大島九州男氏、浪人脱出か

7月の参院選で初当選を果たした れいわ新選組の水道橋博士議員(60)が、深刻なうつ病という理由で休職しているという。

国会議員になると分刻みのスケジュールで、膨大な資料の読み込みや質問の準備に追われ、空いた時間には 全国の地方議員の選挙の応援や党勢拡大の活動で プライベートな時間はなくなる。
また、SNSなどで罵詈雑言を浴びることだってあるだろう。
志があっても こうした状況に心身が適応できなくなったとしてもおかしくはない。

水道橋議員におかれては療養後、与党を追及する姿をご披露頂きたいが、辞職希望とも報じられている。
それを聞いて俄然 張り切る九州男児の姿が目に浮かぶ。

大島九州男 元参院議員(61)だ。
直方市議を経て 2007年の参院選挙に民主党から比例代表で出馬し初当選、2013年に再選、2019年には国民民主党から立候補し落選した。
2020年11月にれいわ新選組に移り、2021年10月の衆院選で 福岡8区で立候補するも麻生氏に敗れ 比例復活もならなかった。

今年7月の参院選比例区に れいわから出馬、党として2議席獲得できたが 次点に終わっていた。
仮に水道橋氏が辞職すれば 繰り上がり当選となる。
参院選で大島氏が獲得したのは わずか 2万8123票(水道橋博士氏は11万7794票)に過ぎないが、国政復帰が現実味を帯びてきた。

比例の結果からみる各党の今後

比例の結果を見ての感想。
相変わらず 各党、歌手・芸人、スポーツ選手のオンパレードで人気競争、恥を知りなさい。
それでもしっかり仕事をしてくれれば良し、巨泉氏や田嶋氏みたいにすぐ辞めないで下さい。

自民は 得票率では前回衆院選と殆ど変わらない(34%)が8議席増、1人区で野党が統一候補を立てられず 自滅したのが勝因。
立憲と国民、旧民主という括りで 得票率が 5.7ポイント減、議員 8名を減らした。
スター気取りの支援団体の会長が 自民に擦り寄るなど引っ掻き回したのも一因だが、野党共闘なしでは生き残れないことを 所属議員らは改めて認識したのでは。
崖っぷちの泉代表。

公明は比例で1議席減、得票数は 618万票と 前回衆院選より 約93万票の大幅減。
共産は比例で2議席減、得票数が361万票と 前回衆院選から 約55万票減らしている。
いずれも実働部隊の高齢化という問題があり、共に危機感を募らせる。

維新は改選議席を倍増させたのはいいが、関西以外に地方組織が育たないのが課題。
ここにきて代表が辞任、副代表の吉村市長も代表戦には出ないとしており、発信力が低下する可能性がある。

共産が減らしたリベラル票の受け皿となった れいわ、山本太郎氏が選挙区で勝ち国政復帰したことで 再び勢いが出るか。
N党と参政はYoutubeを効果的に使った戦略で1議席ずつ獲得。
特に参政は反グローバルを明確に打ち出している唯一の政党、展開次第では伸びる可能性がある。



 

東京都知事選・2位は誰?

東京都知事選(7月5日投開票)の期日前投票が始まっているが、出口調査で約6割が現職を支持しているという結果が出ており、余程のことがない限り小池都知事の再選は間違いない。

大した実績もなく、希望の党の失敗により1期で政治生命が終わると言われていたが、コロナ禍を味方につける強運の持ち主、対策に東京都の基金(貯金)を惜しみなく使い、訳の分からないカタカナを多用したメディアへの露出で、盤石の選挙体制を築くことに成功した。

ところで、立憲民主、共産、社民が支援する宇都宮健児氏と、れいわ新選組代表の山本太郎氏が、2位争いを繰り広げている。

特に最近支持率が下降気味の立憲民主であるが、山尾志桜里衆院議員は3月に離党し6月に国民民主に入党届を提出、また元格闘家の須藤元気参院議員は山本氏を応援したいと離党届を提出するなど、ひと頃の勢いに陰りが出ている。

山本氏が宇都宮氏に大差をつけることになれば、今後衆院選に向けて、立憲民主の議員らの行動に影響が出てくるだろう。

負けて勝つ・山本太郎氏

参議院選挙も終わり、福岡選挙区は事前の予想通り、自民松山氏、公明下野氏、立憲野田氏の3人で決まった。

ニュースらしいニュースがない中で、全国比例において2議席を獲得した、れいわ新選組・山本太郎氏の戦略には目を見張るものがあった。

本来であれば東京選挙区で立候補を予定しており、当選は確実と見られていたが、告示直前に比例に転出すると発表、しかも、重度障がい者の2人を比例区特定枠の1位・2位に置くことで、敢えて自身は落選の可能性が高い出馬を選んだ。

その結果、全国比例でその2名が見事に当選、山本氏は個人名で99万2千票の驚異的な票を獲得したが落選となった。

既に直近の国政選挙に立候補する意思を表明しており、今回の山本氏の戦い方に共鳴して追随する政治家志望の若手が増えてくると思われる。

次期衆議院選挙の台風の目になることは確実で、まさに試合に負けて勝負に勝ったと言えよう。



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