税理士不正、県警OBがもみ消し指示か?

コロナ禍で売上が減少した中小企業の救済のため、国は様々な補助金や特別融資を行ったが、制度を悪用した詐欺行為も横行している。

経産省や国税庁の元職員が詐欺で捕まったと思ったら、今度は 広島の弁護士が持続化給付金を詐取した疑いで逮捕されてしまった。
士業の先生方もいろいろ、金に目がくらんで 悪の道に手を染める先生もいる。

ところで、地元福岡の話だが、自称反社と付き合いのあるという税理士Aが、家賃補助金 数百万円を不正に取得したという話がマスコミ関係者の間で話題になっている。
既に昨年12月、某警察署に詐欺と私文書偽造で書類を揃えて告発済みだが、担当した刑事が まともに取り合わず進展がないという。

どうやら Aと懇意にしている県警OBがもみ消しを指示したとの噂だが、コンプライアンスの厳しい時代、現役の警察官がそのような圧力に屈するはずがない。

昔ながらの詐欺の手口・パクリ屋

昭和に流行った歌謡曲に、小林旭さんの「昔の名前で出ています」というヒット曲があったが、詐欺の世界でも昔ながらの手口が出てきている。

警視庁は、食品会社から海産物や牛肉を詐取したとして、武藤勝容疑者(81)ら男4人を詐欺容疑で逮捕した。
武藤容疑者は、平成29年に設立した実態のない食品販売会社を利用し、偽名を使い営業部長の肩書で活動、まず少額から取り引きを始め 信用を得るため代金を支払い、取り引きを繰り返し信用が得られたところで、大口の発注を行い 商品到着後に破産通知書を送り騙し取る「パクリ」の手口で、23社から約8000万円相当を詐取した。

コロナ禍で需要が減る中、売上を少しでも上げたい経営者の弱みに付けこむ卑劣な犯罪だが、騙された者の多くは 年老いた先代たちの経験を軽視する若手経営者、中には騙されたことに気づかないケースもある様だ。

今年は新年早々からオミクロン株が拡大しており 食品業界の不振が長期化する可能性もあり、素人がパクリ屋の模倣をすることも考えられるので、新規の取引には細心の注意を払って欲しい。

原田義昭代議士とマルチの密接な関係

8月5日から8回に分けて、「原田義昭代議士とマルチの密接な関係」という記事を掲載しました。まとめて読みたいというご要望にお応えして、その後の続編を加えて再掲致します。

 

■ 年利23%の現金還元

小泉純一郎元総理が、融資詐欺で代表らが逮捕された㈱テクノシステムの広告塔だったとの報道があったが、詐欺師が政治家や芸能人に近づき利用する例は枚挙に暇がない。
知らずに協力してしまい、被害が大きくなってから気がついて 後悔しても後の祭り。
芸能人はギャラが出て呼ばれるのだから仕方がないとしても、政治家の場合は余程慎重に行動しないと、道義的責任を問われることになる。

福岡5区の自民党現職で 前環境大臣の原田義昭氏(76)であるが、詐欺的なマルチ商法で全国に被害が広がっている化粧品会社と密接な関係だったことから、批判の声が上がっている。

平成26年設立の ㈱ジェイコスメ・ジャパン(東京都 代表者 菅原淳司氏)は、化粧品販売のマルチ商法で急成長した会社だ。



会員は、1口10万8000円で化粧品を購入すると、1pt=1円換算で、入金日の翌々月から毎月 4000pt を10か月間 付与され、10ヶ月目に 10万pt が付与される。
貯まったポイントは商品と交換することができるが、最大の特徴は 3%~5% の手数料を支払えば ポイントを現金化(返戻金と称している)が可能ということである。(但し、契約書等には表記していない。)
年利換算すると 厳密には約23%であるが、「1年で利回り4割、銀行預金より有利」と評判になり 瞬く間に広がった。

また、香港に本社を置くグループ会社 JCOSME HOLDINGS LIMITED.H.Kが発行するJGBコインという仮想通貨を 会員向けに販売するなどして売上を急伸させ、報道によると これまで会員数5万人、化粧品で300億円、仮想通貨で400億円以上を集めたという。

代表の菅原氏は、芸能人を使った派手なパーティを開催するなど、会員を増やすための宣伝費は惜しみなく使う戦略の中で、原田義昭代議士に近づいていった様だ。

㈱ジェイコスメ・ジャパン 菅原淳司代表


■ ジェイコスメ・ジャパンとは

ジェイコスメ代表の菅原淳司氏は、昭和42年生まれ、北海道 旭川東高校から早稲田大学法学部に進学、ノエビア化粧品会社で基礎を学び、マルチ商法の外資系化粧品会社でノウハウを習得、平成23年に化粧品販売を目的にジェイ・シックスの屋号で創業、同25年から香港・タイ・台湾・シンガポールに現地法人を設立した。
今回問題になっている 「ジェイコスメ・ジャパン」はグループ会社として同26年2月に設立している。

菅原氏は、新製品の発表、事業計画の発表、成績優秀者の表彰等を行うワールドコンベンションや、パーティ、懇親会、国内外の旅行など お金に糸目を付けない豪華な催しで富裕層の心を掴むのに成功してきた。
1年に1回 東京品川のホテルで開催されるコンベンションには、辺見マリ、山本リンダ、酒井法子、千葉真一、錦野旦などが出演し 場を盛り上げたという。

平成28年には、東京のホテルにおいて、フランス大使館後援で フランス人デザイナー、エイメリック フランソワのファッションショーを開催、同29年には 韓国で ミス・コリア本選のメインスポンサー、同年 空手の最大派閥である 新極真会の全国大会のメインスポンサーを務めている。

そして、同年(2017年)6月4日に品川で開催されたコンベンションに登場し、来賓挨拶をしたのが 福岡5区選出の原田義昭代議士だった。

来賓挨拶をする原田義昭代議士


■ 1人 最高2億円の被害

10万8000円で商品を購入して 1年後に金利が約23%付いて現金が戻ってくる仕組みは、冷静に考えれば おかしいと思いそうだ。
しかし、いざ自分が当事者で、周りの友人知人が実際に利益を得ているのを見て、しかも現職大臣が太鼓判を押し、熱気の中で言葉巧みに勧誘されたと想像すると、入会していたかもしれない。

ジェイコスメが右肩上がりで会員数を増やしていた平成29年(2017年)頃までは、会員が美味しい思いをしていたのも事実だ。
当初は半信半疑で始めるも 実際に利益が出たことで、次回は 家中の現金を集め、家族も説得して、数倍の額の商品を購入した会員が多い。

しかし、平成30年(2018年) を境に ジェイコスメの資金繰りが悪化し始め、翌令和元年(2019年)には返戻金の支払いが滞り始め、9月になると完全にストップしたという。

詐欺に詳しい専門家は、ジェイコスメの返戻金のカラクリは、「高配当」を謳い文句にお金を集める「ポンジスキーム」と呼ばれる手法と指摘する。
返戻金の原資は運用益ではなく、会員が再び商品を購入する代金によるもので まさに​自転車操業、会員が急増している間は支払いができるが、いずれ行き詰ることは明らかだ。

被害額は人によって様々だが、取材した中で多かったのが 50万~ 2000万円、最も多い方で 約2億円というご婦人がおられた。

現在も ジェイコスメからの支払いは完全にストップしたままだ。
しかし、会社は閉鎖しておらず FAXのみで顧客対応を続けているように装っている。

そして昨年から、損害賠償を求める集団訴訟が全国各地で起こされていることが判った。


原田義昭代議士の事務所で語り合う 菅原代表と原田氏


■ ジェイコスメを訴えた裁判

現在 全国でジェイコスメ(菅原淳司氏)を相手取って30件を超える裁判が行われているという。
そのうち4件の裁判の詳細が判った。

1つは令和2年(2020年)6月、個人が1億0130万円の貸金の返還を求めたものだ。
年40%の運用益があるという虚偽の説明によりジェイコスメの商品代金として同額を支払うも、運用益及び元金も返還されなかったことから、菅原氏と令和2年2月末までに支払う金銭貸借契約を締結したが、期限までに返済されなかった。

あとの3件は 集団訴訟で いずれも同月に提訴されている。
訴額(原告人数)はそれぞれ、約1億5000万円(22名)、3600万円(3名)、2000万円(12名)で、いずれも元金の返還を求めたものである。

原告の弁護士はそれぞれ異なるが、被告 ジェイコスメ側の弁護士は 同一の弁護士が担当している。
被告側の 主張は次の通りだ。

・当初は 1ポイント=1円 としていたが、その額は 経済の状況などで変動することがあると 契約書に書かれている。
・今回、経済の状況、ポイントを巡る規制の強化、会社の債務の増加、他社への会員移動に伴う会員数の減少による経営状況の悪化により、1ポイント=0円とし、返戻制度(ポイントの現金化)を停止した。
・返戻制度、会員サービスとして ポイントを買い取っていたが、サービスなので中止しても問題はない。

確かに、出資法違反に抵触しないように契約書類等には 「現金化」ができることは一切書かれていないが、 勧誘の際に口頭で説明され 公然の秘密だった。
菅原氏はマルチ商法の会社を渡り歩いて 経験を重ねただけあって、訴訟リスクを避けるための法的知識を身につけていた様だ。

各裁判でジェイコスメが和解案を提示しているが、とても妥協できる条件ではない。
判決が出るまでまだ時間がかかりそうだが、各裁判所がどのような判決を下すか注視していきたい。


平成31年1月13日、ジェイコスメ新年会で 環境大臣として来賓挨拶


■ 消費者問題に関する委員長

さて、本題の原田義昭代議士とジェイコスメの密接な関係についてである。

原田氏と菅原氏の関係がいつからかははっきりしないが、平成29年(2017年)1月16日の 原田氏のブログには、菅原淳司氏のことを「友人」と紹介していることから、少なくともその前の年、平成28年(2016年)には 知り合ったものと思われる。

大阪で開催されたその日のパーティに出席するため、雪が降る中 福岡から新幹線「のぞみ」で往復したと書かれており、親密ぶりが窺える。

被害者の一人は、「ジェイコスメと言えば原田代議士、毎回参加していた。環境大臣の時は、福島の原発の視察に行った後 作業服で会場に駆けつけた。パフォーマンスもいいところ、福島の人に失礼ですよ。その後 キムタクのお母さんらと一緒にダンスを踊っていました。」と話す。

原田氏のブログ

実は、原田氏は 平成28年(2016年) 9月26日に 、マルチ商法被害など消費者問題を所管する 衆議院「消費者問題に関する特別委員​会」の 委員長に就任、衆議院が解散する 同29年(2017年)9月28日まで約1年間務めている。
その頃は ジェイコスメの売上が拡大し、被害者予備軍が急増している時期、菅原氏が消費者問題を所管する委員長に 便宜を図ってもらうために近づいていったということは容易に想像できる。

詐欺師が政治家を利用しようと近づくのは世の常、政治家の方がしっかりと見極めをしていかなければならない。
消費者の利益を擁護するはずの特別委員会、その委員長であれば 尚の事、相手がどのような商売をやっているかどうか、事前に調査した上で パーティに出席するべきだったと思われる。


衆議院ホームページ 会議録より


■ ジェイコスメの顧問弁護士

「消費者問題に関する特別委員会」の原田義昭委員長のジェイコスメ応援はまだ続く。

雑誌「財界にっぽん」の平成29年(2017年)6月号に、菅原淳司氏との対談記事が掲載される。
原田氏は 台湾の李登輝氏の「我是不是我的我(私は私のためにあるのではない。公のために働くように生まれてきた)」という言葉を紹介し、「私も公徳心を大切にしていきたい」と述べ、菅原氏も「ビジネスにおいても、社長は会社のためじゃなくて『公』、つまりお客様をどう満足させるかを考えてビジネスをするということに尽きと思う」と応じている。

お金を払って政治家との対談記事を掲載することで、信頼の度合いを高める思惑があったことは明らかだ。

そして極めつけは、あろうことか 原田氏が ジェイコスメの顧問弁護士を務めていたというのである。
このことは昨年2月、週刊誌が特集記事で、「ジェイコスメから月々50万円の顧問料が支払われている」と報じていた。
平成29年(2017年)9月24日に品川で開催された コンベンションでは、ジェイコスメの今後の事業計画のプレゼンが行われているが、その中で 原田氏は顧問弁護士、衆議院消費者問題に関する特別委員長として紹介されている。

原田氏が、同30年12月1日まで顧問弁護士を務めていたことが ある裁判の中で確認されており、マルチ商法被害を所管する特別委員会の委員長が、マルチ被害を広げた会社の顧問弁護士とあっては 世も末である。


ジェイコスメのコンベンションで示された資料


■ 選挙時に400万円の寄附

前述のように、平成29年(2017年)当時、原田氏は マルチ被害を所管する 衆議院消費者問題に関する特別委員会の委員長を務めていたが、9月28日に衆議院が解散され 10月10日公示で総選挙に突入した。

驚くべきは、平成29年(2017年)分の政治資金収支報告である。
10月11日付で ジェイコスメ・ジャパンから 400万円を 自民党福岡5区の支部で寄附を受けていた。

400万円、寄附として 決して小さい金額ではない。
被害に苦しんでいる多くの会員から集めた金が原資、前述の週刊誌は「詐欺の上前を撥ねた格好の原田前環境大臣」と表現している。

今回 損害賠償を求める裁判を起こしている原告の男性は
「2017年9月、品川であったコンベンションで 原田氏が挨拶をしたのを覚えています。消費者問題の委員長ということで、自民党のお墨付きみたいな印象を受けました。」と語った。

また、地元福岡に住む原告の女性は 「令和元年(2019年)6月に 品川のパーティに行った時、原田環境大臣が挨拶で『ジェイコスメはいい会社です。宜しくお願いします。』と言った。それで信用した。直接会って金返せと言いたい。」と述べた。

平成29年分 政治資金収支報告書


自身の言葉で被害者に説明を

原田氏は、結果としてジェイコスメの広告塔として いいように利用されたが、それは無償というわけではない。

平成28年(2016年)9月、衆議院消費者問題に関する特別委員会の委員長に就任、ジェイコスメの顧問弁護士を務め 月々50万円の顧問料を得ていたという。

同29年(2017年)には 同委員長と顧問弁護士の 肩書で ジェイコスメのパーティやコンベンションに来賓として挨拶、乾杯の音頭を取ったり、経営者向け雑誌で菅原氏と対談記事が掲載されるなどして、ジェイコスメの信用度アップに貢献した。

同年の解散総選挙に合わせて ジェイコスメ菅原氏から400万円の寄附を受けている。
その後、同30年(2018年)9月に環境大臣に就任後も 同社のパーティやコンベンションに来賓として毎回出席を続け、令和元年(2019年)6月のパーティに出席したことが確認されている。

その僅か3カ月後の9月には、 ジェイコスメから会員への支払いが完全にストップ、経営破たんが表面化している。

一連の流れを見ると、法的な責任はともかくも、政治家として道義的責任は免れようもない。
詐欺まがいのマルチ商法の弁護士としての顧問料や政治献金を得て、結果的に被害者を増やすことに加担してしまったことは事実である。

原田氏におかれては、被害者に対し 自身の言葉で事の経緯とその責任について説明し、謝罪する必要があるだろう。
国民を守る政治家として、原田氏がどのような対応をするか注視していきたい。


■ フライデーに抗議の原田氏

原田義昭代議士が 8月13日、自身のFacebookで 「週刊誌の『誹謗中傷と選挙妨害』に厳しく抗議する」という記事を書いている。

原田義昭氏のFacebook記事はこちら

フライデー(講談社)が  8/20・27号で 「原田義昭衆議院議員に”投資詐欺”被害者の怒りが爆発」と報じた内容に対してだ。

現在、その記事は フライデーデジタルでも読むことができる。
集めたカネは400億円超…麻生派現役議員に被害者が怒りの告発!

Facebook で原田氏は、ジェイコスメが破綻したこと、複数の出資者との間で債務不履行・損害の発生等の事件を引き起こしていること、自身が同社と親交を持ち顧問弁護士を務めていたことを認めている。
この点については、「およそ政治家、議員たるもの、企業などの招きのあった会合、催しには喜んで出かけて、その企業への祝辞などを述べることは極く普通であって、私は同社を含めて東京、福岡を中心に何十の企業と関わりを持つ。」と説明している。

また、「それら企業がその後に起こす刑事民事の法的問題に対して、『宣伝塔』になったとして責任を問われることは絶対にない、何らの因果関係がないからである。」と述べている。
更に、記事の内容が「原田氏がジェイコスメの『宣伝塔』となり出資の際の動機となったとして賠償責任があるかの印象づけをしている。選挙妨害のニュアンスが色濃い。」として批判し、法的措置も辞さないとしている。

残念なのは、その文面から 老後資金を失った方、友人関係や親子関係がずたずたになった多くの人々への配慮が微塵も感じられないことだ。
法律の専門家の立場から、「因果関係がないから『宣伝塔』になっても責任がない」と言われるならその通りかもしれない。

だが 取材の中で、福岡県在住の方が「原田大臣がパーティでジェイコスメを良く言ってたので信用した」という証言があったのも事実である。
自身が顧問弁護士を務めていた企業が原因で、生きる希望を失った人たちがいる。
原田氏にとってそれは、取るに足らない出来事なのだろうか。

マスコミも呆れる原田先生

空気を読めないというはこういうことか。

福岡5区の自民現職、原田義昭議員が、10日午後に記者会見を行うとの連絡が、地元テレビ局及び新聞各社に入った。
折しも中央では同じ麻生派所属の河野太郎大臣が、総裁選出馬会見を行おうとする直前、何らかの政局に関する発言、或いは自身の進退かと各社が関心を持ったのは言うまでもない。

そこで原田氏は2点について 報告したという。

1点目は、5区内の自民党県議が4月、「自民党福岡県連5区支部」という実在しない組織名の肩書を用いて文書を配布したとして、二人を福岡地検に刑事告訴しているというもの。
しかし、文書の内容に誤りは無かったということで、記載ミスとして片付けられる程度の話の様だ。
それ以前に、同じ支部内の県議を訴えるという醜態を晒し、支部長の資質を問われるものだ。

2点目は、原田氏の名誉を棄損し 選挙妨害に当たる出所不明の怪文書が出回っているため、刑事告訴したというもの。

「女性の会」という団体が、マルチ商法で全国に被害者を出しているジェイコスメと原田氏について、昨年2月の週刊誌が報じた記事をコピーして、「反社会的詐欺師の片棒を担ぐ原田氏は国会議員に相応しくない」とした内容である。

しかし、記者から「週刊誌に書かれている顧問弁護士を務めていた事と 400万円の寄付を受けたのは事実か」という質問があり、原田氏は「事実だがそれと告訴は別の議論」と答えた。
また、「道義的責任があるのでは」と問われ、「私が広告塔として損害を与えたということは認めないし、責任はない」と ジェイコスメ被害者が聞いたら怒り出すような回答をしている。

約40分間の独演会に 出席者はほとほと呆れ、翌日ニュースにしたマスコミは無かったという。
10月1日に喜寿を迎える原田先生だが、周囲にアドバイスをしてくれる人はいないのだろうか。
何だか可哀そうになってきた。

フライデー「ジェイコスメ記事」に抗議の原田代議士

原田義昭代議士が 8月13日、自身のFacebookで 「週刊誌の『誹謗中傷と選挙妨害』に厳しく抗議する」という記事を書いている。

原田義昭氏のFacebook記事はこちら

フライデー(講談社)が  8/20・27号で 「原田義昭衆議院議員に”投資詐欺”被害者の怒りが爆発」と報じた内容に対してだ。

現在、その記事は フライデーデジタルでも読むことができる。
集めたカネは400億円超…麻生派現役議員に被害者が怒りの告発!

Facebook で原田氏は、ジェイコスメが破綻したこと、複数の出資者との間で債務不履行・損害の発生等の事件を引き起こしていること、自身が同社と親交を持ち顧問弁護士を務めていたことを認めている。
この点については、「およそ政治家、議員たるもの、企業などの招きのあった会合、催しには喜んで出かけて、その企業への祝辞などを述べることは極く普通であって、私は同社を含めて東京、福岡を中心に何十の企業と関わりを持つ。」と説明している。

また、「それら企業がその後に起こす刑事民事の法的問題に対して、『宣伝塔』になったとして責任を問われることは絶対にない、何らの因果関係がないからである。」と述べている。
更に、記事の内容が「原田氏がジェイコスメの『宣伝塔』となり出資の際の動機となったとして賠償責任があるかの印象づけをしている。選挙妨害のニュアンスが色濃い。」として批判し、法的措置も辞さないとしている。

残念なのは、その文面から 老後資金を失った方、友人関係や親子関係がずたずたになった多くの人々への配慮が微塵も感じられないことだ。
法律の専門家の立場から、「因果関係がないから『宣伝塔』になっても責任がない」と言われるならその通りかもしれない。

だが 取材の中で、福岡県在住の方が「原田大臣がパーティでジェイコスメを良く言ってたので信用した」という証言があったのも事実である。
自身が顧問弁護士を務めていた企業が原因で、生きる希望を失った人たちがいる。
原田氏にとってそれは、取るに足らない出来事なのだろうか。

ジェイコスメに利用された千葉真一さん

俳優の千葉真一さんが19日、肺炎で亡くなった。
千葉さんと言えば大胆なアクション、キイハンターをはじめ 数々の映画・ドラマに興奮した方も多いだろう。
世界的アクションスター、その知名度に目をつけたのがジェイコスメ菅原社長である。

ジェイコスメのパーティには、原田義昭代議士と共に 千葉さんも必ず出席していた。
菅原社長に紹介され 壇上に上がり、自身の名前を冠したグループ会社のサプリ、「皇帝水素 水素 サプリ ジェイシックス 40cap×5箱 水素 千葉真一」という商品の宣伝をしていたという。

千葉さんの顔が印刷されたサプリの箱(下写真)、まさにジェイコスメの広告塔として利用されたのだが、ご自身も同社の商品に投資して 2019年に現金の支払いが滞り破綻した後はたいへんお怒りになっていたという話を聞いた。

取材の中で 最近 頻繁に千葉さんの名前を伺っていた矢先の訃報、心からご冥福をお祈り致します。



 

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ⑧ ■ 自身の言葉で被害者に説明を

原田氏は、結果としてジェイコスメの広告塔として いいように利用されたが、それは無償というわけではない。

平成28年(2016年)9月、衆議院消費者問題に関する特別委員会の委員長に就任、ジェイコスメの顧問弁護士を務め 月々50万円の顧問料を得ていたという。
同29年(2017年)には 同委員長と顧問弁護士の 肩書で ジェイコスメのパーティやコンベンションに来賓として挨拶、乾杯の音頭を取ったり、経営者向け雑誌で菅原氏と対談記事が掲載されるなどして、ジェイコスメの信用度アップに貢献した。

同年の解散総選挙に合わせて ジェイコスメ菅原氏から400万円の寄附を受けている。
その後、同30年(2018年)9月に環境大臣に就任後も 同社のパーティやコンベンションに来賓として毎回出席を続け、令和元年(2019年)6月のパーティに出席したことが確認されている。

その僅か3カ月後の9月には、 ジェイコスメから会員への支払いが完全にストップ、経営破たんが表面化している。

一連の流れを見ると、法的な責任はともかくも、政治家として道義的責任は免れようもない。
詐欺まがいのマルチ商法の弁護士としての顧問料や政治献金を得て、結果的に被害者を増やすことに加担してしまったことは事実である。

原田氏におかれては、被害者に対し 自身の言葉で事の経緯とその責任について説明し、謝罪する必要があるだろう。
国民を守る政治家として、原田氏がどのような対応をするか注視していきたい。

ー 了 ー



 

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ⑦ ■ 選挙時に400万円の寄附

前述のように、平成29年(2017年)当時、原田氏は マルチ被害を所管する 衆議院消費者問題に関する特別委員会の委員長を務めていたが、9月28日に衆議院が解散され 10月10日公示で総選挙に突入した。

驚くべきは、平成29年(2017年)分の政治資金収支報告である。
10月11日付で ジェイコスメ・ジャパンから 400万円を 自民党福岡5区の支部で寄附を受けていた。

400万円、寄附として 決して小さい金額ではない。
被害に苦しんでいる多くの会員から集めた金が原資、前述の週刊誌は「詐欺の上前を撥ねた格好の原田前環境大臣」と表現している。

今回 損害賠償を求める裁判を起こしている原告の男性は
「2017年9月、品川であったコンベンションで 原田氏が挨拶をしたのを覚えています。消費者問題の委員長ということで、自民党のお墨付きみたいな印象を受けました。」と語った。

また、地元福岡に住む原告の女性は 「令和元年(2019年)6月に 品川のパーティに行った時、原田環境大臣が挨拶で『ジェイコスメはいい会社です。宜しくお願いします。』と言った。それで信用した。直接会って金返せと言いたい。」と述べた。

ー 続 く ー

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ⑥ ■ ジェイコスメの顧問弁護士

「消費者問題に関する特別委員会」の原田義昭委員長のジェイコスメ応援はまだ続く。

雑誌「財界にっぽん」の平成29年(2017年)6月号に、菅原淳司氏との対談記事が掲載される。
原田氏は 台湾の李登輝氏の「我是不是我的我(私は私のためにあるのではない。公のために働くように生まれてきた)」という言葉を紹介し、「私も公徳心を大切にしていきたい」と述べ、菅原氏も「ビジネスにおいても、社長は会社のためじゃなくて『公』、つまりお客様をどう満足させるかを考えてビジネスをするということに尽きと思う」と応じている。

お金を払って政治家との対談記事を掲載することで、信頼の度合いを高める思惑があったことは明らかだ。



そして極めつけは、あろうことか 原田氏が ジェイコスメの顧問弁護士を務めていたというのである。
このことは昨年2月、週刊誌が特集記事で、「ジェイコスメから月々50万円の顧問料が支払われている」と報じていた。
平成29年(2017年)9月24日に品川で開催された コンベンションでは、ジェイコスメの今後の事業計画のプレゼンが行われているが、その中で 原田氏は顧問弁護士、衆議院消費者問題に関する特別委員長として紹介されている。

原田氏が、同30年12月1日まで顧問弁護士を務めていたことが ある裁判の中で確認されており、マルチ商法被害を所管する特別委員会の委員長が、マルチ被害を広げた会社の顧問弁護士とあっては 世も末である。

ー 続 く ー


ジェイコスメのコンベンションで示された資料

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ⑤ ■ 消費者問題に関する委員長

さて、本題の原田義昭代議士とジェイコスメの密接な関係についてである。

原田氏と菅原氏の関係がいつからかははっきりしないが、平成29年(2017年)1月16日の 原田氏のブログには、菅原淳司氏のことを「友人」と紹介していることから、少なくともその前の年、平成28年(2016年)には 知り合ったものと思われる。

大阪で開催されたその日のパーティに出席するため、雪が降る中 福岡から新幹線「のぞみ」で往復したと書かれており、親密ぶりが窺える。

被害者の一人は、「ジェイコスメと言えば原田代議士、毎回参加していた。環境大臣の時は、福島の原発の視察に行った後 作業服で会場に駆けつけた。パフォーマンスもいいところ、福島の人に失礼ですよ。その後 キムタクのお母さんらと一緒にダンスを踊っていました。」と話す。


原田氏のブログ

実は、原田氏は 平成28年(2016年) 9月26日に 、マルチ商法被害など消費者問題を所管する 衆議院「消費者問題に関する特別委員​会」の 委員長に就任、衆議院が解散する 同29年(2017年)9月28日まで約1年間務めている。
その頃は ジェイコスメの売上が拡大し、被害者予備軍が急増している時期、菅原氏が消費者問題を所管する委員長に 便宜を図ってもらうために近づいていったということは容易に想像できる。

詐欺師が政治家を利用しようと近づくのは世の常、政治家の方がしっかりと見極めをしていかなければならない。
消費者の利益を擁護するはずの特別委員会、その委員長であれば 尚の事、相手がどのような商売をやっているかどうか、事前に調査した上で パーティに出席するべきだったと思われる。

ー 続 く ー

衆議院ホームページ 会議録より

 

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ④ ■ ジェイコスメを訴えた裁判

現在 全国でジェイコスメ(菅原淳司氏)を相手取って30件を超える裁判が行われているという。
そのうち4件の裁判の詳細が判った。

1つは令和2年(2020年)6月、個人が1億0130万円の貸金の返還を求めたものだ。
年40%の運用益があるという虚偽の説明によりジェイコスメの商品代金として同額を支払うも、運用益及び元金も返還されなかったことから、菅原氏と令和2年2月末までに支払う金銭貸借契約を締結したが、期限までに返済されなかった。

あとの3件は 集団訴訟で いずれも同月に提訴されている。
訴額(原告人数)はそれぞれ、約1億5000万円(22名)、3600万円(3名)、2000万円(12名)で、いずれも元金の返還を求めたものである。

原告の弁護士はそれぞれ異なるが、被告 ジェイコスメ側の弁護士は 同一の弁護士が担当している。
被告側の 主張は次の通りだ。

・当初は 1ポイント=1円 としていたが、その額は 経済の状況などで変動することがあると 契約書に書かれている。
・今回、経済の状況、ポイントを巡る規制の強化、会社の債務の増加、他社への会員移動に伴う会員数の減少による経営状況の悪化により、1ポイント=0円とし、返戻制度(ポイントの現金化)を停止した。
・返戻制度、会員サービスとして ポイントを買い取っていたが、サービスなので中止しても問題はない。

確かに、出資法違反に抵触しないように契約書類等には 「現金化」ができることは一切書かれていないが、 勧誘の際に口頭で説明され 公然の秘密だった。
菅原氏はマルチ商法の会社を渡り歩いて 経験を重ねただけあって、訴訟リスクを避けるための法的知識を身につけていた様だ。

各裁判でジェイコスメが和解案を提示しているが、とても妥協できる条件ではない。
判決が出るまでまだ時間がかかりそうだが、各裁判所がどのような判決を下すか注視していきたい。

ー 続 く ー


平成31年(2019年)1月13日、ジェイコスメの新年会に環境大臣として来賓挨拶

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ③ ■ 1人 最高2億円の被害

10万8000円で商品を購入して 1年後に金利が約23%付いて現金が戻ってくる仕組みは、冷静に考えれば おかしいと思いそうだ。
しかし、いざ自分が当事者で、周りの友人知人が実際に利益を得ているのを見て、しかも現職大臣が太鼓判を押し、熱気の中で言葉巧みに勧誘されたと想像すると、入会していたかもしれない。

ジェイコスメが右肩上がりで会員数を増やしていた平成29年(2017年)頃までは、会員が美味しい思いをしていたのも事実だ。
当初は半信半疑で始めるも 実際に利益が出たことで、次回は 家中の現金を集め、家族も説得して、数倍の額の商品を購入した会員が多い。

しかし、平成30年(2018年) を境に ジェイコスメの資金繰りが悪化し始め、翌令和元年(2019年)には返戻金の支払いが滞り始め、9月になると完全にストップしたという。

詐欺に詳しい専門家は、ジェイコスメの返戻金のカラクリは、「高配当」を謳い文句にお金を集める「ポンジスキーム」と呼ばれる手法と指摘する。
返戻金の原資は運用益ではなく、会員が再び商品を購入する代金によるもので まさに​自転車操業、会員が急増している間は支払いができるが、いずれ行き詰ることは明らかだ。

被害額は人によって様々だが、取材した中で多かったのが 50万~ 2000万円、最も多い方で 約2億円というご婦人がおられた。

現在も ジェイコスメからの支払いは完全にストップしたままだ。
しかし、会社は閉鎖しておらず FAXのみで顧客対応を続けているように装っている。

そして昨年から、損害賠償を求める集団訴訟が全国各地で起こされていることが判った。

ー 続 く ー

原田義昭代議士の事務所で語り合う 菅原代表と原田氏

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ② ■ ジェイコスメ・ジャパンとは

ジェイコスメ代表の菅原淳司氏は、昭和42年生まれ、北海道 旭川東高校から早稲田大学法学部に進学、ノエビア化粧品会社で基礎を学び、マルチ商法の外資系化粧品会社でノウハウを習得、平成23年に化粧品販売を目的にジェイ・シックスの屋号で創業、同25年から香港・タイ・台湾・シンガポールに現地法人を設立した。
今回問題になっている 「ジェイコスメ・ジャパン」はグループ会社として同26年2月に設立している。

菅原氏は、新製品の発表、事業計画の発表、成績優秀者の表彰等を行うワールドコンベンションや、パーティ、懇親会、国内外の旅行など お金に糸目を付けない豪華な催しで富裕層の心を掴むのに成功してきた。
1年に1回 東京品川のホテルで開催されるコンベンションには、辺見マリ、山本リンダ、酒井法子、千葉真一、錦野旦などが出演し 場を盛り上げたという。

平成28年には、東京のホテルにおいて、フランス大使館後援で フランス人デザイナー、エイメリック フランソワのファッションショーを開催、同29年には 韓国で ミス・コリア本選のメインスポンサー、同年 空手の最大派閥である 新極真会の全国大会のメインスポンサーを務めている。

そして、同年(2017年)6月4日に品川で開催されたコンベンションに登場し、来賓挨拶をしたのが 福岡5区選出の原田義昭代議士だった。

ー 続 く ー

来賓挨拶をする原田義昭代議士

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ① ■ 年利23%の現金還元

小泉純一郎元総理が、融資詐欺で代表らが逮捕された㈱テクノシステムの広告塔だったとの報道があったが、詐欺師が政治家や芸能人に近づき利用する例は枚挙に暇がない。
知らずに協力してしまい、被害が大きくなってから気がついて 後悔しても後の祭り。
芸能人はギャラが出て呼ばれるのだから仕方がないとしても、政治家の場合は余程慎重に行動しないと、道義的責任を問われることになる。

福岡5区の自民党現職で 前環境大臣の原田義昭氏(76)であるが、詐欺的なマルチ商法で全国に被害が広がっている化粧品会社と密接な関係だったことから、批判の声が上がっている。

平成26年設立の ㈱ジェイコスメ・ジャパン(東京都 代表者 菅原淳司氏)は、化粧品販売のマルチ商法で急成長した会社だ。



会員は、1口10万8000円で化粧品を購入すると、1pt=1円換算で、入金日の翌々月から毎月 4000pt を10か月間 付与され、10ヶ月目に 10万pt が付与される。
貯まったポイントは商品と交換することができるが、最大の特徴は 3%~5% の手数料を支払えば ポイントを現金化(返戻金と称している)が可能ということである。(但し、契約書等には表記していない。)
年利換算すると 厳密には約23%であるが、「1年で利回り4割、銀行預金より有利」と評判になり 瞬く間に広がった。

また、香港に本社を置くグループ会社 JCOSME HOLDINGS LIMITED.H.Kが発行するJGBコインという仮想通貨を 会員向けに販売するなどして売上を急伸させ、報道によると これまで会員数5万人、化粧品で300億円、仮想通貨で400億円以上を集めたという。

代表の菅原氏は、芸能人を使った派手なパーティを開催するなど、会員を増やすための宣伝費は惜しみなく使う戦略の中で、原田義昭代議士に近づいていった様だ。

ー 続 く ー


㈱ジェイコスメ・ジャパン 菅原淳司代表

脇が甘いで済まされない 原田義昭議員

週刊新潮 及び デイリー新潮が、「インチキ『太陽光発電会社』の広告塔だった政治家」という見出しで、太陽光発電関連会社「テクノシステム」の社長、生田尚之容疑者と政治家との親密な付き合いを報じている。

生田容疑者は、小泉純一郎元総理との対談や麻生大臣のパーティー券購入や小池知事への政治献金もあったという。
他人を信用させるのに 大物政治家と写った写真を顧客に見せるのは、ジャパンライフ流の詐欺の常套手段である。

福岡5区の原田義昭代議士も 環境大臣を務めたことで、生田氏の格好のターゲットにされ、広告塔に使われた様だ。

脇の甘さでは以前から定評のある原田氏だが、別件で 全国で被害が広がっているマルチ商法の化粧品会社「ジェイコスメ・ジャパン」の広告塔だったことも判っている。
こちらの方は、顧問弁護士まで務めていたとされており、脇が甘いでは済まない関係性ということだ。

ジェイコスメ被害と原田氏については、全国の被害者からも情報が寄せられており これからも報じていきたい。


デイリー新潮のウェブサイトより

 

エイプリルフール

今日は4月1日、ひと昔前までは 気の許せる友人に嘘をついて、「騙した」「騙された」で笑ったものだ。

しかし最近は、高齢者や消費者を狙った特殊詐欺から、上場企業を騙す地面師まで、世の中が嘘にまみれている。
国民に範を示すべき国会においては、安倍内閣後、政治家も官僚も嘘をつくことが日常になり、そればかりか嘘が真実として罷り通るようになった。

そのせいだろうか、自分は冗談でも嘘をつくことが無くなった。
四角四面の冗談も言えない世の中、ウンザリする気分もあるが、あの人たちと同じになりたくないということか。



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歯科矯正詐欺

福岡県には、九州大学歯学部、九州歯科大学、福岡歯科大学があり、他県と比較しても歯科医の数も非常に多い。
親が開業していれば地元に戻るケースもあるが、多くは元気都市福岡に留まり、開業する歯科医師も多く、福岡市内は非常に競合が激しくなっている。

その様な厳しい環境の中、今年はコロナウイルスの発生により、歯科医師や助手との距離も近く、口内治療や飛沫などでの感染を恐れ来院客数も激減、歯科医院の経営も厳しさを増している。

福岡市内にある歯科医院では、目立たない歯科矯正を売りに、モニター制度を設け患者の募集をしているが、どうにも怪しい匂いがする。

主にインターネットなどで宣伝し、「格安で歯科矯正が出来る」と謳っているが、先ず150万円を入金させ、その後検診を行ったうえで歯科矯正料金を60万円と決定、差し引いた90万円を3年間の分割で返すという仕組みのようだ。

毎月1回の診察が条件で、虫歯及び経過観察や矯正治療は別途料金が必要となっている。
毎月の診療を無断で休めば、返金が止まる可能性や、逆に毎月の治療費が高額になる噂もあり、どう考えても真っ当な歯科診療とは言い難く、大事な歯を人質に金を搾取する手法は詐欺とも言え、十分に注意する必要がありそうだ。



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税務署職員らの詐欺

新型コロナウィルスの第三波の襲来は、日本経済にとって再び痛手となり、低所得者層や学生へ更なる支援も必要となるだろう。

そういった生活困窮者を利用して、国の持続化給付金を不正に受給させたとして、12月2日に東京国税局甲府税務署の職員が逮捕されたが、その前日には大阪国税局OBの元税理士らもが同じく逮捕されている。

これは関東や関西に限った話ではなく、持続化給付金ではないが福岡でも国税局ОBの税理士が、自身が代表を務める法人名で雇用調整助成金を不正に受給したとの噂が流れている。



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まんまとやられた政官マスコミ

政界やマスコミを広告塔として利用することで暴利を貪ったジャパンライフの山口隆祥前会長であるが、人間関係を巧みに利用するテクニックは、ある意味見事と言うしかない。

平成15年から始めた「レンタルオーナー契約」方式と呼ばれる詐欺商法で急成長、被害者の8割は70歳以上の高齢者、契約した金額は平均約1700万円、同22年以降消費者庁への相談が毎年140件を超えていたにもかかわらず、同庁が3ヶ月の業務停止命令の処分を行ったのが同28年12月と遅れたことで被害は拡大、国会でも同庁の不作為が指摘されていた。

その後の調べで、監督官庁の消費者庁の官僚がジャパンライフの調査に手心を加えていたことが判っており、あろうことか同社に天下り顧問に就任、同27年に安倍総理の招待枠で山口前会長が「桜を見る会」に出席したことにも尽力したと思われる。

この他にも、ジャパンライフは元官僚らを高額の報酬で顧問として招聘、マスコミからは元朝日新聞政治部長である橘優氏が顧問に就き、その誘いで岸井成格氏、後藤謙次氏、田崎史郎氏、島田敏男氏ら、お茶の間で馴染みのジャーナリストらが山口氏と共に二階幹事長を囲む懇親会が開催され、同社の宣伝に使われた。

官僚の中には確信犯もいるが、それ以外の政治家、官僚、マスコミはまさか詐欺師に利用されるとは夢にも思っていなかっただろう。

しかし、結果的に利用され被害が拡大したことは事実、国民の前に、正々堂々と総括し反省、謝罪ができなければ、政治家も官僚もマスコミも信用できない。



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ファミマの次はJR?

大手コンビニの頭の良い社員が、取引先の不動産屋と組んで、出店の時に生じる不動産の賃貸取引を若干複雑にし、間で生じる利益7900万円を、懐に入れていたのが発覚し、詐欺の疑いで逮捕されたのをマスコミが報じていた。
逮捕されたコンビニの社員が、ここ数年の間に行った同コンビニ会社の出店数はかなりの数字と言われており、また取引先の建築会社からも同様の手口で、かなりの現金を抜いていた噂を聞いた事があり、その被害は数億円との噂も聞く。
同様の噂をJR九州の子会社でも聞かれ、頭の良い社員は子会社に出向して、結構美味しい汁を吸っている話もあり、モラルの基準が少し低下しているように思える。




 

 

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費用がかかる副業収入

副業。
ネットで最近良く見かける言葉である。
「主婦でも簡単に月に10万円稼げる」などと書いてある広告だが、多種多様のものがネットには溢れている。

前回は単純な詐欺の事例を書かせて頂いた。
副業をするには、これが必要なので、支払いが必要です、というものだ。
実は、こうした初期費用を伴う副業は多数ある。

私が聞いた副業は多数あるが、まずはネットゲーム副業。
インターネットカジノゲームの権利と、それを広める事によって収入が得られる副業だ。
この権利の料金は約30万円。
日本にはゆくゆくカジノが出来る。カジノは社会にギャンブル依存を生み出すので、ネットでカジノが今後盛り上がる。
こういう理論で権利を売り、その権利を人に紹介すると収入が得られる、いわばネットワークビジネスである。

次に、インターネットショッピングをやる事で収入を得られる副業だが、いわゆるドロップシッピング(無在庫販売)である。
BAYMAというショッピングサイトがあるが、ここはドロップシッピングが許可されている。
ここに、日本で売られていないファッション関連アイテムを仕入れ・出品できる組織に入る権利を買い、BAYMAで商品を売る副業だ。
この権利は月々2万円の2年間支払いである。これはコンサルティング料金が含まれる。
日本にない商品であるため、ショッピングで収益は上がる、2万円は安い、すぐにペイ出来る、という論理だ。

上記2つで果たして収入が得られるか、という話であるが、確かに一部ではあるがリアルに収入を得ている人はいる。
インターネットショッピングでは、実際に月に200万円の収益を上げている人や、ネットゲームに於いては、5万円程度が毎月収入になっている、という話を聞いた。だが儲かると思って手を出すも、直ぐに売上や収益に繋がらず、諦めてしまう方が多いのも事実。

ネットで「副業 詐欺」で検索すると、初期費用を伴う副業勧誘は詐欺、という記述を良く見かけるが、私が感じるのは、「それをやって収益が上げられなかった人」がいて、その人が詐欺だ、といっている風潮があると思う。
実際に収益を上げている人がいるため、その事実がある限り、グレーゾーンに近いが「完全に詐欺」とは言い難いのではないか?と思う。

確かに、最初から騙す目的で勧誘している詐欺が横行している事も間違いないだろう。
初めは収入が入って来たが、後々に入らなくなる、という事例も多くあるようだ。
内容を見極める事が大切だと思われる。



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ネットで広がる、副業ビジネスの実態

最近、インターネットを見ていると、広告などで「スマホだけで1日数時間の作業で20万円」などを見かける機会があると思う。
それに不随して、「副業」という言葉がインターネット上では見かける事が多くなった。
こうした文章を見ると、大抵の人は半信半疑、あるいは詐欺とみるかもしれない。
しかし、私の周りにはこうした「スマホで副業」の方が意外にいる。
実際に収益を出している人もいる。

様々な方の話を聞いてきたので、今までに遭遇した「副業」の方の状況を、何回かのシリーズで書いてゆこうと思う。

今回は詐欺に遭遇した事例だ。

街の張り紙で、「セレブレディーの相手で稼ぐ」というようなものを見たことはないだろうか?
同じような内容の広告をインターネット上でも見かける。

つまり、お金持ちのセレブ女性の身の回りの世話をすることで報酬を得る、という内容。
まあ、セレブの都合のいいひもになる、という話。

男性は半信半疑ではあったが興味があり、問い合わせを行った所、まずは説明会を聞く事になった。

説明会では、とてもシンプルな話で分かりやすく、実際に稼いでいる人の話も聞く事ができたとの話。

一通り説明が終わると、セレブ女性に施術するためのエステ技術を身に着けないといけない、という話が出てきた。
エステ技術の習得に必要な費用は30万円。
それ以外の技術習得や費用はない、という話だ。

男性は登録をして、30万円を支払った。

支払ってその後、全く連絡が取れなくなり、そこで詐欺だと気づいた。

今回の事例はネットに限らずはびこる、比較的単純な詐欺だが、こうした初期費用を要求する副業の類は沢山ある。
主にLINEやインスタグラムで勧誘が行われているが、実際に自分が稼いでいる事を説明されると、案外簡単に引っかかってしまうようだ。

ネットで「副業 詐欺」などで検索すると多くの情報が出てくるが、私が様々な方の話を聞いてみた限り、ネットではかなり偏った情報が多い。
実際は詐欺ではないレベルのものもある。

次回はそうした「初期費用を支払う副業」についてお話しようと思う。

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詐欺師に騙された?~金融機関が提訴

再開発事業がほぼ完了した久留米市花畑地区、西鉄花畑駅から北に300mと離れていない約200坪の土地を巡って、所有者と金融機関が争っている。
どうやらこの金融機関、詐欺師に騙されたようだ。

不動産全部事項証明書、一昔前の不動産登記簿によれば、不在地主が持っていたこの土地を、金融機関から融資を受けて県外企業代表者が購入したのは平成26年11月4日だった。
西鉄花畑駅から近いとはいえ、旧花街だったこのエリア、坪単価は30万円程度といわれている。
ところが金融機関が同日設定した根抵当権の極度額は3億5600万円。

通常金融機関は査定額の20%増しで極度額を設定するといわれており、逆に言えば極度額の80%程度で融資を実行すると聞いていたので、これから換算すると、金融機関は県外企業代表者に少なくとも2億8000万円余りの資金を融資したということになる。
土地代は約6000万円だったから、2億2000万円余りを余分に貸し付けているということだ。

オーバーローン。
金融機関は建築代金も一緒に融資したということなのだろう。
しかし一般的に金融機関は、土地代金は融資するが建築代金までは融資しない。

なぜか。
今回の事件のようになるからだ。

県外企業代表者は、10階建、27戸の賃貸マンションを平成27年2月に着工するという、建築予定標識を前年の12月5日現地に設置したが、近隣住民が日照権をたてに反対運動が起きたという理由で着工されず、結局今に至るまで、土地はロープで囲われ、更地のまま放置されている。

どうして、こういうことになったのか。
金融機関と融資について交渉したのは県外企業代表者ではない。
同社に財務部長として、偽名で入り込んでいた人物。
その人物が、北九州市内のゼネコンの責任者を複数回帯同し金融機関と折衝、ゼネコンは既に決まっており、あとは工事にかかるだけという点を、言葉巧みに持ちかけ、信用させたようだ。

おそらくこの偽名の財務部長、最初から建築するつもりは無かったのではないか、金融機関にオーバーローンを組ませて融資を一括で引き出し、差額を流用する腹つもりだったのだろう。
当然、金融機関が提訴してくるのは想定内であり、対応策も万全だろうから、金融機関が勝訴できる可能性は低いのではないかというのが、半世紀近く情報畑の第一線で活動してきた事情通の見立てだ。

詐欺師は怖い。

今、どこにでもある儲け話は、・・・詐欺話。 よ~く考えよう。 

古今東西、儲け話は数多けれど、大部分が詐欺話で、特に多いのが未公開株や出資話。
つい最近話題に上っているのは、太陽光発電システム販売会社や塗装工事グループ企業の上場話。

このように、まだ無名の企業を題材にして行なわれる詐欺話は、少々鼻が伸びかけている投資家が相手だが、一般人を相手にするにはそこそこ名前の知られた企業で、また仕事内容もわかりやすくなければうまく行かない。

今、話題を集めている投資話は、老舗としてブランド名が知られている、東京本社の未上場ハムメーカーだが、日本ハムやプリマハムのように1つの企業が独占的に使用している銘柄名ではなく、複数の企業、6社か7社が製造販売している銘柄のハムメーカー、もちろんそれぞれ別個の企業で、出資や縁籍関係なども無い。

謳い文句は、ハムを製造する際に発生する酵素が体に良い影響を与え、いろいろな製品に活用できる、というものらしい。

この程度の具体性に欠ける話しで騙される人がいるのかどうか大いに疑問だが、このハムメーカーの新しく就任した社長は、かつて九州で倒産歴があるのではとの噂もあるほど。

皆さん、新年早々くれぐれも一見すると、うまそうなお話しには乗らないようにお気をつけください。

これからどうするんだろう~ロマネスクリゾート霧島

今から3年半ほど前、平成20年8月5日で既に閉館していた、会員制リゾートホテル「ロマネスクリゾート霧島」の会員に、手紙が送られてきた。

曰く、「ロマネスクリゾート霧島の再開を計画しており、債権の70%を取得しましたが、まだ10億円ほど不足していますので、現在でも会員権をお持ちの会員の皆様に、改修費用の分担をお願いできませんでしょうか」という手紙だったようだ。

結局この手紙、新手の詐欺話ではないかと警戒され、そのご噂にも上らなくなって、ほとんど忘れかけていたが、つい先日久しぶりに、大口債権者である医療法人山由会(鹿児島県大島郡和泊町、理事長山口昌司氏)の名前を見て、やっぱりかと思ったものだ。


官報には、医療法人山由会は12月5日、鹿児島地裁名瀬支部において破産手続きの開始決定を受けました。
破産債権の届出期間は平成29年1月13日まで、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成29年3月7日。
破産管財人は寺田昭博弁護士が選任されており、事件番号は平成28年(フ)第54号。

というのも、医療法人山由会の平成24年6月期決算を見ると、事業収入は3億円弱で本業は赤字、その一方で借入金は4億円を超えており、純資産は約186万円出しかなかったためだった。

平成27年4月1日にも不動産登記を再確認しているが、医療法人山由会はロマネスクリゾート霧島の所有権の7分の6を、㈱丸美から平成24年11月30日売買で取得しており、設定されていた抵当権は債権額1億円、利息15%、連帯債務者として医療法人山由会と福岡の個人の方の名前が掲載されており、抵当権者は北九州の個人の方だった。


 

未公開株

 起業した経営者は、大部分が株式を公開し富を得る夢をかなえるため頑張っている。
最近は通販などが普及しており、開発した商品が一発当たれば、瞬く間に100億円企業に成長するのも夢ではなく、株式公開で大きな現金を手にする事が出来る。
またオリンピックなどの大きなイベントがあれば、必ずと言っていいほど、関連する企業の儲け話が出てくるのが世の常で、必ずと言って良いほどに、未公開株の売買話が登場するから面白い。
そうした舞台と小道具を準備して、周到な脚本を書き相手を騙すのが詐欺師で、最近のビジネスは非常に複雑になっているが、詐欺師の描く脚本は意外と簡単明瞭な筋書きで、老人にも納得できるわかり易い話になっている。
逆に法律や条例も複雑になっており、弁護士や司法書士、社会保険労務士など、士が付く侍商売で、活動できる事業分野の境が一般人には判断しかねるケースもあり、その辺を巧みに利用した新しいビジネスも生まれているので、騙されないためには幅広い人脈を持つのも一つの方法だ。
特に株券を利用した犯罪では、ビジネスと詐欺は紙一重といわれており、その分別は非常に難しいようだ。
円と株の乱高下が激しい時期だけに、それを巧みに利用した新しい手口の、詐欺話が生まれてもおかしくはない。


 

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