市長候補と市議候補8人の合同演説会

16日告示の田川市長選・市議選、例年に増して候補者たちの熱気が伝わってくるという声が聞かれる。
特に、牙城を守り抜きたい現職と 風穴を開けたい新人の一騎打ちとなっている市長選挙は、お互い譲らずどちらに転ぶか分からない状況だ。

20日、市内のディスカウントストアの駐車場で、市長候補と8人の市議候補が一堂に会し 合同演説会を行っている珍しい光景を目にした。
8人の市議候補がそれぞれの想いの丈を訴えた後、市長候補がマイクを握り「隠し事をするような市政にノーを突き付けましょう。私はガラス張りの市政を実現します」と力強く語り、集まった候補者全員当選へ向けて更なる支援を呼び掛けた。

市長選・市議選の期日前投票は前回のペースを上回り、19日までに4100人が投票を済ませたという。
投票所で列に並んでいた20歳くらいの若者が「俺15人集めた」と自慢していたとの話も聞かれ、期日前投票に極めて熱心な陣営がある様だ。

田川地区の方向性を大きく変える選挙戦は残り2日、警察2課も選挙違反には目を光らせているので、くれぐれも現金の授受などないよう各陣営・有権者共に気を付けて頂きたい。

注目の田川市~期日前投票の怪

戦後、黒いダイヤと呼ばれた石炭で潤った北部九州は、エネルギー革命で石炭から石油に代わり炭鉱が消えて久しいが、その面影は世界遺産として残りそうで、新たな観光地に変身しようとしている。
しかし炭鉱の灯が消えた時点で、多くの若い働き盛りの炭鉱離職者は、住みなれた筑豊や長崎の炭住を後にして関西に移り住み、取り残された地区では人口減少と高齢化の波が一挙に押し寄せ、生活保護受給者の町と化した。
そうした旧産炭地の典型ともいえる田川市だけに、4年に一度の統一地方選挙の年は、有権者である市民にとっては稼ぎ時で、選挙が接戦になればなるほど1票の価値が上がり、数万円で売買されることもあった。
期日前投票が増えたのは、依頼された候補者の名前を書くだけで、楽して万単位の現金を手に入れることが出来るため。
期日前投票所のある田川市役所に、有権者と称する数百人が一挙に押し寄せれば、投票所の担当者はうまく対応出来ずに、現場が混乱することは避けられず、本人確認が杜撰になるのは当然だ。
福岡県警は県内のほかの地区で、当選者を選挙違反で逮捕するなど、全国でも優秀な成績を収めたと幹部も認めているものの、これほどの選挙違反がありながら、所轄である田川署は凶悪犯罪が多いからなのか、選挙違反などの軽い犯罪には目をつぶり、事件化はしないようだ。
ところが田川市の住民が、今回の第18回統一地方選挙田川市選挙区で、「市長・市議会議員」選挙における異議申し立てを、田川市選挙管理委員会に提出したため、事件解明のメスが入る可能性が高くなり、ひじょうに面白くなってきた。


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