二階幹事長交代の裏は

総裁選に向けて、様々な動きが出てきた。
立候補の意向を示していた下村博文氏政調会長が、官邸で菅義偉首相と会談後、出馬を取り止めることを発表した。
首相から出馬を見送るか、政調会長を辞任するかを迫られとのことだが、文科大臣時のベネッセの件で一喝されたとも囁かれている。

一方で、二階幹事長が菅総理大臣と会談した際、自らの幹事長交代を容認する考えを伝えたというニュースだが、これまでの傍若無人ぶりから 俄かに信じがたい話だ。
岸田氏が二階氏の長期幹事長在任を念頭に、「役員1年交代・最長3年」を声高に叫んだことで、世間の注目が集まっていることは確かだ。
自身の言動が 自民党への信頼を落としていることを悟ったというわけではなく、何か代わりに条件を引き出したのではと つい考えてしまう。

御年82歳、幹事長職を辞するとすれば 政界引退に現実味が出てくる。
三男が後継と言われているが、和歌山3区へ参議院議員の世耕弘成幹事長が鞍替えを狙っているという話もあり、その辺りで 調整したか。
それとも二階派所属議員に、次の閣僚や党役員の要職を充てる人事の確約があったか。

ひょっとすれば

大手新聞社の世論調査で、「自民党の総裁にふさわしい政治家」を聞いたところ、石破氏13%、河野氏11%、菅総理と岸田氏が10%、高市氏3%という結果だったという。
ちなみに下村氏は1%にも満たない不人気ぶりである。

このうち、河野氏は不出馬決定、石破氏は態度を決めておらず、トップ2人が出ない場合は、菅総理と岸田氏の争いになるような印象を受ける。
だが、高市氏が推薦人を20人集められたとすれば、党員票の行方次第で面白い戦いになるかもしれない。

候補者が3人以上いた場合、1回目の投票で1位が有効投票の過半数に届かなければ上位2人の決選投票になる。
菅総理が1位でも過半数を取れないことが十分考えられ、その場合は菅総理にノーの岸田氏と高市氏の合計票が上回ったことになる。

もし高市氏が岸田氏を上回ったとしたら、菅総理と高市氏の決選投票だ。
菅総理ノーの合計票がそのまま入れば、あるぞ、高市氏。

まだ候補者が出揃ったわけではないが、想像が膨んでくる。

 

勝ち目が出てきたから挑戦?

自民党の石破茂元幹事長は、20日のテレビ番組で、「(菅義偉首相ら)みんなが一致して向かっている時に『私がやります』とは、その気があろうがなかろうが口の端に乗せるべきではない」と述べ、首相の再選を支持する考えを示していた。

妙な理屈をこねるなと思っていたが、27日には、「告示(9月17日)前日まで考えないといけない。出るにせよ出ないにせよ、まだ時間はある」と 出馬に含みを持たせる発言をしている。

二階派の中から菅総理支持に反発する声が出ていることが報じられたことも一因だろうが、26日に岸田文雄前政務調査会長が出馬を宣言し、その政策がこれまでの自民の体質を打ち破るものとして注目されたことが大きいと思われる。
これまで歯に衣着せぬ政権批判で支持を集めてきただけに、岸田氏にお株を奪われないように手を挙げてくるか。

だが、昨年の総裁選で敗れた後、派閥の会長を辞任、戦国時代なら切腹したようなものだ。
1週間前に敵の大将に付く考えを示しておきながら、勝ち目が出てきたから挑戦というのはカッコいいものではない。



 

サプライズはあるか・総裁選

予定通りなら あと1ヵ月後に迫った自民党総裁選、これまでに 安倍前総理、二階幹事長、 小泉進次郎氏、そして石破茂氏までが 総裁選での菅総理支持を表明している。
だが、コロナ感染者が増加の一途を辿り、自宅待機者の死亡者が増えるようなことになれば、さらに逆風が吹き 総選挙で大敗するかもしれない。
選挙が厳しい現職議員の本音は、新しい総裁に代わってほしいというところだろう。

総裁選に名乗りを挙げた政治家は数名、インパクトに欠ける感があるが、風を吹かせるという点では 高市早苗氏か。
経験も豊富、総務大臣の時は テキパキとリーダーシップを発揮していた印象があり、少なくとも 菅総理より 国会答弁やマスコミ対応は上手く、決断力もありそうだ。
大学時代はヘビメタバンドのドラマー、スキューバダイビングやバイクが趣味というのも興味をそそる。

新総裁になれば、自民党の顔となって 総選挙で勝利し初の女性総理誕生、コロナ禍の中で明るい話題にもなるのではなかろうか。

自民党は 天敵だった社会党の党首を総理に祭り上げるようなサプライズを使った過去もある。
これからの3週間で何が起こるか分からない。

安倍氏、3回目の登板?

かつては三角大福中、安竹宮と呼ばれた自民党のリーダーは、誰が総理になってもおかしくはないという印象はあった。

マスコミの世論調査では、次の総理候補として、河野太郎氏、石破茂氏、小泉進次郎氏、安倍晋三氏、岸田文雄氏、野田聖子氏、茂木敏充氏、西村康稔氏、加藤勝信氏、下村博文氏らの名前が上がるも、帯に短しタスキに長し、我が国を安心して任せられる人物が見当たらない。

対外的な日本の顔として、また国内をまとめられるリーダーとして、自民支持者には安部氏の再々登板を期待する声もある。
しかし、長期政権により 政治の私物化で霞が関は忖度集団となり、アベノミクスは失速し国民の格差は拡大、北方領土も拉致問題も成果を残せず、憲法改正も実現できなかった。
本人も3回目に意欲的と聞くがもういいだろう。

次なる疑惑が発覚? ~ 菅義偉官房長官!

細田博之衆議院議員を領袖とする細田派、安倍総理を要する自民党最大派閥だが、魔の2回性と呼ばれる問題児も多く、次の内閣改造では猟官運動自粛と派閥会合で発言し、所属議員を諌めている。

8月に内閣改造を実行したい安倍総理は、その前に予算委員会閉会中審査を開き、加計学園問題について国民に丁寧に説明し理解を得て、次なる手を打って生きたい考え。

だが既に留任が決まっている安部総理の懐刀である菅官房長官に、下村博文元文科相の闇献金問題で新たな疑惑が発覚、自らの力だけで乗り越えられるのか、それとも安倍総理がかばうのか、面白い舞台の幕が近々上がりそうで、面白くなってきた。