福岡市中央区の欠陥マンション

弊社が報じてきた福岡市東区の傾斜マンション「ベルヴィ香椎六番館」は、JR九州ら販売JVが今後解決に向けて協議していく事になったが、今度は福岡市中央区で構造上の問題がある分譲マンションについての情報が寄せられた。

同マンションは、平成12年竣工で15階建、天神へのアクセスも良く、眼下に大濠公園を見渡せる好立地で、相応の資産価値も見込まれることもあって即完売したという。
販売したのは大手不動産会社S、当時のパンフレットには、「ここにしかない。オンリーワンの選択。」「オーナーとマンションの幸福な関係が始まる。」というキャッチコピーが並んでいる。

しかし、同24年の大規模改修前後に数多くの欠陥が見つかり、建築基準法に適合しない構造スリットの未施工が発覚した上、基礎杭の支持力が不足している疑いが判明、住民は不安の中での生活を余儀なくされるようになった。
販売会社は施工不良の瑕疵を認め、希望者には時価で買い取り、構造スリットの無償施工、及び全戸に解決金の支払いという条件を提示している。

基礎杭の支持力が不足している点については、当初の構造計算時の時に比べ、支持力が7割程度に落ちているという専門家の意見もあるが、販売会社は支持力に問題ないという立場を取っており、管理組合が要望すれば有償で杭の補強を行うとしている。

現在、管理組合は販売会社の提案を全面的に受け入れるかどうか協議中であるが、一部住民からは建て替えを要望する声も根強く、残りの基礎杭の調査を専門家に依頼する案も出ており、解決にはもうしばらく掛かるだろう。

販売元や建設会社は高度な技術を駆使し全ての建物を竣工させているはずであるが、瑕疵が全くないとも言い切れない。
人生最大の買物となる戸建住宅やマンションに瑕疵が疑われたとき、最近はオーナーが専門家に調査を依頼し、見えない場所の欠陥や手抜きを発見できるようになってきた。
地場建設会社も、今後更なる現場管理を徹底し、細心の注意を払っていく必要があるだろう。



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JR九州、「施工会社の報告を信じた?」

福岡市東区舞松原の傾斜マンション「ベルヴィ香椎六番館」であるが、8日、販売したJV3社の担当者が同管理組合を訪れ、杭が支持層に到達していないことを認めた上で謝罪した。

JR九州から執行役員の事業開発本部マンション事業部長が出席したが、これまでの対応について問われた際、「施工会社の報告を信じていた」と責任回避とも受け取れる発言があり、住民の一人は耳を疑ったという。

JR九州とゼネコンとの力関係を象徴する言葉だが、既報のように、「建築工事中に初期沈下を起こしており、造作工事で調整している跡があることから、傾斜を承知しながら販売していた」と日本建築検査研究所㈱が断定している。

また、施工にはJR九州が筆頭株主である九鉄工業㈱がJVとして参加していることも忘れてはならない。

住民にとって施工会社は間接的なものでしかなく、JR九州のブランドを信じて購入しているのである。

苦しいかもしれないが、今後のために矢面に立って真摯に対応することが信頼回復に繋がるのは言うまでもない。



 

傾斜マンション、JR九州社長自ら住民と対話を

JR九州は、平成31年3月期連結決算で売上高4403億円と過去最高を更新、今や首都圏などでもホテルやマンション、オフィスビル、飲食店、ドラッグストアを手掛け、九州経済を牽引するトップ企業に成長している。
令和元7月2日の大手新聞に同社社長の青柳俊彦氏のインタビュー記事が掲載され、現在売上の6割を超えるようになった鉄道以外のビジネスを始めてきた頃の苦労について語っていた。

1987年(昭和62年)に分割民営化され3000人の余剰人員の給料をどう稼ぐかが当時の経営課題で、つい先日まで駅員や運転士、車掌をしていた社員が、焼鳥屋やうどん屋、釣り堀などを始めたが簡単にいくはずがなかった。
自動車ディーラー事業は止めるに止められず、撤退するときは相当な損失を出し、熊本の住宅開発も投資額をほぼ全て損失計上するなど「失敗」の連続だった。

なるほど、今だから笑って話せる失敗が、JR九州ほどの企業にもあったのだと改めて思った。
現在MJRシリーズで一定の評価を得ているが、JR九州がマンション事業に乗り出したのは、福岡市東区のJR新駅開業に合わせて8棟のマンションを企画した頃だと思われる。
JRブランドと駅前という好立地が功を奏し忽ち完売、幸先良いスタートとなったが、8棟のうち1棟でドアが開かなくなったり雨漏りがしたりするなど、当初から構造的な瑕疵が疑われていた。
対応策として、ドアの交換や補修などで対応しその場を凌いできたが、竣工後25年目となる今年4月、民間検査会社の調査により基礎杭が支持層に最大7m到達していないことが判明、その上、建築当時マンションが傾斜していることを認識しながら造作工事で誤魔化し販売、他にも耐震関連や内装での手抜き工事などが明らかになった。

販売は3社のJVであるが、住民からしてみればJR九州ブランドで購入しており、マンションの不具合についてもJR九州なら期待を裏切らず真摯に対応してくれると信じてきたのである。
しかし、平成29年12月、JR九州は傾斜の事実は認めたものの、「原因は不明で今後調査は行わない」という報告書を送ったのを最後に、一切顔を出さなくなった。
昨年6月のJR九州の株主総会では、同マンションの対応について株主から問われた際、役員が「適切に対応していく」と回答したが、この1年間何の動きもなかった。

瑕疵が明らかになった以上、青柳社長はこれも鉄道以外のビジネスを始めた頃の「失敗」の一つと認め、今年6月の株主総会までに、自ら住民と今後について協議し道筋をつけるべきではなかろうか。

傾斜マンション・杭長の不足が判明(後)

検査を行った㈱日本建築検査研究所代表取締役の岩山健一氏は、今回の調査で初期沈下を認識した上でマンションを販売し、その後も不具合が出て瑕疵を疑う住民に対し虚偽の説明で押し通してきたことについて、不誠実で悪質と批判した。

住民側はこれまで、ドアの開閉が困難になったり建物各所でひび割れが繰り返されてきたことから、売主側に原因の徹底究明を再三申し入れてきた。

売主側は一通りの調査を行い、平成29年12月27日付の報告書で、「杭は支持層以下まで到達していると考えられる」、「建物の傾斜が不具合の原因であることは否定できない」という内容を住民側に伝える。

それに対し、住民側がJR九州マンション事業部の担当者に「今後、建物が傾斜した原因の追究はしないのか」とメールで確認したところ、売主側はそれを認め、以後住民側と協議が行われることはなかった。

困り果てた住民側は同30年5月に補修工事を求めて調停を申し立てたが、売主側から歩み寄ることはなく翌年5月に不成立に終わる。

その後、住民側は日本建築検査研究所の岩山氏とコンタクトを取り、大きな後ろ盾を得ることとなった。

25年もの間、専門的な知識もない住民側は、捏造されたデータ等で「構造上の問題はない」と言いくるめられてきたが、今回の調査結果をもって訴訟を検討中だ。

「負の遺産」を受け継いだ売主側にとって難しい案件と思われるが、マスコミが注目する中で法廷で争うか、それとも瑕疵を認め補償を前提に管理組合とテーブルに着くか、大きな岐路に立たされていることは間違いない。(了)



 

福岡市東区・傾斜マンション⑤

問われる企業倫理

JR九州が主となり販売した「傾斜」マンションの原因調査であるが、最終報告書が出てくるのが4月末、その結果を見て住民側は法廷に持ち込むか方針を決める予定だ。

裁判になればJR九州側が時効を盾に戦うことも考えられるが、既に大手報道機関もJR九州等の企業名を出して「傾くマンション」という記事を出しており、更には新事実の手抜き工事と思える事案も判明していることから、世論が被害者側に傾くのは確実と思われ、企業倫理を問われることになるだろう。

平成7年にこのマンションが販売された際、購入者の背中を押したのは「JRブランド」だったことを忘れてはいけない。

現在JR九州が販売中のMJRシリーズも、JRのブランドだからこそ売れている。

JR九州には民営化以来、築き上げてきた企業イメージを損なうようなことはしてほしくない。

このようなことで同社の歴史に汚点を残すことなく、前述のように九州最大の交通インフラ企業として、威風堂々と九州の経済を牽引して頂きたい。(了)



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福岡市東区・傾斜マンション④

新事実!手抜き工事

JR九州が主となり販売した「傾斜」マンションであるが、重大な瑕疵と言える新事実が判明した。

㈱日本建築検査研究所が3月1日から始めた調査の中で、「構造スリット(柱際、梁上、梁下などに設ける緩衝材)」が入っていないことが判明、建物は「構造スリット」を入れる前提で構造計算がなされており、当然であるが図面には示されていた。

この他にも、住民は長年結露や黒カビに苦しんできたが、内装工事で断熱材が図面通り施工されていない箇所が幾つも見つかっている。

こうした悪質な「手抜き工事」とも言える事案も次々に明らかになっている。
これらは時効で済まされる問題と言えるだろうか。(⑤へ続く)



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福岡市東区・傾斜マンション③

住民との直接協議に応じなくなったJR九州側

JR九州が主となり販売した「傾斜」マンションは、平成28年、過去にドアを交換した5戸のうちの2戸が再びドアの開閉が困難になったことから、住民側が自主的に水平レベルの調査を行ったところ、最大高低差が98㎜あることが判明、さらに、住民側が専門家に依頼して杭の長さの調査を行い、杭が届いていないことも確認された。

このため住民側は原因究明を要請し、JR九州側が調査を行うことになった。

その結果、最大高低差104㎜の傾斜が確認されるも、同30年1月にJR九州側は住民側に「原因は分からない。今後調査は行わない」と回答、それ以降は直接住民側との協議の場を設けることはなくなった。

困った住民側は同年4月裁判所に調停を申し立てるも、双方の主張を述べただけで裁判所は和解案を示さないまま不成立に終わっている。(④へ続く)



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福岡市東区・傾斜マンション ②

時効の壁

JR九州が主となり販売した「傾斜」マンションの基礎工事は平成6年、既に25年以上が経過しており、裁判で訴えても施工から20年という期間が過ぎており、時効が成立しているため責任は問えないという意見もある。

しかし、平成7年の入居当初よりドアの開閉がしにくいことから主要構造部の欠陥を問うてきた住民に対し、JR九州側はクラックの補修やドアの交換(5戸)等で対処はしたものの、同10年に「主要構造部には問題がない」という旨の確約書を住民側に提出した。

当時は引き渡しから3年、瑕疵担保責任を問うことができたはずだが、住民側はJR九州の名前がある確約書を受け取ったことで、法的措置を取るなどの手段を取らなかった。

今回の調査で、仮に杭が支持層に到達していないことが証明されれば、JR九州側がこれまで住民側にしてきた説明が、根底から崩れることになる。(③へ続く)



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福岡市東区・傾斜マンション①

杭長検査始まる

JR九州の青柳社長は25日、新型コロナウイルスの影響で3月の鉄道収入が50%減となったと発表、収束がいつになるか先の見えない状況だが、九州最大の交通インフラ企業として危機を乗り切り、威風堂々と九州の経済を牽引して頂きたい。

ところで、平成6年の新駅開業と同時期に、JR九州が主となり販売した「傾斜」マンションの原因調査が令和2年3月1日から始まっている。

調査に当たっているのが、これまで2000件以上の欠陥住宅・マンションの原因調査・住民救済を手掛けてきた、㈱日本建築検査研究所(東京都)で、滋賀県大津市の欠陥マンション訴訟に大きく貢献した会社だ。

ちなみに、同裁判は10年にも亘り最高裁まで持ち込まれたが、今年3月、マンションを施工した南海辰村建設㈱に建て替え費用約27億円の支払いを命じる判決が出ている。

マンション傾斜の原因は、基礎となる杭が支持層(構造物を支えることができる地盤)に到達していないことが考えられ、最も沈下していると見られる箇所の杭(3本)の真横をボーリングし杭の長さを確認する予定だ。(②へ続く)



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毎日新聞が報じた「傾くマンション」

弊社が報じてきた、JR九州が販売した分譲マンション(福岡市東区)が傾いている問題を、全国紙の毎日新聞が詳細に取り上げている。

マンションの管理組合は、㈱日本建築検査研究所(東京都渋谷区 代表者岩山健一氏)に基礎杭をはじめとする構造躯体の調査を依頼、同社が3月から調査に入っている。

これまでに2000件を超える手抜き・欠陥住宅の回復、救済を手掛けた実績のある会社だけに、管理組合の期待は高く、調査の結果を見て裁判も視野に入れながら、今後の方針を決めるとしている。

毎日新聞の記事はこちら
傾くマンション…業者が認めたのは22年後 時効の壁と闘う住民たち 福岡https://mainichi.jp/articles/20200305/k00/00m/040/103000c

弊社の記事はこちら
[2020年2月4日] JRブランドのマンションでトラブル
http://www.fk-shinbun.co.jp/?p=24076

[2020年2月7日] 初心を忘れたJR九州
http://www.fk-shinbun.co.jp/?p=24104

[2020年2月18日] JR九州販売のマンションに手抜き工事
http://www.fk-shinbun.co.jp/?p=24143

アーム・レポ 民事再生法申請

ファミリー型分譲マンションを企画販売している、㈱アーム・レポ(福岡市中央区 代表者田中浩和氏)が、11月28日に負債総額8億8000万円内外で、福岡地裁に民事再生法適用の申請を行なった。

当社は現代表が昭和62年に設立したもので、毎期順調な売り上げで推移していたが、中央区今泉に建設した大型プロジェクト「天神プレイス」の失敗で生じた損失が尾を引き、苦しい経営を強いられてきたが、今回の手続きで全て清算する運びとなったようだ。

小口の債権は全て支払い済みであり、大口の広成建設1社と小口の金融債権が数行あるのみで、12月3日に行われた債権者会議では、これで過去の債権整理ができたと安堵した声が噂として聞こえてきた。

同社の営業は平常通り行なわれており、債権者の姿も見当たらない静かな幕引きで、代表も師走の町を再起を期して走り廻っており、最近では珍しい倒産と言って良いだろう。



 

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これから着工予定の福岡地区分譲マンション

これから着工予定の福岡地区分譲マンション

デベロッパー マンション名 地区 設計事務所 戸数 備考
西武ハウス㈱ モントーレ長丘パークスクエア 南区長丘1丁目 アーキスタイル 30戸 4月着工予定
西武ハウス㈱ モントーレ花畑 南区花畑4丁目 マサキ設計 116戸 4月着工予定
大和ハウス工業㈱ 仮称・JT福岡ビル跡地計画 中央区大名2丁目 日建ハウジングシステム 220戸 9月着工予定
西日本鉄道㈱ サンリヤン箱崎九大前 東区箱崎3丁目 明水設計 48戸 4月着工予定
西日本鉄道㈱ サンリヤン壱岐 西区壱岐団地 エヌプラスアーキテクトデザインオフィス 33戸 4月着工予定
積水ハウス㈱ グランドメゾン赤坂2丁目けやき通り計画 中央区赤坂2丁目 リーメック 31戸 4月着工予定
㈱タイヘイ サングレート平尾 中央区平尾5丁目 久保建築設計 17戸 7月着工予定
㈱アライアンス Alic Style 三宅 南区三宅3丁目 K・Tプランニング 35戸 4月着工予定
九電不動産㈱ 寺塚2丁目4-5マンション 南区寺塚2丁目 リーメック 35戸 5月着工予定