福岡ホテル事情

博多港には連日、大型クルーズ船が入港して3000名余りの中国人観光客が上陸し、福岡地区外からもかき集めたバスを連ねて、観光地巡りと買い物を楽しんでいる。
これらのクルーズ客は日帰りであり、大部分が宿泊することは無いものの、福岡市内ではマリンメッセやヤフオクドームなどのような大型イベント施設があり、昨年末のように「嵐」や「EXILE」などの公演があれば、たちまちホテルは満室となり、宿泊客はかなり遠方のホテルを予約せざるを得ず、中にはこうしたときに宿泊料を値上するホテルも現れた。
賃貸マンションを利用した民泊も始まったが、生活スタイルの違いで、当然ながら居住者とのトラブルもあり、中央区や博多区ではビジネスホテルの計画が目白押しのようだ。
玄界灘に面しており、日本海側にある福岡は、地震や津波の心配が少ない上に、東京に比べると土地代は安く、投下資本が少なくて済むため、東京資本が福岡都心部の土地を買い漁っているとも言われている。
100坪前後の土地であれば、ビジネスホテルの建設は可能で、最近は利便性を考えて、西鉄大牟田線沿線も視野に入れて探しているようだ。
福岡のビジネスホテル建築ブームが何時まで続くのか、かつて西中洲で営業していたホテルは、バブル崩壊後には買い手が付かず、今は福祉施設になっている例もあるので、慎重な計画が求められるが、決断は1秒でも早くすることが成功する秘訣だ。


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小さなフリーライブ「パンの耳」~ブロートラント カフェスペース・片隅にて

パンの店「ブロートラント」電気ビル店で、「パンの耳」と名付けられた小さな音楽会が、11月21日土曜日、午後4時から開かれた。西南学院大学在学中に音楽を通して友人となった、フルートの白馬理絵さん、オーボエの関枝理子さん、ファゴットの江上雄大さんの3人が、アンサンブルを聴いてもらいたくなって始めた演奏会だ。
小さなパン屋さんの片隅で、若い3人が始めた音楽会だけに、連想された「パンの耳」をそのまま、会の名前にしたもので、始まった時の聴衆は僅かに4名だったが、パンを買いに来たお客さんもそのまま椅子に座って耳を傾け、最後は10名を超えるまでになっていた。
週末の午後のひととき、心地よい木管の音色は耳に優しく、聴く人の心にしみいるようで、1時間ほどのミニコンサートだったが、これから会を重ねるごとに、聴く人が増えていくだろうと確信している。
パン屋の主人は若く、毎朝早くから窯の前で働く苦労人だけに、若い音楽家の卵たちとこれからも一緒になって、パンの店の片隅で、週末の午後のひとときを楽しく過ごしていくはずだ。

◆ブロートラント 電気ビル店
福岡市中央区渡辺通2丁目1-82
電気ビル共創館1F
TEL:092-716-0807