東京慈恵会医科大

 昔からサービス業の世界で、必要なのだが余りお世話にはなりたくない職業として、医者、坊主、警察官が挙げられている。
この3つの職業は、日頃から自らを律する厳しい姿勢が求められているのだが、小旅行などで一旦勤務地を離れると、解放感から日頃のタガが外れ、アルコールでも入ろうものなら、予想もしない態度に出て、周囲のヒンシュクを買うはめになるケースをよく聞く。
その中の1つ医者の世界で、慈恵会医科大と言えば「神の手」を持つ凄腕のドクターがいて、その技術は高く評価され多くの患者が列をなすほどで、数ある大学病院からも羨ましがられている。
そんな神の手も、驕る油断からか医療ミスが発生し、患者の遺族から数千万円の訴訟問題に発展している最中、医局の旅行で羽目を外した宴会写真が、外部に流失して週刊誌で報じられ、問題となっているようだ。
神の手を持つ医師が事実上のオーナーとして、東京銀座にクリニックを開業し、勤務する大学病院から患者の紹介を受けるという、医療業界では常識とされていることも、人のやっかみから大学で問題になりだした。
爽やかなノーベル賞の受賞が報じられる一方で、神の手を持つ医師の行為がスキャンダルとして、マスコミが取り上げており、大学のイメージは大きくダウンしている。
おまけに今度は付属病院の医師が、女性の患者からセクハラで880万円の損害賠償を求められ、泥沼化した慈恵会医大の信用の回復は、非常に難しくなったと言っていいだろう。


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