檀家の寺離れ

愛知県で江戸時代から続く由緒ある寺が、維持費がかさみ後継者も居ないことで、売却され公園になるという報道があった。

大分県の某地区では、寺の維持管理費 及び 住職親子の生活費を 檀家が負担してきたが、過疎化が進み 檀家が約30軒にまで減少、年間40万円前後を負担することになり、地区の大問題になっていると聞く。

今はネットで 戒名の注文ができたり、希望の宗派を伝えれば住職の手配もしてくれる時代、檀家として一つの寺と付き合う必要もなくなってきた。
今後ますます地方では、檀家の墓じまいが加速し 経営が立ち行かぬ寺が出てくるだろう。



 

寺と檀家

地方にあっても信州、善光寺のように全国から観光客がお参りに来る寺や、四国八十八ヶ所のお遍路さんが参拝する寺などは、それなりの収入があり寺の維持も可能だろう。
しかし過疎が進む地方都市の寺は、檀家の子供が就職で都会に移り住めば、故郷の両親の墓参りに帰ってくることも、費用の問題でだんだん疎遠になり、檀家の数がたちまちのうちに減少して寺の維持が困難になっている。
だからといって、移り住んだ近くの寺に移すともなれば、改めて墓地や納骨堂を購入することになり、生半可な金額では購入出来ないだろう。
おまけに故郷の墓地を整理するとなれば、「墓じまい」という改葬の手続きが必要で、公営の墓地であれば「墓じまい」を申請するだけでいいものの、寺によっては数百万円の離檀料を請求されることもある。
最近は故郷の墓などの清掃を、代理で請け負うビジネスも生まれているが、改葬の手続きを代行するビジネスも誕生し、結構繁盛している話も聞く。
お盆も近づいてきた。
改めてご先祖を供養しながら、身の回りのことに想いをはせてみたい。


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