立件見送りは本当か

毎日新聞が13日正午前、「安倍派幹部の立件断念へ 会計責任者との共謀、立証困難」という見出しの記事を配信、Yahooニュースでも報じられ、SNSでは検察批判が一気に広がった。
14日には地元紙が「安倍派幹部立件断念検討、還流共謀証拠乏しく」と報じ、立件見送りが確実となった雰囲気になっている。

今回全国からエース級検事を集め100人規模で捜査を進めていると言われており、立件見送りが事実なら、検察の敗北と言われても仕方ないだろう。
ところが、朝日、読売、産経が後追い記事を出していないのである。
特に、これまでいち早く報じてきた朝日が書いていないのは不可解だ。

毎日新聞より早くこの件に触れたのがNHK、13日深夜「安倍派と二階派の会計責任者を在宅起訴で検討」という記事の最後に、「安倍派の会計責任者との共謀は認められないとして立件を見送る方向で調整している」と小さく報じていたので、検察が世論の反応を窺う意図、いわゆる観測気球で情報を流した可能性もある。
世論の反応を見て矛の収め方を決めるということだ。

他紙が後追いしない理由として、「その後の取材で見送り検討の確認が取れない」、「観測気球ということが分かった」、「幹部の立件が見えてきた」などが考えられる。
いずれにしても疑問の残る報道だが、今後1週間で何らかの動きがあると思われる。
検察の威信をかけたサプライズが起こるかもしれない。

再発防止に向け検証を

NHKの報道番組「ニュースウォッチ9」が 公式サイトで 放送したVTRが不適切だったとして謝罪をした。
テレビ局全体の信頼を失墜させる内容であるが、「伝える。深く、ひたむきに。」の同番組に何が起こったのだろう。

問題となった約1分間の動画は、登場した3人はワクチン接種後に家族を失った遺族で、無念な思いについてコメントを述べていたが、テロップでは「夫を亡くした」「父を亡くした」「母を亡くした」という紹介があるのみで、「ワクチンで接種で亡くなった」という説明はなく、あたかも新型コロナウイルスに感染して死亡と受け取られる編集になっていた。

NHK ニュースウォッチ9より
 

この3年間、CBCテレビ(名古屋市)とサンテレビ(神戸市)を除き、NHKはじめ全国・地方の民法局は、副反応被害に関する情報があることを知りながら、一切報じて来なかった。
本来マスコミは両論併記の姿勢で臨むべきところ、まるで戦時中の大本営発表の様に、政府の方針に沿って偏った情報のみを垂れ流してきた。

もちろん、現場のスタッフの中には、ファクトがないまま「コロナは怖い」、「ワクチンは打った方がいい」と、繰り返し報じる局の方針に 異論を唱える人は多い。
しかし、彼らが取材に基づいた真実を放送しようとしても、国のご機嫌を伺う局幹部の指示で潰されてきたという。

今回の放送を前に、これまで大手がスポットを当てて来なかったワクチン被害をNHKが取り上げてくれるということで、 遺族とそれを支援する団体の期待はかなり大きかった。
実際に取材したNHKのスタッフは、初めから騙そうとしたのではなく、遺族の悲痛な声を直接聞いて、何とか形にして伝えたいと思っていたはずである。
それが、編集段階で意図的に捻じ曲げられ、結果的に取材に応じた遺族の好意を踏みにじった。

私たち視聴者が気づかないうちに、これまでも他の番組で 意図的な編集が行われててきたと疑われても仕方がない。
誰がどういう指示を出して こうした編集になったのか、謝罪して終わりではなく、再発防止に向けた検証が必要ではなかろうか。

ワクチン被害者の遺族会結成の記者会見(2022年10月20日)
※ CBCテレビ以外は報じなかった

池田会長のメッセージを報じたNHK

NHKが4月27日のニュースで、創価学会の池田大作名誉会長がG7に向けてメッセージを発表したことを報じた。
ウクライナ戦争の早期停戦への努力を求めるもので真っ当な提言ではあるが、別のところで波紋が広がっている。

まず、2010年を最後に公式行事に姿を見せておらず、重病説や死亡説も囁かれている池田氏が、95歳という高齢で しっかりとしたメッセージを出したこと。
もう一つは、特定の宗教団体から発する声明を NHKが報じたことだ。

過去にローマ教皇やダライラマ氏のメッセージが報じられたことは承知しているが、それ以外で宗教団体のメッセージ、しかも国内の団体について取り上げたことがあったろうか。
特に昨年来、統一教会問題がこれだけクローズアップされている中で、批判を恐れず報じた意味は。

池田氏のメッセージを国民から受信料を聴取している「公共放送」のNHKが取り上げた。
そのことで、池田氏の存命が確認でき学会員の励みになる。
また、公共放送が取り上げると、国民的宗教という印象を与えられる。
そして何より、世界に向け、平和を求める学会の理念をアピールでき、布教にはプラスだ。
学会にとっては「いいことづくめ」と言える。

大型連休前のタイミングだったが、公平性の観点から NHK経営委員会や総務省が 宗教団体の取り扱い基準についてどう考えるのか、どういう経緯でニュースに取り上げられたのか、連休明けに どなたか国会で質問してほしい。

NHK ホームページより

不公平な表記を改めよ!

民放のテレビ局のニュースで、「日本の未来を占う重要な選挙」として 選挙区の立候補者が紹介されていたが、複数の新人候補が「諸派 〇〇氏」と呼ばれ 政党名は読み上げられなかった。

番組中 諸派についての説明はなく、目の不自由な方が聞いたら 同じ政党のようにに聞こえてしまうだろう。
これは新聞も同じで、今日の地元紙朝刊でも各候補の政策比較が掲載されているが、ここでも諸派新人として扱われていた。

諸派とは「規模の小さい政党や政治団体」の呼称であるが、議席を目指していることに変わりはなく、規模の大小は関係ない。
各候補者は立候補届出書に 自らの政党名を記入し、同じ300万円の供託金を支払って立候補しているのに、公平な報道と言えるだろうか。

公選法には「① 国会議員5人以上」「② 直近の衆院選か参院選で 2%以上得票」のいずれかの要件を満たした政治団体を「政党」とする規定があり、メディアはこの規定に従っている。
だが、これは 政党交付金の支給基準等のためである。

そもそも 画一的な定義はなく、政党として扱うか、諸派として一括りにするかは 各メディアの判断によるもので、実際 NHK産経新聞は 他社が諸派と表記している候補者を 各政党名で記載している。

メディアが選挙期間中、その報道の仕方で候補者に不利益を与えることがあってはならず、早急に表記を改めるべきである。

公示直前、親戚に逮捕者

公示直前になって福岡選挙区で立候補予定者の親戚が、暴力行為法違反の疑いで筑後署に逮捕された。
報道によると、父親と息子、息子の知人2人で 娘の元交際相手の男子高校生を呼び出し、「お前横着かね」「殺すぞ」などと脅迫、本人も容疑を認めているという。

かわいい娘が酷い仕打ちを受けたため、止むに止まれず犯行におよんだと勝手に想像するが、複数人で脅かしたとなれば同情の余地はない。
昭和の時代なら あるある話、だが今はスマホで録音や位置情報が分かる時代、証拠と共に通報されれば言い逃れはできない。

地元では既に 立候補予定者との関係が話題になっており、最悪のタイミングに 関係者の悲鳴が聞こえてきそうだ。

福岡6区の立候補予定者

立憲民主党は 福岡6区に新人を擁立すると発表した。

立候補を予定しているのは 元オペラ歌手の 田辺徹氏(60)、2019年の参議院議員選挙では、石川県選挙区から国民民主党公認で立候補したが 落選している。
横浜市出身、経歴を見るとなかなか興味深い人物だ。
告示直前の落下傘での挑戦となるが、自民現職の鳩山二郎氏(42)の牙城にどこまで食い込めるか。

この他に、共産党人身の河野一弘氏(49)、NHKと裁判してる党弁護士法72条違反での新人熊丸英治氏(52)、無所属新人で会社社長の組坂喜昭氏(74)が立候補を予定している。


2019年参議院選の際の田辺氏のチラシ