動き始めた詐欺師

3月6日は啓蟄(けいちつ)と呼ばれる二十四節気の一つで、「冬ごもりしていた地中の虫が、土の中からはい出てくる」ことを意味し、春の訪れを告げる言葉と記憶している。
春の兆しとして虫は問題ないが、それ以外にも春の陽気に誘われ動き出している輩もいるようだ。
最近は弊社のネット記事を見て、「徳川高人氏」について尋ねられる事も多く、同氏がまた何か動き始めた模様。
企業経営者など人を信用させる術は非常に長けており、何らかのファンドで金を集めている情報もあって、既に被害者も出ている話も聞く。
中小企業倒産防止開発機構の件では、約束手形の発行をさせられ倒産した人、倒産から離婚、家庭崩壊した人など、数多く見て来ただけに儲け話の中に、徳川高人氏の名を聞いたら逃げ出す事だ。



 

弁護士とハサミは使いよう

法科大学院を新設し弁護士を大量に世の中に送り出したまでは良いが、かつて「イソ弁」、いわゆる居候弁護士として実務を経験させてくれたボス弁の弁護士事務所も、余りに弁護士の卵が増えたため「イソ弁」として抱えきれず、携帯電話だけで動き回る「ケイ弁」や、弁護士事務所のこぼれ仕事を貰う軒先弁護士、いわゆる「ノキ弁」が増えている。

だが「イソ弁」であっても修行の身の上であるため、「ボス弁」から給与が出るというわけではないようで、ましてや「ケイ弁」「ノキ弁」は法科大学院時代の借金を抱えた上に、顧客を開拓し糊口をしのがなければならないのだから、大変だ。

ところでお役所に新しい組織が生まれると、新しい利権が付いてくるのと同じように、新しい法律ができると、裏道を知り尽くせば、金儲けができる。

詐欺師、パクリ屋、地面師など、人を騙すことを生業としている輩には、裏道を知り尽くした弁護士が背後で指南しているのは良く聞かれ、テレビでよく見る弁護士が、福岡でも有名な詐欺師の顧問になっており、どのような弁護をするのか楽しみだ。

詐欺師に騙された?~金融機関が提訴~第三弾

金融機関が貸金返還請求しているこの裁判、2月23日に判決が福岡地裁久留米支部で言渡される。

前2回で報じたように、おそらく金融機関が勝つだろう。
だが貸金を回収することは出来ない。
すでに資金は不動産に姿を変えて、第三者の手に渡っているのだから。

金融機関にできることといえば、県外企業代表者が所有する資産を差し押さえ、連帯保証人である実母の所有不動産を競売に出し、処分できた金額で矛を収めるだけ。
仮にサービサーに債権を売却しようとしてもおそらく10%程度、ひょっとしたら5%だろうというのが、事情通の意見だ。

もう一度、お金の動きと、不動産の動きを時系列に並べてみよう。
こうすると、誰が一番得をしているか、一目瞭然!

登場人物は次の通り。
A.県外企業代表
B.県外企業代表の母
C.県外企業に入り込んだ偽名財務部長こと福岡の経営コンサルタント会社社長(同一人物)

登場する不動産は、
D.久留米市西町の土地・・・花畑
E.久留米市本町のビル・・・本町

時系列に並べると
平成26年11月 4日 県外企業代表が、花畑の土地を購入する目的で、金融機関から5000万円借入
平成26年11月 5日 県外企業代表は、花町建物の建築資金の目的で、金融機関から1億5000万円の追加融資を受けた
平成27年 8月10日 県外企業が、本町ビル購入、佐賀共栄銀行から極度額1億8400万円で資金借入
平成27年10月30日 花畑プロジェクト用資金2億円の返済期日
平成27年12月21日 金融機関は、県外企業代表母の名義不動産を差押え
平成28年 4月12日 民事調停
平成28年 5月10日 県外企業から、偽名財務部長経営コンサルタント会社に、本町ビル所有権が移転
平成28年 7月26日 特定債務調停申立

第一弾で報告したように、金融機関は融資額の20%増しで極度額を設定していたから、極度額1億8400万円から実際の融資額を算定するには、極度額を1.2で割り算すればいい。
そうすると約1億5300万円。

ここから先は、想像。
平成28年5月初め、県外企業代表者の代理として銀行折衝を任されていた偽名財務部長の手元には、金融機関から建築資金名目で借り入れた1億5000万円があった。
平成28年5月10日、この1億5000万円を佐賀共栄銀行に返済し、本町ビルの根抵当権を解除、偽名財務部長が経営するコンサルタント会社に本町ビルの名義を変更した

県外企業代表者は、借金を背負うだけで何のメリットも無いではないか、それでよく納得したな、という突込みが入りそうだが、詐欺師と被害者の関係は、外からはわからない。
外から見ると、騙されているのがよくわかるのだが、被害者は見えていない。
 

詐欺師に騙された?~金融機関が提訴~第二弾

先月10日の記事、「詐欺師に騙された?~金融機関が提訴」の続報。

まず、県外企業代表名義で借り入れた金額は2億円だった。
最初に土地代金として5000万円を借り入れ、決済後直ちに建築代金1億5000万円の融資を受けた。

偽名の財務部長と金融機関に帯同した北九州のゼネコンが見積もった10階建て、27戸の賃貸マンションの建築費用は3億1536万円だった。

だが偽名の財務部長の言い訳に寄れば、「いざ工事という段になって、隣接する貸家の住民から日照権問題で訴えられ、着工できなかったが、調停により、新たに建築する27戸のうちの1つを住まいとして提供するという合意を交わし、ようやく日照権訴訟は取り下げられた。」

これで障害がなくなったのだから素直に着工すればいいはずだが、偽名財務部長は金融機関に「調整がつくまでもう少し待ってください」といい続けていた模様。

金融機関のその後の行動。
平成27年10月30日 返済期日
平成27年12月21日 仮差押
平成28年 4月12日 民事調停
平成28年 7月26日 特定債務調停

ところで、金融機関から2億円を借りた県外企業代表は太陽光発電システム販売の会社を経営しているのだから、その企業に差押さえでもすればいいじゃないか、と思われるかもしれないが、代表個人で借りているお金だから、会社とは別物で手が出せないらしい。

偽名財務部長はこの点も重々ご存知だったようだ。

だから、マンションを建築して家賃収入が入るようにならないと、借り入れ返済の原資が出来ない、というのが偽名財務部長の言い分。

ところで、保証人は県外企業代表者の実母の様子で、当然ながら偽名財務部長ではない。
保証人が2億円の保証能力でも持っていたらいいのだろうが・・・、期待薄だろう。

暗躍する地面師

本来「士」や「師」は、弁護士や医師などで使われている通り、国家試験を経て取得され、敬意を払われるべき職業だが、最近は「詐欺師」や「地面師」などが横行、「師」は地に堕ちた感もある。

地面師とは、他人の土地を、さも自分の土地のように書類を偽造して売買、購入者から代金を詐取する悪党を指すが、バブルたけなわの東京では、複数の物件でもともとの土地所有者が殺められる事件が連続しているため、警察も本腰を入れて捜査を始めたようだ。

今から50年ほど前、博多駅が南下して現在地に移転した頃、駅前の田畑を区画整理する事業が行なわれた際、不在地主の土地を見つけた地面師の一味が、屋根付きの駐車場を建築し転売した詐欺事件が発生したことがある。

最近は資金の調達方法も多様化していることもあり、ファンドや証券化を利用し、名門企業が不良資産を売却、不動産業者が騙される取引も福岡で発生しており、商品土地が不足しているだけに、騙されないよう用心することだ。