阿炎に期待・九州場所

不祥事を起こし、マスコミが騒いでも なかなか辞職願を出さない地方議員がいるかと思えば、引退を望んだのに引退届が受理されなかった関取もいる。

前頭十五枚目の阿炎(あび、錣山部屋)である。

昨年7月、不要不急の外出自粛が求められている中で、夜の接待を伴う店で会食していたことが明るみとなり、引退届を提出するも 相撲協会が受け取らず、出場停止3ヵ月、5ヵ月50%の報酬減額の懲戒処分となった。

今年三月場所で復帰して幕下全勝優勝、五月場所も幕下で全勝優勝を飾り 格の違いを見せつけた。
十両に昇格した七月場所では11勝4敗の成績を収め、続く九月場所は 13勝2敗で十両優勝を果たした。

そして十一月場所、ここまで9勝1敗と快進撃を続けている。
失敗からどん底を経験し 再起を目指す姿に共感するファンは多い。
今後は上位陣との取組も予想されるが、四股を踏む際 他の誰よりも高く上がる足に期待をしたい。



 

大相撲・鳴戸部屋復活~元大関・琴欧州~鳴戸親方

明日14日から夏場所が始まる大相撲は、久しぶりに日本人横綱・希勢の里が誕生、3場所連続優勝の期待もかかっていることから、幕内力士の取り組みにかけられる懸賞は15日間で2000本を越え、過去最多となる見通し。

こうした相撲人気の中で、元大関・琴欧州の鳴戸親方が佐渡ヶ嶽部屋から分家独立、4月1日部屋開きを行ない、鳴戸部屋を復活させた。

国技である大相撲には高見山以来、多くの外国人力士が入門し、横綱も誕生しているが、ヨーロッパ出身の力士は珍しく、現役引退後は日本体育大学に入学して、スポーツ指導に関して学び、今年3月無事卒業して独立する運びとなった。

現時点で弟子は、5月の夏場所で新弟子検査を受ける予定の、ブルガリアのジュニアレスリング王者を含め、序の口と序二段の力士あわせて3名で、鳴戸親方自ら土俵に上がって指導しており、贔屓筋や知人にも新弟子募集の声を掛けているようで、関取の誕生が期待されている。

◎鳴戸部屋
親方 鳴戸勝紀(なるとかつのり、元大関・琴欧州、ブルガリア出身)
所在 東京都墨田区横川2丁目14-7