安倍晋三前総理

平和な日本とは言え、政権交代に禅譲などの生優しい言葉はなく、派閥領袖であった岸田文雄氏の想いが叶わなかったのは記憶に新しい。

岸田氏ではなく、菅義偉前官房長官と手を組んだ安倍晋三前総理であったが、総理の座に就いた菅氏は最近独り歩きを始めた様だ。

ここのところ勢いに陰りが見え始めた麻生太郎副総理が、安倍氏の3度目の再登場を口走った途端、季節外れの桜が咲き始め、安倍氏周辺が俄かに騒々しくなった。
河井克行夫妻の家宅捜査で押収した資料から、吉川前農相の現金提供疑惑が発覚し、更に安倍氏と親しかった数名の自民党議員の名が浮上している情報もあり、コロナ第三波の襲来に加え、慌ただしい年末になりそうだ。



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決算行政監視委員会

衆議院の常任委員会の一つに決算行政委員会があり、会計検査院が行なう検査の結果や、総務省が行なう評価及び監視の関連を、調査や行政監視を対象とした内容を、目的とした委員会で構成する40名の委員は、各会派の議席数で配分される。

委員名簿を見ると、ここ数ヶ月話題に事欠かない河井克行議員、菅原一秀議員、舟橋利実議員、秋元司議員、下地幹郎議員の5名が名を連ねているから驚きである。

「類は友を呼ぶ」の諺があるが、良く集まったものである。



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ドブに捨てられた1億5000万円

自民党内で、選挙前に党本部から支部に支払われる額が候補者によって差があり、不公平な実態あることが判った。

報道によると、自民党の河井案里参院議員の選挙公示前に、案里氏が支部長を務める支部と、夫の河井克行前法相が支部長を務める支部に、党本部からそれぞれ7500万円ずつ、夫婦合計で1億5000万円の振込があったという。

一方で、同選挙区で自民のもう一人の候補者だった溝手顕正氏が支部長の支部に対しては、1500万円止まりだったという。

参議院広島選挙区は定数が2、2議席を自民党が独占するのが難しいと言われていたが、岸田派現職で既に公認候補の溝手氏がいるところに、党本部の意向で案里氏を擁立、結果案里氏が当選し、溝手氏が落選の憂き目にあった。

背景には派閥争いがあると言われているが、参議院の同選挙区内の2人の候補者に対して7500万円と1500万円という5倍もの差があったこと、参議院議員選挙とは関係のない夫の衆議院の総支部に案里氏と同額の7500万円が振り込まれたこと、他の選挙区との整合が取れるかということなど問題点は多い。

今後誰の判断で金額が決められたかなど、責任の所在が明らかになれば、党内抗争の大きな火種となると思われる。

国民の税金が原資の政党交付金から、河井夫妻に支出された1億5000万円であるが、一連の不祥事で二人の政治生命はもう終わったのも同然、ドブに捨てられたようなものである。



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どんでん返し

内閣官房記者会見において、ペーパーなしで記者からの鋭い質問にも隙を見せず的確に切り返すなど、特にここ数年、安倍政権の大番頭として菅義偉氏の貫禄が増してきたように誰もが感じていたことだろう。

安倍総理からの禅譲を目指す岸田文雄自民党政調会長に比べ、「令和おじさん」として脚光を浴びるなど露出も増え、昨夏頃まではポスト安倍の有力候補として浮上していた。

しかし、政界は魑魅魍魎の住む世界、誰が絵を描いたのか、花の舞台から一転、相次ぐ週刊誌報道で風向きが変わった。

菅氏の力で内閣に押し込んだとされる菅原一秀経済産業相、河井克行法相がスキャンダルで辞任、小泉進次郎環境相もポエム発言やスキャンダルで急激に評価を下げている。

さらに、「桜を見る会」における反社会勢力とされる人物とのツーショット写真が拡散、側近の和泉洋人首相補佐官の不倫出張問題など失点続きである。

しかし、「七転び八起き」の例えがあるように、このまま終わるとは思えず、どの様な反撃の絵を描いて行くのか、新年早々から目が離せない局面になりそうだ。

ドミノ辞任か?河井法務相

隣国韓国では法務大臣が家族の問題で大臣を辞職して話題になったが、我が国の安倍内閣においては、菅原一秀経済産業大臣が辞任し、今後のドミノ現象が取り沙汰されている。

現在、河野防衛大臣や荻生田文部科学大臣の発言が野党の標的となっているが、辞任するまでには至らないだろう。

そのような中、河井克行法務大臣の妻で、今年7月の参議院議員選挙で初当選した河井あんり議員の公職選挙法違反に関わる問題が浮上してきた。

近日週刊誌で報じられるようで、展開次第では辞任に発展する可能性もあり、年末を前に慌しくなってきた。



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