福岡の鉄鋼業界~世間話

◆新国立競技場~建設計画見直し
余りにも高額過ぎるとして各方面から反対が続出、安保法案を優先した安倍総理の判断で、新国立競技場は原案がお蔵入りとなり、あらためてデザインコンペを行うことになった。
東京だけが潤う出来ごとだと、他人事の目で見ていたのだが、聞くところによれば、福岡の鋼材商社はザハデザインの眼目だった、370メートル近いキールアーチの部品をスーパーゼネコンに納入することが内定していたようで、また福岡のあるスポーツ施設工事会社は施工するため作業員の手配を大わらわで進めていたようだ。
当然ながら今回の建設計画見直しで、受注は白紙となった。
とはいえ、同業ライバルが待つ横一線のスタートラインに再び立たされるのではなく、幾分かのアドバンテージも欲しいところだ。

◆10%減収
建設用鋼材需要の落ち込みが今後回復することは乏しいとして、需要が安定している自動車メーカー向けを中心に鋼板の営業を強化するため、電炉メーカー筆頭の東京製鉄は岡山工場での品質認証取得を目指している。
だからこそ、過去最高の利益をあげたトヨタ自動車は言うに及ばず、10億円報酬で有名なカルロス・ゴーン社長率いる日産自動車も増収増益であったため、苅田町の日産自動車九州の本社工場に商品を供給している、九州鉄鋼センター(苅田町)もおそらく増収だろう、と勝手に思い込んでいたが、どうやらそうではなかった。
主力受注先である日産自動車九州の減産体制田影響したようで、平成27年3月期売上は118億4500万円で、対前年比10.2%の大幅ダウン。
天津での爆発事故がどういう結果を招くか、注目されるところだ。 続きを読む