上川端商店街

かつて福岡市内各所には、数多くの商店街が存在していたが、再開発でビル化して消滅した商店街や、郊外の複合商業施設に客を奪われてシャッター街となった商店街も多く、現在博多区で残っている商店街としては、美野島や雑餉隈、そして上川端商店街くらいのもの、と言って良いだろう。
博多川の東側、右岸沿いにある上川端商店街の北口、福岡市の幹線道路である明治通りのさらに北側には、以前は下川端商店街が連なっていたのだが、現在は再開発でリバレインモールに変身しており、こことキャナルシティを結ぶ商店街としても活用され、今でも多くの人たちが行き交っている。
上川端商店街は博多を代表する商店街だけに、「お仏壇のはせがわ」を始め市内でも指折りの神仏具店や、小間物などの老舗も数多いが、後継者たちは新しい顧客を求めて天神や博多駅などに店を構え、上川端商店街の店舗には昔ながらの品揃えで、年老いた店主が商いを続けている店も多く、昭和の息吹が残っているレトロな店舗もある。
そのためもあり、人通りは増えてものの買い物客は減っているのが実状で、最近は飲食店が徐々に増えており、物販主体の店は次第に撤退し、商店街は様変わりし始めた。
昔ながらの経営者は慣れ親しんだ土地を離れたくないのが心情で、高齢化とともに自らは廃業して、店舗は飲食店を経営する若い人に貸すケースが増え始めており、数年後には国内有数の飲食店街になるかもしれない。


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