立憲の戦略に不安の声

告示日まで1ヵ月を切った福岡市議会議員選挙、早朝の交差点や駅前に立候補予定者が立ち、街中には2連・3連ポスターが貼られ選挙モードとなってきた感がある。
今回、維新が全7区に候補者を揃え議席増を狙うほか、国民民主が4人、参政党が3人、れいわが1人 新人を擁立し初議席獲得を目指している。

こうした中、立憲民主党の支持者から議席を減らすのではないかと不安の声が上がっている。
というのも、中央区(定数7)、南区(同11)、城南区(同6)、早良区(同9)、西区(同8)に、それぞれ2名ずつ公認候補を擁立するからだ。
そこに国民民主の新人や民間労組が支援する現職が立候補するため、民主系の票が割れることが想定される。

立憲の支持率からして全区で2名当選というのは厳しいと思われ、最悪の場合2名とも当選ラインに届かない選挙区があるかもしれない。
特に新人は厳しい。労組の組織内候補ならいいが、一般からスカウトされた新人が顔を売るには時間がなさ過ぎる。
最近、自分だけ勝ち残ることに注力する政治家が目立つが、この状況下で 右も左も分からないまま健気に頑張っている新人を見ると つい応援したくなる。

新人をただの駒として扱うような政党や政治家は、いずれしっぺ返しを食らうだろう。

本気度が伝わらなかった選挙

福岡市長選挙は、午後8時に高島宗一郎氏の当確が出て 得票率75.7%と圧倒的な強さを見せつけた。
対する田中慎介氏、野党共闘の体制を取った割には 9万6408票(22.1%)と伸び悩んだが、敗因は準備不足に尽きる。

市長選に出たくても 高島氏が出馬すれば勝つ見込みはない。
高島氏がぎりぎりまで進退を明言をしない中、相当迷ったと思われるが 出馬に踏み切ったのは告示2ヵ前、あまりに遅過ぎた。

それに加え、出馬表明後の朝の辻立ちが 1人であったり、選挙事務所が都心部ではなく、県庁前の立憲民主党の事務所を間借りするなどから、市長選を戦うだけの資金が集まっていないことが窺われ、本気度が伝わって来なかった。

ただ敗れはしたものの、政策立案能力は高く評価されており、今回の選挙で田中氏のことを知ったという市民の方もおられるだろう。
来年4月は統一地方選(市議選)が控えている。
最近は ルックスが良いだけの若手が 苦労もせず当選する傾向にあり、勘違いしている市議や 政治の何たるかを理解していない市議が増えている。
少し身体を休めたら、復帰を目指して走り出してくれることを期待している。

候補者に、最低限の知識と…

今年1年だけでも、パパ活国会議員、当て逃げ都議、詐欺に加担した女性市議など、質の悪い政治家のオンパレード、親の七光りのほか、男女に関わらず「ルックス」が先行して労せず議員になった者もいる。
しっかり働いてくれれば良いのだが、報酬に見合う仕事ができない者も多いので、選ぶ際にはしっかり見極めるように心しておきたい。

さて、福岡市長選の選挙公報が届いた。
160万の生命を預かるリーダーを決める選挙だが、違和感が。
誰にも被選挙権はあるとは言え 某候補者の公約(?)が酷い。


何を言いたいかよく分からないが、宗教、社会保障、税制度、死刑制度などの国政に関する改革を羅列、おまけに憲法改正にも言及しており 勘違いも甚だしい。

ただの売名行為と取られても仕方なかろう。
供託金さえ支払えば、ポスターや選挙公報、更にはテレビや新聞を通じ、名前と顔を拡散できる。
今後こうしたケースが増えてくると思われ、良しとするのかどうかだが、国が問題と捉えるなら何らかの対策を打つべきだ。

例えば、公務員になるために試験があるように、政治家に立候補する者に最低限の法律の知識を問う試験があっても良い。
それと、人としてやってはいけない道徳の試験も。

高島市長、ようやく4選出馬表明

高島宗一郎市長(47)が4期目への出馬をようやく表明した。
市長選告示(11月6日)まで1ヵ月を切った段階で続投しないとなれば、福博の政財界からは無責任という批判を浴びたであろう。

ここまで引っ張ったのは、相当迷いがあったものと想像する。
再開発に翳りが見られるから? それとも 3期12年で飽きた?
理由は分からないが 選挙は子どもの一人遊びではない。
特に150万の政令市の選挙、周囲に多大な影響を与える。
大人なら、どんなに遅くとも2ヵ月前までには表明するべきだった。

さて、事実上の一騎打ちとなる相手は田中慎介氏(44)。
市民連合事務局長が代表を務める「福岡市から政治をかえる会」と政策協定を結んだことで、「保守」対「革新」の構図と報じらたが、果たしてそうだろうか。

これまで田中氏自身が取り立てて革新的な活動をしてきた訳ではなく、むしろ 自民系議員同様、商店街の活性化や地域活動、消防団活動など 積極的に励んできた。
高島市長の場合、自民党本部の重鎮は重視する一方で、 自民党市議団はじめとする地方議員とは距離を置いており、保守という印象はない。

保守とか革新より、アジアの玄関口、九州の中心都市としての福岡市をどう発展させるか、同時に少子高齢化が進む中で 地域コミュニティをどう維持していくか、そのどちらも疎かにしない舵取りが重要だ。

これから公表される公約や施策を見極めた上で、次の4年を託したい。

田中市議出馬に驚きの声

立憲民主党の田中慎介市議(44)が福岡市長選挙に無所属で出馬すると報じられた。
9月1日には立憲福岡市議団が、独自候補の擁立を見送る方針を固めていたというので 何か心境に変化があったのだろう。

田中市議は現在4期目、政策通で行動力もあり評価は高い。
しかし、遅すぎる決断に同党の関係者の間から 真意を測りかねるとの声も出ている。

高島市長は 市長選告示日の1ヵ月前となる 10月7日の決算特別委員会終了後、進退を明らかにするとしているが、4選出馬は確実というのが大方の予想、そうなれば 失礼だが勝負にならないと思われる。

一方で 高島市長が 市のシンクタンクの事務局長 A氏(42)を後継指名という噂もある。
ということで、高島市長が不出馬で A氏を後継指名したと仮定した話をする。

あと1ヵ月で自民党は候補者を探さないといけなくなる。
自民党市議団の中から出すか、或いは 大学の教授、または官僚を担ぎ出すにしても 調整に時間かかる。
A氏が事務局長を務めるシンクタンクの会長は九州の財界の実力者、財界が支援を表明すれば身動きが取れない。

そうなれば、A氏と田中氏の事実上の一騎打ちとなる。
A氏が高島市長の路線を踏襲するとすれば、自民党市議団とは距離を置く。
田中氏は 立憲民主党なので もともと自民党とは相容れないが、完全無所属となって自民党に推薦願を出せば面白くなる。

そんなことを想像してみました。

福岡市議会・福岡市民クラブ

福岡市議会の中で野党と言われている、国民民主党や立憲民主党、社民党の議員で構成されている会派が、「福岡市民クラブ」である。

選挙前に不祥事で議員1人が辞任した為に、8名の会派で選挙戦を迎えるも、結果はベテラン議員の油断や引退議員の後継者も選挙を甘く見て、組織や本人の不徳の致すところから落選もあった。

しかしながら立憲民主党の女性新人候補らが頑張り、5名に増えた為、福岡市民クラブは総勢10名の会派になった。

立憲民主党の5名の議員が所属するも、新人議員が多い為に国民民主党所属の、今やベテランの域に達している、4期生の田中慎介議員が代表に就任する事が決まった様である。



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