ランチパスポート

数年前に創刊号が出てヒットした、「ランチパスポート」の第9号を、先日友人が持参し見せてくれた。
ランチパスポートは、掲載されている飲食店に行って、この本を提示すれば、通常700円から1000円前後のランチが、ワンコインで食べられるというもの。
創刊号を初めて目にした際は、掲載された飲食店は広告費を出さずにお客が呼べるし、また読者は1000円弱で買った本を店に見せれば、割安でランチを食べることが出来る、おまけに各店舗3回まで、ただし有効期間は3ヶ月。
飲食店も客も双方が利益を得ることが出来る、実に素晴らしい方法で、ランチパスポートを企画した人物のアイデアに驚いたものだった。
ところがこのパスポートの創刊号と、第2号に登録したものの、その後は掲載されていない飲食店に感想を聞いてみると、意外な答えが返ってきた。
確かに知名度は上がり、ランチパスポートを持参してくる客は増えたが、リピーターとして通常の単価で飲食に来店する客はほぼ見られず、その後の売上への貢献は無かったようで、また店を利用するマナーに若干欠けるきらいがあるなど、幾つかの不満が店から聞かれ、誘われるけれど、以降は登録していないとのことだった。
口コミで地道に増やしていくのが一番と、言う店が多かった。昔から「客が店を育て、店が客を育てる」のたとえがあるが、最近は客のマナーも悪くなっており、それを許す店のマナーもいかがなものかと思われ、改めて反省する昨今である。


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