行橋市役所の怪

市長が箱物好きの自治体は、往々にして立派な施設が建設される度に談合や贈収賄の噂が絶えず、県警にとってもある意味 貴重な存在だ。

話は変わるが、何かと話題の多い行橋市の市長が入院で不在との情報が入ってきた。市長の留守中にもかかわらず、市役所内には妙に張り詰めた空気が漂っているという。
その原因は留守を預かる責任者が、誰からか呼び出されて、数時間に亘って市役所を抜け、所在不明になっていることにあるようだ。

職員に聞くと余りにも噂が多過ぎて、何が本命か分からないとの答えが返ってきた。

揺れ始めた久留米市

数ヶ月前に筑後川沿いの建設土木業者を尋ねた際、暴力団関係者の内偵で刑事が回っているとの話を聞き、いよいよ主戦場が北九州から久留米市に変わったと身震いした。

5月15日、建築会社、土木会社(いずれも久留米市)の社長ら5人が逮捕され、更に5日後には同じ建設会社の会長も逮捕となり、何れの容疑も建設業法違反で微罪である。

県警は僅かでも暴力団と関係のある企業を洗い出していると見られ、緊急事態宣言の解除と共に捜査が加速してきた様だ。

逮捕者の中には土木建設業界の中で名が通った人も含まれており、久留米市の公共事業に関与した市議会議員の名前も浮上しているとの噂も聞く。

関係者の間では、早くも企業や議員の名が飛び交い始めた。

談合めぐるあれこれ

(07年6月号掲載) 

過去における公共工事の大半は、何らかの方法で談合が行われ、入札に参加する企業も悪しき慣習と知りながら、利益率の良い「甘い工事」に群がり、罪の意識も無く繰り返して来た。業界の仲間内だけでやっている時は良かったが、実力議員や首長に暴力団、その筋の圧力団体に官僚主導と、止まるところを知らずエスカレート、多くの国民が知るところとなった。


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