地元紙の談合報道があった直後。入札の透明性・公正性に疑問を投げ掛ける市議が1人くらいいてもよさそうなものだ。何のための議会なのか。

これでは談合王国はますます肥え太り、市財政はやせ細っていくばかりである。

本紙を影で批判  

「ある市幹部は(本紙の)4月号の記事を『ゆがんでいる』と酷評しています」。こう話すのはある市民だ。 

本紙は同記事で発足1年を迎えた執行部を「決断力・スピード感に乏しく改革は掛け声倒れ」と批判。またP社工場跡地問題に絡み、工場解体やアスベスト除去費用を無料で調査すると市に持ち掛けている民間業者のことを取り上げ、うまい話には安易に飛び付かないよう警告した。 

これまで本紙に対し市側から直接の抗議や批判はない。だから市幹部の言う「ゆがんだ部分」が記事のどこを指すのか分からない。もしおかしな点や事実誤認があるのなら遠慮することはない、きちんとこちらに抗議し訂正を求めるべきだ。影でこそこそ批判するのであれば石田宝蔵前市長と何ら変わりはない。 

本紙が間違っていると考えるならそれでもいい。批判や提言など聞きたくもないというならそれも結構。執行部、議会の好きなようにすればよかろう。 

 

石田前市長時代の07年から、無名で小さなメディアにもかかわらず多くの柳川市民から信頼・応援していただいた。だからこそ街の再生のために尽力したいと何度も柳川を取り上げ報道・提言を続けてきた。

だが市民の代表・象徴である市長以下執行部と議会が本紙になど耳を貸さないというのであれば、不本意ではあるが、こう言わせていただくしかない。 

「さらば柳川、さらば金子市政」