木庭酒店

福岡市中央区薬院六つ角にある木庭酒店は、何処にでもあるような家族経営の小さな酒屋であったが、業務用の販売を中止すると共にビールの販売を極力減らし、店舗の裏にあった倉庫を改造し、その雰囲気を残しながら角打ちコーナーを始めた。
最初は肴も既製品に若干手を加えた簡単な物で、1日の来店数も多くはなかったが、徐々に人気が出始めた。
日本酒や焼酎、ワインの品ぞろえも豊富な上、店主らスタッフも勉強し、客の好みを聞いて適切な飲み物に加え、更には安くて美味しい肴まで提供する様になった。
常連客も増え、立ち飲みだけに気軽に声を掛けあい、その場で友人になる方も多く、最近は押すな押すなの繁盛振りで、数人の家族では賄いきれず、夜だけのアルバイトを数人雇っている。
日によっては裏の倉庫だけで溢れる客を収容できずに、表の店舗を利用して、イベント的な日には来店客も100人を超え、本業である表の酒屋の売り上げを超えている日もあるようだ。
多くの酒屋が売上減少に歯止めが掛からず、コンビニに転業するもアルバイトなど人の配置が上手くいかず、更には健康を害し廃業している例は多く、参考の為に一度飲みに行かれてみてはいかがだろうか。



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角打ちもグローバル化

 一昨日、医学生理学分野で大村智氏がノーベル賞を受賞し、昨日はノーベル物理学賞を梶田隆章氏が受賞したと報道され、またアメリカで開催されていたTTP会議では、各国の意見が大筋で合意したことも報じられ、グローバル化が進んでいることを肌で感じさせられた。
そして博多港には毎日のように大型客船が入港し、市内の免税ショップなどは外国人などで溢れ、また国際会議場の利用も他の都市を大きく引き離している。
福岡市中央区薬院六つ角近くにある木庭酒店は、数年前まではごく普通の酒屋さんだったが、経営者の子供が裏の倉庫を簡単に改装し、角打ちコーナーを始めた。
素人が手探りで始めただけに、簡単な材料にちょっとだけ手を加えた、つまみなどを用意しただけだったが、それが良かったのか会社帰りのサラリーマンやOL、若い自営業者が集うようになり、毎夜常連客を含め大勢の客で賑わっている

家族経営だけに手は足りず、客の前に小さなザルを置き、注文の品を出した時に勘定する、ダッチアカウント風の現金システムを取り入れたのが受けた様だ。
ワインなどは表の酒屋で買って、300円を払えば持ち込み自由で、全ての品が安いことが客を呼んでいるようだ。
そうした店に、最初誰が連れてきたのか定かでないが、中国、韓国、東南アジアの人たちに混じって、ヨーロッパやアメリカの白人が訪れ、角打ちの雰囲気を楽しみながら、ビールやワインを飲んでおり、今や角打ちのグローバル化に驚いた。

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