[2010年1月 6日 14:20更新]
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(09年12月号掲載)
2013年以降の地球温暖化対策を決定し各国の同意を求めるため、デンマークでCOP15(締約国会議)が開かれている(昨年12月14日時点、会議は同18日まで)。
二酸化炭素(CO2)の排出削減は何年もの間、先進国と途上国、米中とその他の先進国といった対立構図が続き、議論はすれど一向にまとまらない。誰もが正しいことだと分かってはいても、経済的な利害が絡むと意見を1つにまとめることがいかに難しいか、端的に示している。
CO2問題が大きく取り上げられるようになった当初、個人的には正直言って、さほど目新しい感じを受けなかった。環境問題と言えば大気汚染やオゾン層破壊などがメディアをにぎわせていたし、地球温暖化やグリーンハウス効果といった言葉も、かなり以前から知られていたからだ。
私の認識を大きく変えたのは3年ほど前に見たドキュメンタリー映画「不都合な真実=An Inconvenient Truth」である。アメリカのアル・ゴア元副大統領がジョージ・ブッシュとの大統領選に敗れて以降、地球温暖化への警鐘をならすべく世界各国を講演して回る様子をまとめたものだ。
映画では地球温暖化とCO2の因果関係が分かりやすく解説されており、排出量の削減を急がなければならない事情がよく理解できた。同時に、他の政治家や議会から無視されバカにされて取りあってもらえない様子、つまりは産業界・政治家の世界観や現実もまた、巧みに描かれていた。
ゴア氏が政治活動のかたわら、環境に関する啓蒙活動も続けてきたことは以前からよく知られていた。副大統領時代、「森林の伐採はCO2の増加につながる」としてオレゴン州の森林伐採業者を失業に追い込むほど厳しく制限をかけたし、自動車会社にはクリーンエネルギーを使用する自動車の販売を義務付けた。
おかげで2000年の大統領選挙中には米産業界にとってじやまな理想主義者、「環境の道化師」と言わんばかりの扱いを、共和党から受けていたことを思い出す。
ゴア氏は07年、永年の活動が認められノーベル平和賞を受賞した。CO2を削減して温暖化を止めなければならないというコンセンサスを世界に作り上げたことは素晴らしい。一方で今の各国の対応を見る限り、経済面での思惑からなかなか前に進まない状況は、ゴア氏が苦労していた時代と変わっていないなと思う。
さて、民主党は2020年までにCO2排出量を1990年比で25%削減すると掲げている。正しいことではあるが、投資家や産業界がすんなり受け入れ、他国も即、追従するとは考えにくい。
世界各国は個人商店のように日々競争しているのが現実である。民主の提言はほとんど注目されていないし、厳しい目標に縛られた日本が自滅するのをながめている国もあるかも。
削減目標達成と、この問題で世界をリードすることを本気で目指すのならばやはり、CO2を削減しながらお金を稼げる仕組みを作り、産業界や他国を巻き込む必要がある。その上で、各国間でビジネスとして割り切って話し合うしか実現の道はないだろう。
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