次の総理、安心を与えてくれる人を

赤ベンツ不倫やら 過激ショーやら、自民党にとって一つもいいことがないが、与党の国会議員が恐れているのが 岸田総理の4月破れかぶれ解散だ。
派閥の解散宣言や政治倫理審査会への出席など、永田町の常識を打ち破ってきただけに、「自身の延命のためにはやりかねない」という見方が多い。

公明党はこれだけ不人気な岸田総理の顔で 衆院選を戦うのは避けたい。
メディアを通じ「選挙は9月の総裁選の後」と発信しているが、岸田総理に「聞く力」がないことは既に証明済みである。

各マスコミの世論調査で「次の総理候補」を尋ねているが、1位 石破氏、2位 小泉氏 は共通している。
平時ならともかく、外交・安全保障で問題は山積、プーチン大統領、習主席、金総書記、そして今年はアメリカ大統領選、トランプ氏が大統領に復帰する可能性は高い。

安倍元総理には批判もあったが、海外の要人たちと 堂々とわたり合ってきたことは確かだ。
それが、石破氏にできるか…。
小泉氏はポエムで論外。
最近名前が上がっている上川外務大臣は、アメリカ民主党と近過ぎてアウト。

政権交代で現在の野党から新しい総理が生まれる可能性もあるが、それでも 海外の要人と対峙できる人物のイメージは湧かない。

次の総理は、「安心を与えてくれる政治家」という視点で決めてほしい。



 

在任中パーティ自粛発言の余波

岸田総理は2月29日の衆議院政治倫理審査会における野田佳彦議員の質問で、「在任中はパーティをやることはない」と言わされてしまった。
かなり後悔しておられるのでは。

5日の参議院予算委員会では共産党の田村智子委員長が質問に立ち、総務省が岸田総理の政治資金団体「新政治経済研究会」の過去5年分の収入のうち、政治資金パーティによる収入額と割合を答弁した。(下表の通り)


令和4年にはパーティで1億5509万円もの収入があり、収入の98.4%を占めている。
これまで岸田総理が大臣規範に反し、「勉強会だから問題はない」とうそぶいてまでパーティを開催してきたのは、私設秘書や運転手、事務担当者の給与の支払いなど事務所を維持する費用を稼ぐ必要があるからだ。

「在任中はパーティをやらない」という発言を聞いて、林芳正官房長官もギョッとしたのでは。
林氏も外務大臣だった令和4年、パーティを8回開催し 8468万円の収入があった。


これから大臣になる先生方は、在任中は懐が寒くなることを覚悟しなければならないだろう。

立憲にも「汚れた雑巾」

日の衆議院予算委員会、立憲民主党の野田佳彦議員の質疑は迫力があった。
野田氏は、30年前のリクルート事件後に自民党が策定した「政治改革大綱」で、閣僚や党役員は派閥の長を辞めると決めていたにも拘わらず、岸田総理が総理に就任しても派閥の領袖を辞さなかった理由を尋ねたが、総理は「反省しなければならない」とだけ述べ 答えることができなかった。

また、総理が大臣規範に反して政治資金パーティを頻繁に開催してきたこと、広島での総理就任の祝賀会を脱法的に行ってきたことを挙げ、「抜け穴づくりの先頭に立っている」と語気を強め、自民党政治刷新本部長を務める総理に本部長を辞するよう求めた。
本気度が感じられない総理の改革姿勢を炙り出す質問は的確で見る者を唸らせた。

一方で、その後に登場した福岡10区の立憲、城井崇議員の質疑には溜息が出た。
26分間で 新しい内容もなく、総理から何一つ引き出せないまま終了、野田議員と同じ松下政経塾出身だが 格の違いだけが印象に残った。

スキルの問題もあるが、立憲は「政治とカネ」を追求する議員の人選を間違ったようだ。
実は、城井氏は自身のSNSなどで「裏金議員の退場を厳しく求めます」と声高に叫んでいるが、実は自身も政治資金の還流を地元紙に指摘された過去がある。
平成26年1月9日の記事で、城井氏が 税金の掛からない政党支部に寄付した後、同日中に自身の後援会に還流させることにより、所得税控除で約535万円の還付を受けていたと報じた。

更に、令和2年9月の旧国民民主党解党時、政治団体「福岡県改革協議会」なる団体を新設し、政党交付金が約7割含まれる県連総支部の資金 約1億1000万円を移動させ、自身を含む国会議員の選挙資金として還流させているのだ。
これについては後日詳しく報じるが、政党交付金を自身の選挙資金に還流させている議員は退場しなくてよいのだろうか。

野田議員は、裏金議員らが多く含まれている自民党の政治刷新本部を「汚れた雑巾では汚れを落とすことはできない」と指摘した。
その通りであるが、身内の中にも同じく汚れた雑巾があることを恐らくご存知ないのだろう。

脱税の裏技容認、総理に感謝

現在行われている政治資金収支報告書の修正は 目から鱗、今まで考えつかなかった裏技を教えてくれた。
脱税の裏技を容認した岸田総理には賞賛の声が上がりそうだ。

高木毅前国対委員長の資金管理団体「21世紀政策研究会」は、繰越額や収入、支出総額を「不明」と訂正、また、支出明細で金額・日付・支払先が「不明」のお品代や交通費・会合費の支出を追記、これを福井県選挙管理委員会が2月6日付で受け付けていた。
添付されている宣誓書には、「当該不明分については判明した時点で訂正いたします」と追記されている。


萩生田光一前政調会長が代表を務める「自民党東京都第24選挙区支部」も同様の訂正を行い、東京都選挙管理委員会が2月2日付で受け付けている。
政治資金収支報告書に、不明という記述が許され、判明した時点で訂正ができることを今まで知らなかった。

選挙管理委員会に確認したところ、訂正の期限は特にないという。
9日の衆院予算委員会でこの点を尋ねられた岸田総理は、「数字が確定するまでの間『不明』という申告もあり得る」と答弁、お墨付きを与えたのである。
これが許されれば誰でもやっていいことになる。

政治家が裏金をもらって、万が一ばれた場合は政治団体に入金し、政治資金収支報告書の修正されすればいい。
「不明」と記載しておけば領収書の添付は不要で、全国の選挙管理委員会が受け付けてくれるはずだ。

現在政治家でない方で 領収書のない金をもらう可能性のある人にも、税務署に見つかった時に役に立つかもしれないので、政治団体を設立しておくことをお勧めしたい。
但し、一般人の場合は見逃してもらえない可能性もあるので 自己責任で。



「失言にもほどがある」の裏は上川総理?

宮藤官九郎さん脚本、阿部サダヲさん主演のドラマ「不適切にもほどがある」は、ハラスメントの象徴のような昭和の体育教師が令和にタイプスリップするコメディだ。
あの頃、今では許されない言動で溢れ返っていたことに気づかされるが、現代人が本音を言えなくなってコミュニケーションや温もりが失われてしまったことも描かれており共感する場面が多い。

ところで、麻生太郎副総裁が上川陽子外務大臣の容姿に言及したことがマスコミに報じられ、国会でも取り上げられた。
まさに昭和、1月にドラマが始まったタイミング、まさか麻生氏も昭和の温もりを思い出して失言した訳ではあるまい。

講演会場にマスコミがいるのが分かっていながら、麻生氏も今さらそんなヘマはしないだろう。
もちろん意図があってのことと思われるが、麻生氏は1月9~13日の日程でアメリカを訪問しており、「次は上川総理」で同意を取り付けて来た可能性もある。

ポスト岸田に石破茂元幹事長や高市早苗経済安全保障担当大臣の名前が取り沙汰されているが、麻生氏は絶対阻止したいだろう。
麻生氏が上川氏の能力を高く評価していることを、マスコミは容姿発言とセットで報じ、その後、国会質問の答弁では大人の対応を見せたと言われており、知名度と高感度が上昇している。

岸田総理は我が国の国民よりバイデン大統領の意向を尊重し、キャッシュディスペンサーとしての役割を十分果たしてきた。
上川氏はかつてアメリカで学び、民主党上院議員の政策スタッフを務めるなどパイプがあると言われているが、岸田路線を踏襲するなら 要注意だ。

他派閥5年、宏池会だけ3年のなぜ

岸田総理は唐突に宏池会解散を決定し、座長の林芳正官房長官は「すべては政治の信頼回復のため」ともっともらしいコメントを発信、「英断」として評価する論調があるが額面通り受け取る訳にはいかない。

宏池会は、1957年創設以降5人の総理大臣を輩出してきた名門派閥、優柔不断の代名詞である岸田総理が自分の代でその歴史に幕を下ろすことができるはずもなく、何か裏事情があると見て間違いないだろう。


首相官邸ホームページより

特捜部の捜査は、清和会(安倍派)と志帥会(二階派)については2018~2022年の「5年間」を対象とし、清和会は6億7503万円、志帥会は2億6460万円のパーティー収入等を派閥の政治資金収支報告書に不記載だったとして、虚偽記載の罪で両派の会計責任者を在宅起訴した。
一方、宏池会については、2018~2020年までの「3年間」で 3059万円の不記載で元会計責任者を略式起訴としている。

ここで疑問が。
なぜ宏池会だけ3年なのか。

2021~2022年については何ら問題がなかったかもしれない。
だが、逆に捜査の過程で、宏池会、或いは岸田総理自身の2年分の収支の中に重大な法令違反が見つかり、何らかの裏取引があった可能性も。
特捜部から流れる情報だけで世の中が動いており、想像に任せるしかないが。


さて、通常国会が始まった。
バイデン大統領がウクライナ支援の7.5兆円を日本に負担させようとしており、その予算を通すために一番反対しそうな安倍派を潰したと指摘する識者もいる。

内憂外患のこの時期、国会が「政治とカネ」の問題に終始して、真に議論すべきことを見失わないようにして頂きたい。

主流3派切り捨て、その先は?

昨秋「政治とカネ」の問題が出て以降の、岸田総理の行動や判断は理解に苦しむ。
総理になる際、安倍元総理の応援を貰っておきながら、凶弾に倒れた後は LGBT法を通したかと思うと、派閥の裏金問題が出るや否や、清和政策研究会(安倍派)の官房長官や閣僚、党役員を一斉に交代させた。

その後、歴代総理の慣例を破り就任後も宏池会会長に固執してきたが、方針を転換し、「総理・総裁の任にあるうちは派閥を離れるのが適切と考えた」とあっさり退任した。

安倍派と二階派の問題で終わるかと思ったら、先週宏池会の元会計責任者が立件される想定外の事態に。
すると今度は、派閥の領袖の麻生氏と茂木氏に相談もせず、いきなり宏池会を解散すると言い出す始末、先が見えてもうやけくそにになったか。
安倍派に続き、これまで政権を支えてきた麻生派・茂木派を切り捨てる覚悟の表れか、これで主流3派からの信頼は完全に失った。

岸田総理は現在派閥を離れているのに、なぜ宏池会の解散が言えるのか。
また、捜査が始まった段階で安倍派の閣僚らを更迭したのであれば、会計責任者が立件される宏池会の閣僚も全員更迭されるべきだ。
もちろん自分自身も。

思いつきの行動でハチャメチャに見えるが、派閥政治やしがらみからの脱却を目指した計算づくの行動だったら違う見方も。
総理にしかできないことがある。
財務省と決別して消費税減税、子ども教育費大学まで完全無償化、それくらいのことをやれば支持率が回復するかもしれない。



 

拉致問題、お茶を濁す程度で終結か?

やることなすこと全て裏目の岸田総理、3月のアメリカ訪問&新年度予算成立後に退陣が既定路線だが、能登半島の地震対応で延命となる見方も。
更に日朝国交正常化と拉致問題の解決で内閣支持率回復を狙っているという。

昨年7月には曽我ひとみさんと面会、11月の「北朝鮮による拉致被害者の帰国を求める集会」に出席した際には、日朝首脳会談の早期実現について意気込みを語った。
水面下での交渉が進んでいると思われるが、能登半島地震の被害について金正恩総書記が異例のお見舞い電報を送ったことで、家族会の期待は高まっている。

仮に日朝首脳会談が実現し、安倍政権でも実現できなかった横田めぐみさんや田口八重子さんら、従来から拉致被害者家族会が求めてきた全員の帰国が実現すれば、岸田総理は延命に持ち込めるかもしれない。
だが、北朝鮮は「拉致問題は既に解決済み」という立場を取っており、政府認定拉致被害者残り12人については「死亡」または「入境せず」としている。

拉致問題に詳しい専門家は、「今回の対象は ① 政府認定拉致被害者だが 家族が拉致被害者家族会に所属していない田中実さん、② 拉致の可能性を排除できない行方不明者の金田龍光さんの2人に絞られている。北朝鮮は2人の一時帰国と引き換えに 5兆円規模の賠償金を要求してくる」と解説する。

例によって岸田総理に本気度は感じられないし、お茶を濁す程度の解決で終わらせようとする外務省の意図も見え隠れする。
北朝鮮は単に賠償金獲得が目当てで、認定拉致被害者と特定失踪者の帰国が実現しなければ逆効果、当然国民は納得しない。
延命どころが即退陣だろう。

安倍派更迭、二階派続投、総理はOKの基準は?

誰の入れ知恵か、早めに清和会の5人衆を切れば支持率が上がると踏んだ岸田総理だが、その後 次々と他派閥、そして自分自身にも疑惑が出てきた。
総理の人事の基準が不明確と批判が高まっている。

総理は、東京地検特捜部が強制捜査に入る前の段階で、清和政策研究会(安倍派)所属の大臣・副大臣を事実上更迭したが、志帥会(二階派)が家宅捜索を受けても 小泉龍司法相には「職責を果たしてもらいたい」と続投させた。
小泉法相と自見英子地方創生相が慌てて二階派を離脱したが、全く筋が通る話ではない。

また、しんぶん赤旗が、新しく官房長官に就いた林芳正氏が、昨年1年間で8回の政治資金パーティを開催し 8468万円の収入を得ていたことを報じた。
林氏が外相就任中だったことから、「閣僚は大規模パーティを開かないとする『大臣規範』に抵触している」と指摘している。

総理自身も11月29日の参議院予算委員会で、昨年1年間で政治資金パーティを6回開催、計1億4730万円を集めていたことが明らかにされた。
「大臣規範」で大規模パーティを開かないとされている理由は、省庁トップの大臣からの呼び掛けを利害関係者は断ることができないからだ。
総理は「パーティーに分類されるが、勉強会だ」と訳の分からぬ屁理屈をこねていたが、大臣規範の趣旨からするとパーティも勉強会も同じである。

更に、総理が会長を務めていた 宏池会(岸田派)も政治資金パーティの収入のうち、2018~20年の3年間で2千万円余りを収支報告書に記載していなかったことをマスコミ各社が報じた。
そして、総理個人に、政党交付金が含まれる選挙資金 192万円を着服した疑惑があることを 週刊ポストが報じている。

繰り返すが、清和会の大臣・副大臣は 強制捜査前に更迭された。
岸田総理には、自身や林官房長官が居座ることができる理由を、分かるように説明してほしい。

復興支援に6600億円、日本はアメリカのATM

既にレームダック化している岸田総理大臣であるが、12月6日のG7(主要7カ国)首脳とのテレビ会議で、ウクライナの復旧・復興支援ほか世界銀行融資への信用補完を合わせて45億ドル(約6600億円)規模の支援を行う とんでもない表明をした。

我が国の報道では、戦争が終わる兆しは微塵も感じられないが、なぜ復旧・復興という言葉が出て来るのか。
この他にも、2024年2月19日には「日本・ウクライナ経済復興推進会議」が東京で開催されることが決まっている。

戦争の真っ只中、勝つか負けるかの戦いをしている国が、3ヵ月後に復興会議を予定に入れることが信じられない。
この状況を「来年早々に戦争終結は既定路線、アメリカは財政的余裕がないので 日本に復興支援の金を強要している」と見る識者の声もある。

岸田総理は、先の中東訪問で、エジプトに約2.3億ドル(約338億円)、ヨルダンに約1億ドル(約146億円)の財政支援を実施すると表明したばかりだ。
外交戦略の一つとして、グローバルサウスへのインフラ整備を進めることで 将来我が国に有益になるということなら まだ理解できるが、アメリカがロシアを追い詰めて始まったウクライナ戦争で、桁違いの45億ドル(約6600億円)の復興支援をするのはなぜ?

米国債を買い支え続けている我が国は「アメリカのATM」と揶揄されてきたが、この6600億円もその延長と言える。
岸田総理は、ウクライナ復興支援が国益に叶うというのなら その金額の根拠を示す必要がある。
示すことができないなら さっさと辞めて頂いた方が国民のためだ。


内閣広報室より

 

年内退陣で茂木総理誕生?

永田町界隈では「岸田は既に詰んでいる」として、年内か、遅くとも来年4月までに退陣という話が出ている。
問題は次の総理、麻生副総裁が推す茂木幹事長は「次はオレの番」と笑いをこらえ切れないご様子。
一方で 菅氏と二階氏は河野氏推しで 既に 水面下で綱引きが始まっているとか。

こうした中、自民党を揺るがす派閥の政治資金パーティーの収支をめぐる問題が浮上、安倍派と二階派が標的になっているが、この時期になぜという疑問がわく。
ポスト岸田選びにおいて、結束力に陰りはあるが 何と言っても最大派閥、安倍派の支持があってほぼ決まる。

今回立件も視野に特捜が動いているとの報道もあり安倍派の政治家は気が気でなかろうが、安倍派が ポスト岸田を茂木氏で同意すれば捜査は終わるという声もある。
無論 そうなれば誰が特捜を動かしているのかがはっきりするが。

ところで、2日には福岡市内のホテルで、高市早苗経済安全保障担当大臣の講演会が開催され、1000人以上が集まり人気の高さを印象づけた。
閣僚として 経済安全保障の話に終始したが、周囲からは次の総理を期待する声が聞かれた。

岩盤保守層の支持を取り戻すなら高市氏が 党の顔に相応しいが、仮に今回岸田総理が退陣して首班指名がある場合は 党員投票はなく、永田町だけで決まるので高市氏は分が悪いだろう。

年末に向けて 岸田総理退陣があるのか、茂木総理が誕生するのか、政局から目が離せなくなってきた。

政務活動費を姻族へ、これってOK?

政治とカネの問題は多岐にわたるが、法を犯しているものと、法は守っているが道義的にどうかというものに分かれる。
今回紹介する佐々木允県議会副議長のケースは、法を犯している訳ではないが 首を傾げたくなるケースなので、同義的に許されるかどうか判断を仰ぎたい。

まず下の図、これは 福岡県が公開している政治資金報告書(平成30年分)から抜粋したもので、「佐々木まこと連合後援会」の収支の内訳である。
収入の7割程度が寄附によるもので、佐々木県議本人が 270万円を寄附している。

興味深いのは、介護事業を行う両親が 個人名義でそれぞれ150万円を寄付していること、田川地区で 年間300万円を政治家に寄附できる世帯がどれくらいあるだろう。
更に、県内各地で介護施設を運営している会社経営の兄も150万円を寄附している。
実に羨ましい一家である。

ちなみに、父親は 現在 田川市社会福祉協議会の理事長、 母親は 田川地区の約300の介護施設が加入させられている「田川地区介護サービス事業所協議会」の理事長を務め、夫婦で介護関連の主要ポストに就いている。
選挙前には 母親が、同協議会から理事長名で、 二場公人市長と 息子の佐々木允県議を推薦する文書を会員に送付していた。

弊社記事 →  政治と介護施設の深い関係 ③ (2023年6月23日)



さて本題だが、支出の内訳を見ると 佐々木県議が事務所費として 237万0890円を支払ったことが分かる。
家賃は月額18万7000円、所在地は田川市大字伊田、鉄筋コンクリート造、地下1階付2階建の建物で、これほど立派な政治家の事務所を県内で見たことがない。

建物の貸主はT社(本社 粕屋郡須恵町 代表者A氏)、不動産賃貸業を主目的に平成29年5月19日に設立された会社である。
T社は同年6月 同物件を前所有者から購入、その際 銀行から融資をしてもらい、同年8月、佐々木県議が賃貸契約を結び入居している。

平成29年5月 T社設立
→ 6月 T社が物件購入
→ 8月 佐々木県議入居

この流れから、佐々木県議が田川市内に気に入った空物件があったので、須恵町のA氏に不動産賃貸業の会社設立・物件購入をしてもらい、その後入居したことが想像される。
そのA氏について調べて行くと面白いことが分ってきた。



佐々木県議事務所の貸主A氏は、平成17年8月に 介護施設の運営を目的にS社を設立し、須恵町内でデイサービス施設(定員33人)を運営しており 地域の評判は良い。
ほぼ同時期に佐々木県議の実兄が、介護施設の運営等を目的に法人を設立し県内各地で事業展開を行い成功を収めているが、それとは対照的にA氏は 事業を拡大する方ではなかったようだ。

転機が訪れたのは 同29年、佐々木県議事務所の賃貸を皮切りに不動産関連の業務を開始し、同30年6月には 県道田川直方バイパス延伸に掛かった自動車販売会社を買収し県に売却、法人所在地は須恵町だが田川地区のインフラ整備に貢献している。
同年9月には 佐々木県議が所有する田川市糒の土地建物を担保に、A氏が銀行から借り入れを起こしており、2人が強い信頼関係で結ばれていることが窺えた。

A氏と佐々木県議の実兄が同時期に介護事業を始めていたので調べてみると、S社の役員に実兄の奥様が就いており、その後の取材でA氏と佐々木県議が姻族関係ということが判った。



佐々木県議がT社に家賃月額18万7000円を支払っていると書いたが、そのうちの半分の 9万3500円は 政務活動費から支出している。
平成29年8月の入居以来、約6年間の合計は約700万円に達する計算になる。

県議会の政務活動費使途基準によると、2親等以内の親族が所有する事務所の家賃に政務活動費を充当することは認められていない。
その趣旨は「近親者への政務活動費の還流禁止」と解していいだろう。

佐々木県議の場合、良い空物件があったが2親等以内の両親や兄が物件を購入しても入居できないので、A氏に会社設立と物件購入を依頼したと疑われても仕方がない。
確かに法律や政務活動費使途基準には違反していないかもしれないが、原資が県民の税金である政務活動費が佐々木県議の姻族の資産形成に寄与していることになる。

これを知る議会関係者からは、「脱法行為」「マネロン」「姑息」「道義的に問題」という声が上がっている。
このケース、法を犯している訳ではないが同義的に許されるかどうか、皆さんはどう思いますか。

そう言えば、佐々木県議のチラシに「政務活動費の不正や汚職事件、そして不誠実な態度は、政治の不信と疑念を増幅させています」とある。
もう何を信じていいのかさっぱり分からなくなってきた。

親族への賃料支払い ~報じられた閣僚のケース~

最近、岸田新内閣の閣僚らが親族に賃料を支払っていたことを問題視する報道が相次いでいる。
親族への支払いは「政治資金」の還流が疑われるとして疑問視する声があるという。
本稿では、閣僚らの他の疑惑は置いておいて、親族への賃料支払いの件について考えてみたい。

まず、政治家が 親族所有の事務所を借りることそのものに問題はない。

松村祥史国家公安委員長の場合、「自民党熊本県参議院選挙区第1支部」が、2018年1月~20年6月に月額3万円、2020年7月~21年12月に月額5万円を 兄が代表取締役を務める建設会社に支払っていたとされる。
その建設会社とは 熊本県人吉市に本社を置く建設会社と思われるが、年商70億円の企業であり、月額5万円の微々たる家賃は逆に不要だろう。
ただで借りる訳にはいかないので 月額5万円を支払っていると思われ、そのことを取り上げる方がおかしいのでは。

また、加藤鮎子こども政策担当相の場合は、政治資金団体「加藤鮎子地域政策研究会」が事務所の家賃として、少なくとも2018年~21年に月額15万円を母親個人に支出していた。
月額15万円が相場より高いかどうかだが、もともと 元官房長官の奥様が 15万円を必要としていたかも疑問で、そこまで目くじらを立てる必要があるとも思えない。

弊社の見解は ここに関しては 2人ともセーフ、親族への政治資金の還流というほど大袈裟な話ではない。

昨年8月の内閣改造後、寺田稔総務相と秋葉賢也復興相の関連政治団体が親族に対し、事務所の賃料を支払っていたことも問題視された。
2人は他にも疑惑があったことで辞任に追い込まれたが、「政治とカネ」の問題として、追求の矛先を向け 厳しく追及したのは 他でもない立憲民主党の議員だった。

次回は、先頃その立憲民主党に入党を許された 県議会副議長のケースについて紹介したい。

- 続 く -

年内解散の日程

内閣改造をしても支持率は上がらず、新たな経済対策を打つ意向を表明したと思えば株価は下落し円安は加速、おまけに麻生副総理からは自公の結束を揺るがす発言も飛び出す始末で、岸田総理の心中は穏やかではないと思われる。

一方、与野党の国会議員らは10月4日に政権発足2年を迎えたことから 解散を念頭に気を引き締めている。
解散があった場合、野党がまとまっていないので 自民党は選挙区でほぼ議席を維持できるが比例区で議席を減らすという見方も。
それでも、来年9月の総裁選までに 今より良い材料があるなら 来年以降になるが、何もなければ臨時国会で補正予算成立後 解散総選挙に打って出る可能性がある。


春には「やるやる詐欺」と揶揄されたが、果たして年内解散はあるのか。
永田町では、
① 10月31日解散、11月14日公示・11月26日投開票
② 11月10日解散、11月21日公示・12月3日投開票
③ 11月10日解散、11月28日公示・12月10日投開票
という予想がされている。

とは言うものの、防衛や税制、福祉などの政策変更などで国民に何かを問うという「大義」が 全く見当たらない。
党利党略のための解散にだけはならぬよう 総理にはお願いしたい。



 

シン・選対委員長に期待?

総裁選に向けた内閣改造の中で、林芳正外務大臣の交代は妥当という声も多く聞かれるが、実績が評価されていれば留任となったはず。
4月の訪中では 親中と呼ばれていたにも拘わらず 習近平国家主席には会ってもらえずじまい、外交の席で ピアノを弾いた報道はあるも、とりわけ大きな成果は記憶にない。

ところで、一番話題になっているのが 小渕優子氏が自民党選挙対策委員長に就き、党4役入りをしたことだ。
サラブレッドで将来の首相候補と言われていたが、2015年には不祥事が報じられ 経産相就任1ヵ月で辞任した過去がある。

自民党福岡県連では、9区と10区の総支部長候補がそれぞれ 党員投票で決まり党本部に申請、しかし麻生副総理が9区の大家敏志氏の鞍替えに難色を示しており、県連の顔が潰されかねない状況だ。

県連としては、頑固な重鎮らの頭にドリルで穴を開けてもらい 民主的な党に再生するよう、若き 選対委員長に期待しているのではなかろうか。

衆議院議員 小渕優子 (おぶちゆうこ) 公式サイトより

「貯蓄から投資」と言われましても

小学校の頃、月に一回「貯金の日」に、児童全員がそれぞれおこづかいを学校に持って来て貯金するという日があった。
私も含め、児童の多くは 毎月100円程度を預けていたが、カバン屋のK子ちゃんは1回1万円を預けていて、その時初めて格差というものを肌で感じた気がする。

我が国では、コツコツ働いて将来のために貯金をすることが美徳とされてきた。
バブル後長期間続いたデフレの時代はそれでも良かった。
しかし、ウクライナ戦争を機に物価が急上昇を始めると、貯蓄で買えるモノの量が目減りしていくことを知る。
私の頭でも貯金だけじゃダメだと分かる。

岸田総理は6月、今年を「資産所得倍増元年」とし、「貯蓄から投資へ」のシフトを大胆かつ抜本的に進めていくと発表、資産形成の重要性を国民に訴えた。
そう急に言われましても、どうしたらいいか分からない。

これまでも株やFX、投資信託で儲かったという人をあまり聞かないし、世の中には投資詐欺が溢れている。
〇〇ファンド、仮想通貨、ネットワークビジネスなど数えきれない投資話、あぶく銭がある人が真っ先に引っ掛かるが、なけなしの貯金まで吸い取られれる者や、借金までして自殺に追い込まれた学生もいる。

政府が投資を推奨するとなれば、今後もっと巧妙な投資話が出てくるだろう。
彼らは心理戦に長けていて、組織的で素人の何倍も上を行く。

つい最近の話だが、2年前にネットワークビジネスで散々な目にあった60代後半の婦人が、〇〇〇〇プロジェクトなる投資案件に600万円つぎ込み、知り合いにも勧めていると聞いた。
何でも新しいクレジットカードを作る100億円のプロジェクトに投資するというもの、そもそも そんな上手い話なら企業が投資すればよいのに、一般のおばちゃまから集めているところが怪しい。

政府におかれては、学生は勿論だが一般国民に向けの金融リテラシーを身に着ける施策に取り組むようお願いしたい。
それと、詐欺は立件しにくいというが 抑止になるような厳罰化も同時に考えるべきだ。
それがないと、国民は路頭に迷うばかりである。

亡国の外国人受け入れ

我らがリーダー、岸田文雄総理は、民間有識者による政策提言組織「令和国民会議(令和臨調)」の発足1周年大会に出席し、カタールやアラブ首長国連邦の人口の9割が外国人という例を紹介し、人口減少を踏まえ「外国人と共生する社会を考えていかなければならない」と語った。

カタールやアラブ首長国連邦の国の成り立ちは根本から異なっており、引き合いに出すこと自体が無知で、国家観を持ち合わせているリーダーの発言とは思えない。
2022年の外国人比率は 平均2.4%、しかし 国は約50年後の2070年には12.4%まで上昇すると試算している。

弊社記事 → 50年後、外国人が10人に1人?(2023年5月24日)
総理の発言は、この試算を容認した上でのものと思われる。

植民地政策の反省から移民受け入れに積極的だったヨーロッパでは、治安が悪化する事態に陥っており、フランスの暴動も 抑圧された移民の不満が原因と言われている。
外国人を受け入れるなら、綺麗事を並べるだけではなく、そのデメリットまで国民に提示しすることが必要だが、曖昧にしたまま 産業界に言われるままに進めている状況だ。

外国人比率の全国平均が 5%を超えてくると危険水域という識者の意見がある。
5%はあくまで平均で、地域によると 10%を超えるところも出てくる。
現に国内の公営団地で外国人とトラブルになっているという報道もある。
少数のうちはいいが一定数を超えた時、豹変し 自己主張をしてくる。

隣近所に異文化の大集団がいる恐怖は いかほどだろう。
総理は「外国人と共生する社会を考えていかなければならない」と言うが、そうした集団とまで 共生をしなければならないのか。
総理や外国人を欲しがる産業界の重鎮におかれては、外国人の多い公営団地に率先して移り住み、共生のお手本を見せて頂きたいものだ。

電撃訪問、国益にかなうか

岸田総理が21日、キーウを訪れゼレンスキー大統領と会談したことが報じられたが、与野党はじめマスコミは好意的に捉えている様だ。
西側で日本だけが取り残されてはいけないという考えは分かるが、紛争当事国への総理訪問がロシアの心証を悪くすることを覚悟しなければならない。

既に経済面で天然ガスの供給や漁獲量などに影響を及ぼしているが、問題はそんなことではない。
ロシアと国境を接している我が国が、国民の生命や財産が本当に守れるのか。

ウクライナ紛争が始まって以降、我が国は人道支援に止まらず、防弾チョッキ・ヘルメット・防護マスク・防護服などの自衛隊装備品を提供してきた。
いわゆる武器の供与でロシアは日本が参戦したと見なしており、いつミサイルを撃ってきてもおかしくはない。

中国と連携を強めるロシアが攻め込んできた場合、我が国は守れる体制があるのか、アメリカが守ってくれる確信はあるか。
ウクライナに肩入れするなら、こうした点について総理に説明を求めたい。

国会では小西文書問題に時間を割きメディアも追随している。
立憲民主党は相変わらずだ。
そんな取るに足らない話より、自衛隊の位置付けなど安全保障関連で曖昧にされている問題が山積しており、総理訪問が 経済や国防面で本当に国益にかなうか、真剣に議論し安心させてほしい。

古賀先生、地元で久々登壇

26日、県南の某選挙区で農政連が推す県議選立候補予定者の報告会が開催され、後援会名誉顧問を務める自民党元幹事長の古賀誠先生が登壇、83歳とは思えない力強い言葉に聴衆は聴き入ったという。
そして、最後に「日本の国のために、最後の灯(ともしび)まで為政者として働いてみたい」と語ったそうだ。

国会議員を辞めて10年、「為政者」という言葉には驚いたが、昨年11月に公表された令和3年の政治資金収支報告書によると、藤丸敏代議士と共催の政治資金パーティーや日本医師連盟からの寄付などで約3300万円の後援会収入がある。
また、平成27年からは 全国道路利用者会議の会長を務め、道路行政への要望・提言を行う重責を担っておられる。

益々盛んで喜ばしいことだが、経歴が経歴なだけに要望・提言をされる側の 省庁や国会議員にとっては取り扱いに苦慮する存在になっているのでは。
現在、国道3号のバイパス計画が進んでいるが、優先順位の根拠書類が存在しないばかりか コンプライアンス違反の証拠が数多く残っている。

それなのに行政手続きのゴリ押しのため書類づくりを強いられている国や地方自治体の職員からは 「将来刑事裁判になった時が心配」という声が漏れ聞こえてくるほど。

これからは、その知見と経験を活かし、後進を育てることに注力して頂いた方が喜ばれるのではないだろか。

支持率低下、年内解散の噂も

「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」
人は名誉を重んじることが大切という意味のことわざだ。

参議院選挙の終盤戦で安倍元総理が銃撃で亡くなり、早々と国葬が決まった一方で、マスコミは統一教会と国会議員との関係を一斉に報じ始め、安倍氏の負の遺産にも注目が集まっている。
特に自民党安倍派の議員は領袖の言動から、他の派閥より親密な関係議員がいたのは当然で、マスコミは次々と関係資料や過去の映像を入手し国民の知るところとなっている。

また、安倍元総理が亡くなったこのタイミングで、東京五輪組織委員会の元理事の捜査も始まった。
理事の選定段階から高橋氏について黒い噂が流れていたとも言われ、最近では金額も9億円に膨れ、他のスポンサーの名も一部で囁かれている。

先の世論調査で国葬反対が50%を超えた。
銃撃直後はあまりのショックで 国葬決定に異論は出てこなかったが、時間が経ち マスコミ報道で国民の意識に影響を与えたかもしれない。

同時に岸田内閣の支持率も下降線を辿り始めている。
「衆議院の選挙区割りが実施される前に年内解散」という話は1ヵ月ほど前から聞かれたが、現実となる可能性も出てきた。

閣議決定で可能? ブーメランもあります

安倍元首相の国葬決定を巡り、野党や市民団体が反発を強めている。
在任期間が長かっただけに、功罪を数え上げればきりがなく、泣かされた側の国民が納得できないという気持ちも分かる。
しかし、内閣法制局が「国葬は閣議決定で行える」との見解を示したのであれば、これ以上文句のつけようもなかろう。

但し、閣議決定で行えるというのなら、将来のブーメランも想定しておきたい。
万万が一何かが起こって 立憲・社民・共産の連立政権が誕生したと仮定とする。
例えば、韓国で土下座したことのある元首相が亡くなったとして、連立政権が閣議決定で「その平和活動の功績を称え国葬とする」と決めても 文句が言えないということだ。
自民はじめ賛成派の党、そして国民も覚悟しておかなければならない。

小泉首相退任から第2次安倍政権の前までは、海外の首脳から名前を覚える間もないくらい毎年のように首相が交代し、一国民として恥ずかしい思いをした時期もあった。
しかし、第2次安倍政権以降の7年半で安部首相の名前は各国首脳の記憶に刻まれ、日本国としての存在感が増していったのも事実だ。

国葬にすれば 弔問外交も行われる。
ウクライナ戦争の完全終結や 世界の分断を修正するきっかけとなればいいのではなかろうか。
岸田首相におかれては、やると決めたら国益にかなう成果が確実に得られるよう、戦略を練って取り組んで頂くことを期待している。

選挙結果と安倍元総理銃撃

選挙戦終盤に安倍元総理が凶弾に倒れた。
重苦しい空気の中 投開票が行われ、その結果与党の圧勝となり岸田政権にお墨付きが与えられた。

ロシアのウクライナ侵攻以降、岸田総理は欧米と共に 世界分断の流れに積極的に関与しているが、国民がそれを支持したことになる。
しかし、同時に 安全保障やエネルギー、食糧など 日本を取り巻く環境が厳しさを増していくことを 受け入れなければならない。


ところで、銃撃犯人の動機や背景については、マスコミ・週刊誌は宗教団体への恨みがあったと報じ 人物像をつくり上げているが、恨みをはらすのが目的なら 危険を冒して SPと警察がはり付いている元総理をわざわざ襲うだろうか。
たまたま今回 隙を突いたが、通常なら近づいた時点でSPに制止され 逮捕されるのがオチで、宗教団体の施設や関係者に危害を加える方がよほど現実的だ。

3回目の登板を視野に入れる最大派閥の領袖、かつ  右派の中心的存在、要人中の要人、という点を考慮すると やはり政治テロと考える方が筋が通る。
「誰が得をするのか、世界情勢と絡めて考えると答えが見えてくる」と語る関係者もいる。



 

全ては大統領の都合、アメリカの国益のため

バイデン大統領の訪問で、日本は大きく動いた。
天皇陛下との会見後、岸田首相と会談し、対中を意識した新たな経済圏「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」を立ち上げると共に、中国の脅威に対して軍事的な防衛の関与を明言した。
また G7の広島開催や 日本の国連安保理の常任理事国入りの支持を表明、その後拉致被害者とも面会、2日目の今日は「クアッド」首脳会議に臨む予定で 盛りだくさんである。

あからさまなアメリカファーストで、訪日中も安倍総理とゴルフに興じたトランプ大統領とは対照的に、実務的で目に見える成果を残しているところは さすがだ。
だが ストンと腹に落ちてこない。

一連の措置が 中国を刺激し 軍事的緊張を招くことは確実だ。
核兵器を持つ大国と 国境を接し 置かれている 状況は ウクライナと同じで、我が国が戦場になってもおかしくはない。

今回 ロシアを追い込んで、暴発させた原因はアメリカが作ったとも言われている。
アメリカは ウクライナに対し 武器の供与や資金援助に積極的だが、何一つ傷ついていないのだ。
軍需産業も潤い、国として最も得したのは間違いなくアメリカ、もっと言えば、バイデン大統領は この戦争により 物価上昇等で高まった 自身への批判をかわすことに成功している。

結局、全て大統領の都合とアメリカの国益優先で動いているのだが、我が国にそれを指摘する政治家がいないのも不思議である。

総理の委員会出席

参議院では予算審議が行われているが、ロシアによるウクライナ侵攻を受け一時中断、岸田総理と関係閣僚は国家安全保障会議(NSC)に出席した。

しかし、会議終了後は国会に戻り 予算質問の答弁に立っている。
立憲民主党の小西洋之議員は、最初こそウクライナ情勢に関する質問だったが、その後は どや顔で、岸田総理の新型コロナウイルス対応の遅さを 「重箱の隅」をつつく様な質問に終始した。

それで論破して何になるのか?
外交や経済、影響は多岐にわたり、一刻を争う判断を要する場面もあるだろう。
なぜ総理がこの程度の質問に付き合わなければいけないのかと思うと気分が悪くなった。

もともと、日本の国会は 諸外国に比べて 総理の出席が多過ぎるという議論もある。
総理や国務大臣が審議に応じることは議会制政治の基本ではあるが、「危機管理」という観点から 柔軟にルールを変える必要があるのではなかろうか。

内閣支持率低下

各社世論調査で 岸田内閣の支持率が下がってきた。
一番の理由はワクチン3回目接種の遅れであるが、それよりも 何をしたいのか分からないというイメージが定着しつつある。

新しい資本主義についても いつまでたっても中身が見えず、株価はいっこうに上昇する気配はない。
外国の首脳からも相手にされる気配もなく、これでは 拉致問題、領土問題はじめ、様々な外交交渉の進展は期待できそうもない。
参院選を控えるも野党が弱すぎて心配するには及ばないが、選挙協力の在り方を巡って公明党とも亀裂が入り始めている。

聞く力が働いて、あっちにもこっちにも 気を遣い過ぎている様だが、復職を狙う 元首相、前首相の動きが日々報じられている。
せめて憲法改正、本気で取り組まないと 何も残さない内閣になってしまう。



 

割れる総理の評価

新政権発足当時は期待薄で低かった岸田内閣の支持率が上昇している。
この短期間でいくつか政策のブレがあったが、世論に敏感に反応し、「聞く力」で持って 速攻で軌道修正するところは これまでの総理とは違う。
今日から通常国会が始まるが、一度決めたことは頑として変えない安倍・菅政権と違って、野党は責めづらい様だ。

こうした意外な強かさをもつ岸田総理を評価する声がある一方で、新政権発足後の一丁目一番地とされる日米首脳会談が就任から3ヵ月経っても開催されていないことを取り上げ、外交が上手く行っていないと指摘する識者もいる。
林芳正外相が 就任後に行った中国の王毅外相との電話会談で、中国訪問を打診され 調整を進めると発表した(後に修正)ことが、米国から岸田政権が中国寄りと見られている様だ。

マスコミは、林外相が12月11日のG7外相会合の夕食会で「イマジン」のピアノ演奏をしたとして 上々の外交デビューを果たしたと報道したが、実はメインのイラン問題についての協議には参加させてもらっておらず、信用されていないことを伝えていないという。

岸田総理はテレビ映えし、前総理と比べて受け答えも明瞭で好感が持てる。
だが、我々をどこに連れていこうとしているのか、どんな未来にしようとしているのか、今一つ伝わって来ない。

福岡5区の公認問題

衆議院選告示まであと11日と迫っているが、自民党福岡県連は4・5・6区の公認候補について党本部に対応を委ねるとしている。
各区の支部から異論が出ていたり、そもそも協議の場が設けられていないことが原因だ。

党本部一任となると現職公認になる可能性が高いが、選挙区によってそれぞれ事情が異なっている。
自民が行った事前の支持率調査では、4区と6区は現職の支持率が高く、他にライバルとなる者もいないので、党本部はすんなり現職公認を決めるだろう。

問題は5区だ。
先の総裁選で、現職の原田義昭氏は敗れた河野氏を支持したが、仲良しの甘利氏が幹事長に就任し安堵した模様で、発注したポスターにも「自民党公認」と記載しているという。

しかし同調査では、現職の原田氏が約20ポイント、対する県議の栗原渉氏は34ポイントとリードしている上、支援する団体数や地方議員の数でも栗原氏が圧倒している。
支える地方議員が一致協力していない選挙となると、野党にもチャンスが出てくる。立憲民主党の堤かなめ氏は、同調査で24ポイントだったが、直前に共産党候補が下りると見られており、そうなれば野党共闘で 逆転勝利することも考えられる。

現状では栗原氏優勢だが、野党共闘で 栗原氏・原田氏共倒れもある。
いずれにしても、原田氏にとっては 公認が出ても 厳しい選挙となりそうだ。

5区に限って言えば、自民にとって最善の策は、「原田氏を単独比例に回して、栗原氏公認」、そうすれば 5区から2人の議員を出せるのだが…。
さて、党本部がこの状況をどう判断するのか注目したい。

3本の矢はどこへ? ー 自民こそ アベノミクスの総括を ー

10月4日に発売された経済誌の表紙には、「日本株上昇相場へ」と書かれていた。
しかし、岸田新総裁が決まる前日(9月28日)の日経平均株価終値  3万0142円から、本日で5日間続落となり、2万8000円を割り込み 先行き不安な新政権の船出となった。

これまで自民党はアベノミクス(+スガノミクス)の総括をこれまでしていない(避けてきた?)が、立憲民主党が先月 総括結果を発表、「アベノミクスは失敗、格差や貧困の問題の改善にはつながらなかった」とした。
確かに、株価は上がったが 経済成長という面では諸外国に遅れ、借金は膨れ上がり社会保障制度を立て直すこともなかった。
いったい放たれた3本の矢はどこに行ったのか?

総裁選で「国民の声が政治に届かない」と これまでの政治を批判した岸田氏。
「成長と分配の好循環」「所得倍増」「新自由主義的政策を転換」を掲げているが、つまりそれらは 安倍政権、菅政権の経済政策の批判と捉えてよいだろう。

アベノミクスを継承するとした 高市早苗氏を政調会長に選任したのは意味不明だが、自民党が岸田新総理を支えて新しい経済政策に踏み込んでいくのであれば、高市氏は率先してアベノミクスの功罪の検証・総括をする必要があろう。

その上で自民党は、今すぐ取り組む緊急経済対策、そして中長期的な計画を国民に示し、総選挙で投票してもらうべきである。

新たな 所得倍増伝説を!

8月に総裁選に立候補表明後、弊社記事でも「喧嘩できない いい人」などと 多少皮肉をこめて書いたが、岸田氏は逆転して見事に総裁の座を射止め、来週には総理に首班指名される。

宏池会からは 宮澤喜一氏以来 30年ぶりの総理、同会を旗揚げしたのが池田勇人。
池田内閣が策定した国民所得倍増計画を念頭に、岸田氏は 「所得倍増計画で分配重視」を掲げた。

当時は高度経済成長の波に乗り目標以上の結果を残したが、今の時代 そう簡単ではない。
財政、金融の両面から思い切った政策転換が必要で、多方面から反発が予想される。
重圧に屈して短命で終わることのないよう、リーダーシップを発揮して、2倍とまで言わなくても、国民の所得が1.2倍、1.5倍に増えるよう 努めて頂きたい。

ちなみに、所得倍増計画については ネット記事等や書籍でも読めますが、大和田秀樹氏作のマンガ、「疾風の勇人(モーニングコミックス) 」は面白いと評判です。

総裁選、開票始まる

自民党の総裁選挙の開票作業が始まっが、福岡県は党員数 31,952人のうち、投票率が約65%という情報が入った。
これだけマスコミで騒がれているにも拘わらず、35%の党員が投票していないというのも不思議だ。

自民党所属の国会議員には、「党員1千人獲得」のノルマが課せられており、達成できなかった場合は罰則があるという。
その不名誉から免れるため、有権者名簿から本人の了解を得ないで名前を借りて党員登録をしている代議士も少なくない様だ。

今回の総裁選の投票が始まってから、「党員になった覚えがないのに投票用紙が送られてきた」という苦情が多かったそうで、最も多かったのが 河野候補を支持しているご高齢の某議員という話を聞いた。

事情があるかと思うが、さすがにそれは拙いだろう。

勝てないから「森友再調査」

自民党総裁選に立候補している野田聖子氏、週刊誌を訴えた裁判で 自身の夫が元暴力団と認定されたという報道に、「夫を信じている、事実無根」と主張するも、この1点だけでも 真相が明らかにならなければ 総理総裁にはなれない。
無論、岸田氏憎しの二階氏に深い考えがあってのことだろうが、なぜ立候補したのか素人には全く分からない。

野田氏が3人の候補者と異なる主張をしているのが、「森友学園問題の再調査」を行うというもの、岸田氏がブレたことで余計に目を引く。

だが、何とか滑り込みで立候補できただけで泡沫と見られており、森友問題の再調査が行われることは まずないだろう。
勝てないと分かっているから 主張していると勘ぐってしまう。

自民党には多種多様な意見があり、党内批判も受け入れる寛容さをアピールできることで、衆院選前の 自民党としては メリットがあると言えるのではなかろうか。

政治信条より勝ち馬に乗ること

衆院選を控える中の総裁選挙、それぞれの政治家の先生方が何をもって総裁を選ぶのかが注目されている。
福岡5区の原田義昭先生は河野太郎氏の支持を表明しており、これまで原田氏を評価してきた保守層、特に日本会議系から批判の声が上がっている様だ。

原田先生は、自身のFacebookで 河野氏を支持する理由を述べてはいるが、苦しい言い訳にしか聞こえない。

原田先生 Facebook 

普段は「反中共」「尖閣列島防御」など威勢の良い言説で 保守層から評価されてきたが、河野氏とは政治信条が全く異なっている。
確かに同じ麻生派所属ではあるが、今回は派閥の拘束はなく、自身が目指す日本の姿に最も近い総裁を選ぶチャンス、原田先生にとってみれば 今回の4候補の中で 最も近いのは 高市早苗氏だろう。

櫻井よしこ氏は、「河野支持に3回生以下の衆院議員が群がっている。自身の政治基盤に自信が持てず、党の顔に人気者を据えて自らの足らざるところを補ってもらおうとの思惑が透けてみえる。」と河野氏を支持している若手議員を厳しく批判している。

原田先生は7回生の大ベテランだが3回生らと変わらない。
党公認を確実にするために 勝ち馬に乗ろうとしていると思われても仕方がないだろう。



 

本当は人材豊富な自民党

実は、自民党の人材は豊富だ。
知事や市長などの首長経験者がゴロゴロいる。
だが、大所帯だけに質問回数も少なく、テレビに映ることは殆どない。
委員会質疑もあまり回って来ず、本会議場での質疑や討論はいつになるやら。

今回の総裁選は、本来「もの」を申したい、こうした 3回生以下の126人が活発に動いており、安倍総理や麻生副総理など派閥の領袖もお手上げの様だ。
党内には「党風一新の会」というグループが誕生、参加者は90名に上り、河野氏を支持する一大勢力になりつつある。
代表世話人に福田達夫氏(54)、3代続けての総理総裁を目指す細田派(清和会)のプリンスだ。
そして驚いたことに、岸田派からも13名が同会に参加しているのだ。

従来の予測では読めない総裁選である。
誰が勝ったとしても、蓄財が上手な人物ではなく、期数に関係なく国民のために仕事をする人財を登用し、内閣や党の運営の活性化を図ってほしいと思う。



 

喧嘩できない 「いい人」

弊社記事 「本気で喧嘩できるか」では、「お坊ちゃまというイメージが定着している岸田文雄氏に、我が国を任せていいものかとも思う。多くの国民は、相手が二階幹事長だろうが安倍前総理だろうが 喧嘩を吹っ掛け、ねじ伏せるくらいの 猛々しい姿を期待している」と書いた。

8月26日には 二階氏を念頭においた 党役員人事構想をぶち上げ、過去の勝負弱さを払拭させる勢いを演出、更に 2日のテレビ番組で、森友学園への国有地売却をめぐる公文書改ざん問題について、「「国民が納得するまで説明を続ける。これは政府の姿勢としては大事だ」と、安倍前総理に対しても宣戦布告とも取れる発言をするなど、今回は違うという期待感を抱かせた。

ところが、菅総理辞任発表後、改革派のイメージの強い 河野太郎氏が総裁選出馬を表明、岸田氏が打ち出した人事の公約のインパクトが薄れ、次の総裁を尋ねたアンケートでは 1位 河野氏、2位 石破氏、岸田氏は3位となり雲行きが怪しくなってきた。

そこにきて、6日夜のインターネット番組で、森友学園の公文書改ざん問題について、再調査は必要ないとの考えを述べ、この発言に多くの国民がズッコケただろう。

何か底が見えた気がしてならないが、やはり岸田氏は喧嘩できない 「いい人」なのである。

二階幹事長交代の裏は

総裁選に向けて、様々な動きが出てきた。
立候補の意向を示していた下村博文氏政調会長が、官邸で菅義偉首相と会談後、出馬を取り止めることを発表した。
首相から出馬を見送るか、政調会長を辞任するかを迫られとのことだが、文科大臣時のベネッセの件で一喝されたとも囁かれている。

一方で、二階幹事長が菅総理大臣と会談した際、自らの幹事長交代を容認する考えを伝えたというニュースだが、これまでの傍若無人ぶりから 俄かに信じがたい話だ。
岸田氏が二階氏の長期幹事長在任を念頭に、「役員1年交代・最長3年」を声高に叫んだことで、世間の注目が集まっていることは確かだ。
自身の言動が 自民党への信頼を落としていることを悟ったというわけではなく、何か代わりに条件を引き出したのではと つい考えてしまう。

御年82歳、幹事長職を辞するとすれば 政界引退に現実味が出てくる。
三男が後継と言われているが、和歌山3区へ参議院議員の世耕弘成幹事長が鞍替えを狙っているという話もあり、その辺りで 調整したか。
それとも二階派所属議員に、次の閣僚や党役員の要職を充てる人事の確約があったか。

勝ち目が出てきたから挑戦?

自民党の石破茂元幹事長は、20日のテレビ番組で、「(菅義偉首相ら)みんなが一致して向かっている時に『私がやります』とは、その気があろうがなかろうが口の端に乗せるべきではない」と述べ、首相の再選を支持する考えを示していた。

妙な理屈をこねるなと思っていたが、27日には、「告示(9月17日)前日まで考えないといけない。出るにせよ出ないにせよ、まだ時間はある」と 出馬に含みを持たせる発言をしている。

二階派の中から菅総理支持に反発する声が出ていることが報じられたことも一因だろうが、26日に岸田文雄前政務調査会長が出馬を宣言し、その政策がこれまでの自民の体質を打ち破るものとして注目されたことが大きいと思われる。
これまで歯に衣着せぬ政権批判で支持を集めてきただけに、岸田氏にお株を奪われないように手を挙げてくるか。

だが、昨年の総裁選で敗れた後、派閥の会長を辞任、戦国時代なら切腹したようなものだ。
1週間前に敵の大将に付く考えを示しておきながら、勝ち目が出てきたから挑戦というのはカッコいいものではない。



 

本気で喧嘩できるか

来月17日告示 29日投開票と決まった自民党総裁選であるが、これほど国民の心が離れているにも拘わらず、派閥のリーダーは 相次いで菅総理支持を表明している。
そうした中で唯一、宏池会の岸田文雄前政務調査会長が26日、「国民の声に耳を澄まし、政治生命をかけて新しい政治の選択肢を示す」と述べ 立候補を表明した。

昨年は、安倍前総理からの禅譲の思惑が外れ、総裁選に出馬するも大差で菅氏に敗れた。
そしてこの1年は散々だった。
特に、4月の参議院広島選挙区再選挙では、河井議員夫妻逮捕の影響で 宏池会が全面支援した自民候補が敗れ、衆院広島3区に公明党に先手を打たれ自民候補を擁立できなかった。
7月には派閥のパーティで秘書ら 5人がコロナ感染と報じられる。
勝負弱さに加え、ツキのなさを感じてしまうのだ。

次期衆院選で、林芳正元文部科学相が勝ち上がれば 宏池会の総理候補になるのは確実、これがラストチャンスになるかもしれない。

今回、「菅総理にノー」という票の受皿になれるかが鍵だが、お坊ちゃまというイメージが定着している岸田氏に、我が国を任せていいものかとも思う。
多くの国民は、相手が二階幹事長だろうが安倍前総理だろうが 喧嘩を吹っ掛け、ねじ伏せるくらいの 猛々しい姿を期待しているのだが。

サプライズはあるか・総裁選

予定通りなら あと1ヵ月後に迫った自民党総裁選、これまでに 安倍前総理、二階幹事長、 小泉進次郎氏、そして石破茂氏までが 総裁選での菅総理支持を表明している。
だが、コロナ感染者が増加の一途を辿り、自宅待機者の死亡者が増えるようなことになれば、さらに逆風が吹き 総選挙で大敗するかもしれない。
選挙が厳しい現職議員の本音は、新しい総裁に代わってほしいというところだろう。

総裁選に名乗りを挙げた政治家は数名、インパクトに欠ける感があるが、風を吹かせるという点では 高市早苗氏か。
経験も豊富、総務大臣の時は テキパキとリーダーシップを発揮していた印象があり、少なくとも 菅総理より 国会答弁やマスコミ対応は上手く、決断力もありそうだ。
大学時代はヘビメタバンドのドラマー、スキューバダイビングやバイクが趣味というのも興味をそそる。

新総裁になれば、自民党の顔となって 総選挙で勝利し初の女性総理誕生、コロナ禍の中で明るい話題にもなるのではなかろうか。

自民党は 天敵だった社会党の党首を総理に祭り上げるようなサプライズを使った過去もある。
これからの3週間で何が起こるか分からない。

魔の三回生、武井俊輔衆院議員

自民党の武井俊輔衆院議員(46歳、宮崎1区、岸田派)の秘書が運転する乗用車が自転車と接触し逃げたことが報道されたが、本人も同乗しており 車検切れ、保険切れの車だったという。
車検代が払えないほど お金に困っていたわけではあるまい。

野党議員の「身の毛もよだつ」発言が話題になっていたが、さすが魔の三回生だけあって、自民党の先生も「お約束」 で 想定外の洒落にならないネタを提供して下さる。

武井氏については、「政権幹部が候補者差し替えも検討する」という話もあり、岸田会長も さぞかし頭が痛いところだろう。

次の総理(後)~ 岸田氏が浮上するには ~

昨日の続き、世論調査における 次の総理であるが、6位に2%で 野田聖子元総務相と岸田文雄元外相が並んでいる。

野田氏については、夫が暴力団組員だったと書いた週刊誌を相手取り 名誉棄損で1100万円の損害賠償を求め裁判を起こすも、裁判所が 報道内容を真実として認定し 請求が棄却されたという報道があった。
二階派に所属、初の女性総理の呼び声はあるが、元暴力団の夫を持つ野田氏を推薦する国会議員が どれだけいるだろう。
1審判決なので 最終的に確定していないが、総理候補としては もうアウトだ。

さて、岸田氏、ここ数ヶ月で世論調査の数字が急落し 参議院の広島補選での敗戦は致命傷となっている。
しかし、4月26日の弊社記事をお読みなったかどうかは分からないが、ついに動き出した様だ。

福岡県民新聞:自民党の膿を出す! (2021年4月26日)

5月12日、党本部において二階俊博幹事長と面会、河合夫婦による買収の原資になったとの指摘がある 1億5000万円の使途について国民に説明するよう申し入れ、同時に「政治とカネ」の問題で 離党した議員に対し、説明責任を果たさせること等を求めている。

だが、二階氏は直前に与党協議を済ませるなど、岸田氏の手柄にならないように先手を打った様だ。
岸田氏が 与党内で再び浮上するには これに止まらず、全国で燻っている公認問題や 定年制の導入など強い態度で党内に提言していくしかないと思われる。


また、「森友問題で非公開となっている文書」、「安倍前総理による桜を見る会の私物化」、「総務省のNTT優遇」、「東北新社への便宜供与」などの真相究明について、国民の声を代弁していけば  再び世論調査の上位への返り咲きは 可能だろう。