危ないホテル

福岡市から車で約1時間のところに、玄界灘に面した分譲マンション併設型のリゾートホテルがあるが、築30年経っているが、維持管理が不十分なまま営業を続けている。

バブル期に建てられた同ホテルは経営難で運営会社が度々変わり、建物の補修はおざなりにされてきた。

防火設備に至っては、数年前から館内放送がなかったり防火戸が腐食していたりで、消防署から改善指示が出されているが、未だに放置されている。

また、飲料水については、貯水槽の老朽化等で水質に問題があることを認識したまま、使用しているという。

最近は、同ホテルには、国際交流の常設事務所を開設したことが地元新聞に報じられていたが、関係者はこのことを知る由もない。

暗躍する地面師

本来「士」や「師」は、弁護士や医師などで使われている通り、国家試験を経て取得され、敬意を払われるべき職業だが、最近は「詐欺師」や「地面師」などが横行、「師」は地に堕ちた感もある。

地面師とは、他人の土地を、さも自分の土地のように書類を偽造して売買、購入者から代金を詐取する悪党を指すが、バブルたけなわの東京では、複数の物件でもともとの土地所有者が殺められる事件が連続しているため、警察も本腰を入れて捜査を始めたようだ。

今から50年ほど前、博多駅が南下して現在地に移転した頃、駅前の田畑を区画整理する事業が行なわれた際、不在地主の土地を見つけた地面師の一味が、屋根付きの駐車場を建築し転売した詐欺事件が発生したことがある。

最近は資金の調達方法も多様化していることもあり、ファンドや証券化を利用し、名門企業が不良資産を売却、不動産業者が騙される取引も福岡で発生しており、商品土地が不足しているだけに、騙されないよう用心することだ。

スルガ銀行~査定価格の怪

国内の誰もが不動産屋になり踊ったバブル期には、博多区住吉のホテルが12億円で売却されたものの、決済が1週間遅れたため2000万円の金利が付き、最終的に12億2000万円で決済されたことがある。
同じ物件が2年後に転売された際は、バブルが崩壊する直前だったこともあり36億円の値が付いた。
この資金を融資する金融会社の若い社員が、東京から物件査定に出張してきた時には、2000万円のリベートが渡された。
誰から現金が出たのか定かではないが、この若い社員は2000万円の現金を受け取って、取引終了後に退社したと聞いている。
ところで、バブル崩壊後に福岡へ進出してきた、スルガ銀行の名物O氏は、夜な夜な中洲で数十万円のキャバクラ遊びにふけり、遂には関西方面の支店に転勤となったが、普通の銀行ではなかなか通らないお客さんへ住宅ローンを付けてもらうために、
不動産会社の面々はO氏を追い掛け、わざわざ関西支店を設立して、ともに甘い汁をすすっていたようだ。
利食用の不動産資金を融資する金融会社は、融資を受ける人の年収を基準にしながら、購入物件の査定も厳しく行っているが、その点スルガ銀行O氏は非常に査定が緩やかで、相応の現金と引き換えに融資を実行していたと言われている。
そのO氏が5月末でスルガ銀行を退社したようで、リベートで受け取った現金を元手に、新たな事業を行うとの話が伝わってきたことから、目下不動産業界では大きな話題になっている。 続きを読む