鉄筋用棒鋼~えらく安くなっているらしい

需要があるのかどうか不明だが、新築分譲マンション開発が活発な久留米市内で、或る地場鋼材業者が納めるだろうと誰もが当然視していた工事現場に、思いもかけない上場鋼材業者が納品したようで、これに怒った地場業者、別のゼネコンが見積もった現場では、前回下をくぐられた上場業者の出した値段をさらに下回る価格で、仕事をもっていったという。
ところがこの現場というか、この上場企業が見積もる価格は、ほとんどは利益が出るか出ないかの値段というのがもっぱらの噂だけに、さらにその下をかいくぐって出した金額ならば、どのくらい赤字を被ったのだろうかという話に発展している。
大阪の合同製鉄は、粕屋郡のトーカイを完全子会社化し、同時に系列企業である九州製鋼の株式を一部譲渡するなど、鉄筋用棒鋼メーカーとして力を蓄え、電炉業界再編の中核を担いたいようだが、肝心の鉄筋価格が低下すれば、計画の見直しも出てくる可能性がある。
大昔、新日鐵がまだ八幡にあった頃まで、「鐡は国家なり」が通用していたが、鉄鋼業界も再編の真っ最中で、来年はどうなるかわからない。