無理が通れば道理が引っ込む・・・

数年前の総選挙の際に、福岡1区では自民党公認を巡って、古賀誠対麻生太郎の代理戦争とも評されたほど、保守系候補の二人が激しく争ったことがある。
最終的には当選した方を、自民党が受け入れるという裁定を党本部が下し、副総理の麻生太郎議員が推した井上貴博氏が当選、自民党衆議院議員が誕生した。
「無理が通れば道理が引っ込む」の言葉があるように、かなりの無理筋を押し通したのが麻生副総理で、福岡市民の多くが感じたようだ。
日本には長年に亘って培われた慣習や絆が生きているが、今回の福岡6区における補欠選挙は、①鳩山二郎氏が弔い合戦を旗印に立候補する、②蔵内勇夫県連会長が持てる力を蔵内謙氏のために投げ打つ、というのが2つの構図だ。
しかし主地盤である久留米市の有権者には、独特のプライドがあり、その絆を見落せば、手痛い仕打ちを受けることになる。
久留米は「そろばん踊り」が名物だが、金銭で票は売らない、そろばんは弾かない。
久留米市がなぜ今日の姿を得られたのか、多くの市民が認識しており、それを忘れると選挙には負けるだろう。
力で政経パーティ券を売ることはできても、人の心を得るのは至難の業だ。


 

過熱する福岡6区~鳩山二郎氏の立場

10月23日に予定されている、鳩山邦夫氏の死去に伴う福岡第6区補欠選挙の立候補者は、自薦他薦を含め8名が福岡県連内で浮上しているようだが、その中から既に2名に絞り込まれ、最後の調整が行なわれている模様。
鳩山邦夫氏が亡くなられた時点では、次男の鳩山二郎氏(37)が後継者として当然視されていたが、現職の大川市長であり、また葬儀の準備に追われてもいたためか、出馬する意思表示の根回しに遅れを取ったことが、ここに来て大きく影響しているようだ。
中選挙区時代の同選挙区は、古賀一成氏、古賀正浩氏、そして古賀誠氏の、俗にいう三古賀衆議院議員が、激しい選挙戦を繰り広げていた時代だった。
その後小選挙区になり、久留米を主地盤とする第6区は古賀正浩氏から、ブリヂストンの血を引く鳩山邦夫氏に引き継がれたが、ブリヂストンは本社を東京に移して久しく、石橋美術館も8月には閉館し久留米市立美術館に衣替えする予定で、鳩山家はもとより東京。
鳩山二郎氏のブレーン、特に故・鳩山邦夫氏の後援会の幹部は石橋・鳩山という名前に頼りきっていた気配が強く、周囲への根回しを怠っていたのも事実で、自民党福岡県連内部への影響力は弱いようにも感じられる。
名門鳩山家の出身であっても、時代は大きく変わろうとしており、鳩山二郎氏の自民党公認は難しいとの声が高くなってきた。


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福岡6区の補欠選挙

参議院選挙は自民党の圧勝で終わり、国民の関心は東京都知事選挙へ移り、大勢だった野党統一候補の鳥越俊太郎氏は、古いカビが生えたスキャンダルを週刊誌が報じた途端に支持率が低下、一挙に3位に後退した。
選挙に興味を持っている関係者の大半が、小池百合子氏の優勢を口にするようになり、漁夫の利で当選を目指していた、自公推薦の増田寛也氏のことは誰も名前を口にしなくなった。
福岡県においては、福岡6区の衆議院議員、鳩山邦夫氏が亡くなったことで、秋に予定されている補欠選挙に向けて、自民党福岡県連は選考委員会を設置し、立候補者の受付を始めており、既に8名が名乗りを上げている。
最有力候補と目されているのは、故人の次男で現在大川市長である鳩山二郎氏といわれているが、内部が一本化していないため調整中の情報を聞く。
他には現職県議会議員や九州大学教授、現職国会議員の3名が名乗りを上げており、昨日まで7名であったが今日7月25日、選考委員会へ新たな人物が手を挙げたようだ。
自民党福岡県連会長で県議会議員のドンである、蔵内勇夫氏の実子が選考委員会へ立候補の申請を行なったとの情報だ。
候補予定者の名前を見ると、今後どのような駆け引きが行なわれるのか、大いに興味が湧くところだ。


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福岡県第6区

参議院選挙もいよいよ終盤戦を迎え、各候補の選挙カーも少々スピードが速くなり、残り少ない時間を有効に使いたい気持ちが、十分に理解できる。
ところで今回の参議院選挙は、当初衆参同日選挙との噂が飛び交っていたが、安倍首相の政治判断により衆議院選挙は先送りされたもので、参議院の結果次第で、つまり自民党が大勝ちすれば衆議院選挙は早まり、逆に与野党の議席差が縮まれば、先延ばしということになる。
一方福岡6区選出の鳩山邦夫氏が先日亡くなられ、10月に補欠選挙が行なわれるはずで、後継者選びが水面下で始まった。
真っ先に名前が挙がるのは、鳩山邦夫氏の次男で現在大川市の市長を務めている鳩山二郎氏だが、かつて学歴詐称問題が噂になったことがある。
鳩山邦夫氏が健在な時はこの問題が大きくなることはなかったが、過去において福岡2区で山崎拓氏と争った議員が、学歴詐称の事件で政治生命を絶たれたこともあり、早くも再燃を懸念する関係者もいる。
また地方の首長や地方議員の女性問題は、マスコミが取り上げることは、余程のことが無い限り取り扱わないが、国会議員になれば話は別で、スキャンダルとして報道される可能性もある。
キャスティングボードを握っているのは、筑後地方に絶対の地盤を誇る県議会のドンである蔵内勇夫氏と、既に引退しているが名前だけは健在の古賀誠氏であろう。


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二人目擁立

カラスが鳴かぬ日はあっても、自民党議員が失言やチョンボでマスコミに登場しない日は無く、「浜の真砂は尽きるとも、国会議員の失言のタネは尽きまじ」と揶揄されそうな昨今で、元代議士だった山崎拓氏、古賀誠氏、太田誠一氏の3人に加え、現役の鳩山邦夫衆議院議員、武田良太衆議院議員の合わせて5人が、東京都内のホテルで、今年夏の参議院選挙で二人目の自民党候補擁立話を持ったようだ。
福岡選挙区は定員が2から3議席に増えるため、従来の自民、民主で分け合ってきた指定席構図が崩れ、今回は公明党と共産党が女性候補を立て、現時点で候補者は4人だが、女同士の争いになると言って良いだろう。
国会引退組は昔の夢が忘れられず、昨年には二人目の候補者擁立を画策し、女優の田中麗奈さんを口説いていたが、結婚に踏み切る形で見事に辞退され、老人たちの想いはまったく伝わらなかったようだ。
またシングルマザーを売りに、候補者として記者会見した今井絵理子氏は、一緒に生活をしている男性がいるようで、早くも看板に偽りありで、自民党はこれからどうするのだろう。
3人の引退組は若い政治家を抱えているが、彼らは若いだけに野放図な面もあり、スキャンダルで引退した先生方に、迷惑を賭けねばと、老婆心ながら心配する。
東京と違い福岡は狭いだけに、人の口には戸は立てられず、噂はすぐに広がり、泣きを見ることになる。


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